自分の器から溢れてしまうものを説明するのはむづかしいですね
以前、SNSを眺めていたら
米原万里さんが『打ちのめされるようなすごい本』という本で
【〜実は、本も同じで、適度にいい本だと、自分でも感心するほど手際よく的確に本の内容とその長所を紹介できるのだけれど、心の底からいい本だ、みんなに読んでもらいたいと思っている本に限って、溢れる情熱が上滑りしてしまって、本の全体像も推薦理由も要領を得ないみっともない文章になってしまうことが多い〜】
と書かれていたそうで、それは本当に良く分かります。
本当にスゴイ事、自分よりも大きな存在のスゴさを的確に言葉にするのは実にむづかしい。
「あれね、スッゴイんだよ!!とにかく観てみて!」
ぐらいしか言えなかったり。
物凄く好きな人を目の前にしたら舞い上がってしまって「えと、食べ物は、何が好きですか?」みたいなしょうもない事を聞いてしまったり。でもそういう日常的なことが、正に知りたいことだったり。
文豪たちの、自分の奥さんとまだ結婚する前のラブレターなどは「これが本当にあの人の文章?」というぐらいに稚拙な感じだけども、その取り乱した感じがむしろ良かったりして、ああ、文豪ですら、こうなのか、と思ったり。
まあ、文豪だからワザとそういう文章にして目当ての女性を落としたか?
文豪といえど、日常は普通の人なので、そんな事はないと思いますけども・・・太宰治ならありえるか?笑
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