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  • ゆきぼうのゲームnote

    いままで遊んだゲームについて、新旧を問わずに語るだけの自己満足エントリです。

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僕らがかつて通ってきた道が、そこにはあった。【映画レビュー】ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー

地上に、地下に、海に、空に。夢の大冒険が登場! これは、1985年9月13日に発売されたファミコン版「スーパーマリオブラザーズ」のCMで使われた文言である。 「スーパーマリオブラザーズ」は、ゲームの歴史に燦然と輝くマイルストーンであり、約40年の時を経た今プレイしても、ことゲームメカニクスの面で言えば普通に通用する、異次元の操作性を持った傑作中の傑作である。 走る、止まる、ジャンプする。この3つがしっかりと思った通りにできるゲームは、当時はほとんど存在しなかった。そして

    • 原神。それは最高の素材を集めて作られた凡庸なキメラ。

      運命づけられていたゼルダとの比較 原神は、中国のスタジオmiHOYOの第三作目のゲームとして2019年6月に発表された。 正直言ってその時点での印象は、ゼルダの伝説BotWに似ているという事に尽きる。開発者側も公に影響を認めているが、原神の場合は似ているというレベルより、ガワと冒険に必要な幾つかのシステム、そしてインベントリの画面構成、全体的なインターフェイスとアートスタイルのカラーリング、効果音の出方、画面の切り替えの雰囲気、そして決してBotWが初出ではないが料理にお

      • Horizon Zero Dawnレビュー 「ポストアポカリプスの優等生」

        「Horizon Zero Dawn」を初めて認識したのは、世界初公開となった2015年のE3でのことだった。 この年のソニーのE3カンファレンスは神がかっていた。なんといっても誰もが驚いたファイナルファンタジーVIIのリメイクが発表され、さらにまさかのシェンムーIIIのクラウドファンディング、そして人喰いの大鷲トリコやNo Man's Skyの続報など、ここ数年でも最高の内容であった。なので、Horizon Zero Dawnというゲリラゲームズが長い時間をかけて大切

        • DEATH STRANDINGレビュー 帰ってきた「A HIDEO KOJIMA GAME」

          私と小島秀夫作品との出会いは、多くの人がそうであるように、ファミコンでリリースされた「メタルギア」が最初だった。 今でこそメタルギアシリーズは世界に名を轟かせる巨大IPに成長したが、その出発はMSX2でリリースされた作品で、お世辞にもメジャーであるとは言えなかった。 生みの親である小島秀夫は、コナミ入社当初はファミコン開発室への配属を希望していたが、実際に配属されたのはMSX開発室であった。そこで「魂斗羅」のようなゲームをオーダーされたのだが、残念ながらMSX2のスペック

        僕らがかつて通ってきた道が、そこにはあった。【映画レビュー】ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー

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        • ゆきぼうのゲームnote
          6本

        記事

          禁じられたチカラ 【R-TYPE 1987】

          横スクロールシューティングゲームには、「御三家」と呼ばれるタイトル群がある。タイトーの「ダライアス」、コナミの「グラディウス」、そしてアイレムの「R-TYPE」である。 1987年に発表されたR-TYPEは、その完成度の高さから人々に驚きを持って受け入れられた。なぜなら、アイレムというメーカーに対する一般人の認識は、それまで「ファミコン版スペランカーを作ったところ」くらいの程度で、アーケードゲームではかろうじて「怪傑やんちゃ丸」がヒットした実績があるだけだった(このころまだ

          禁じられたチカラ 【R-TYPE 1987】

          あえていおう。あらゆるゲームの最高傑作は「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」であると。

          2014年6月。任天堂はE3にてゼルダの伝説の次回作をWiiUで鋭意製作中であることを発表した。わずかな時間ではあるが、青い服を着たリンクが馬に乗り、謎の変形するギミックを持った光る矢を用いて、縄文土器の文様に似たデザインのメカを倒すトレーラーから読み取れるのは、昨今のゲームのトレンドに習ってゼルダもオープンワールド的なゲームになるということ、そして、地形にインタラクションすることができ、ひょっとしたらそれがゲームプレイになにか影響を及ぼす可能性があることくらいだった。 ゼ

          あえていおう。あらゆるゲームの最高傑作は「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」であると。

          宇宙ガ、マルゴト、ヤッテクル

          1985年。コナミ工業が一つのシューティングゲームを世に放った。「1.9.8.5. 宇宙ガ、マルゴト、ヤッテクル」のキャッチコピーと共に我々の前に現れたそのゲームは、今から振り返ればさして大きなものでもないモニターの中に、無限の大宇宙を感じさせてくれた。そのゲームの名は「グラディウス」 その後しばらくの間、コナミを代表するゲームとなる。 グラディウスは、1980年代前半にリリースされた作品群のほとんど全てがそうであるように、革新的な要素を多数搭載したゲームであった。 まず

          宇宙ガ、マルゴト、ヤッテクル