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悉皆成仏(しっかいじょうぶつ)

先日、仕立て上がった名古屋帯を引き取りにいらしたお客さまとお話していて「悉皆成仏(しっかいじょうぶつ)」という言葉を知りました。

本来は仏教用語で「草木国土悉皆成仏」(そうもくこくどしっかいじょうぶつ)の略語とのこと。万物すべてが仏になるという意味だそうです。「悉皆」は「万物全て」という意味です。

和装関係で「悉皆」という場合は

悉皆=和装に関してのいろいろな手配をする人を「悉皆屋」さん、その行為自体を悉皆と言う

という意味です。

和装に関する幅広く深い知識と人脈が必要な仕事です。

和装関係で言う「悉皆成仏」

例えば、もう着ない着物を染め直して、センスの良い名古屋帯に仕立て直して着用するなどの事が「悉皆屋」さんによってとても上手く行った時の事を言うとか。

「ああ、これは帯につくり直して本当に良いものになった、古い着物が違う形で命を吹き返したね」
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
「着物が成仏した」(悉皆屋は、その手伝いをした)

みたいな感じですね。

仏教用語に和装の悉皆業務を引っ掛けて「悉皆成仏」と呼ぶわけですが、

なるほどー、上手い事言う!と、わたくし痛く感心しましたです。


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