見出し画像

【140文字小説】ある春の日に

人はあまりにも幸せ過ぎると、
幸福に溺れて息ができなくなる。

桜の木の下で、あの人は笑いながら答えた。

今、死にたいと思ってしまったのは
この世に絶望しているからではなく、
幸福が首を絞め付けているからだとしても……

彼女が幸せならそれで構わない。

ある春の日に 笑いながら
死んでしまいたいと思った

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?