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現場視点で語る、1年で組織を4倍に拡大させた採用のコツ

こんにちは!経営管理SaaSのログラスでカスタマーサクセス責任者をしている浅見と申します。

スタートアップ/ベンチャーにおいて採用は命と言えるものであり、優秀な人材の採用、組織の拡大はミッションの達成に直接的に繋がっていきます。

そんな中、採用は人事がリードするもの、というイメージが一般的にはもたれがちですが、実際には人事チームのアクションのみで採用が成功することはありません。
なぜなら、急成長組織を支える人事のリソースも限られており、そもそもの認知度が相対的に低いからこそ、現場視点での候補者への訴求がとても重要になってくるためです。

ログラスはこの1年で組織が約4倍に拡大したのですが、その背景には人事と現場の密な連携による取り組みがありました。

参照:ログラス採用資料(https://speakerdeck.com/loglass2019/whats-loglass)

実際取り組んできたことは、いつもお世話になっているユートラさんにもご評価いただき、昨年にはこんなウェビナーも実施させていただきました。
(YOUTRUSTさんは非常に素晴らしいサービスで、ログラスでもとても優秀な方の採用実績があります!ぜひ使ってください!と勝手に宣伝)

今回は人事の視点ではなく、あえて現場の目線に立って「どのように採用活動に向き合うべきか?取り組むべきことはなにか?」という点について具体的にお話をしていこうと思います。
※本記事で指す”現場”は、事業部や開発チームなどの募集元の各部門を指します

以下の様な方々に読んでいただければ幸いです!

  • スタートアップ/ベンチャーの部門マネージャー

  • 自部門のハイアリングマネージャーの方

  • 1人目人事として組織立ち上げに関わる方

採用活動において現場が担うミッションとは

現場が採用活動に関わっていく上で、担うべきミッションが2つあると考えています。

What自社?の解像度をあげる

スタートアップ/ベンチャーで募集するポジションは、立ち上げフェーズのものも多く、ポジション名のみでは実際にどんなことをするのか?どんな方がフィットするのか?というのが人事からも候補者の方からも不透明になりやすいです。
また、事業の成長に合わせてチームの状況も日々変わるため、2-3ヶ月も経てばその求人内容が大きく変わることもあります。

よって、現場からしっかりと今どんなポジションを求めているのか?
そのポジションでどんなことをしていただきたいのか?そのポジションに配属された方はどんなキャリア形成をすることができるのか?をしっかりと言語化していくことがとても重要です。

参考:ログラスのカスタマーサクセスの業務内容

Why自社?を醸成する

まずログラスの考え方ですが、選考というものは自社が選ぶ活動ではなく、候補者に選んでいただいた上で、最終的にはお互いが確かめ合う活動だと考えております。
よって、選考活動においては候補者の方にとって「なぜログラスなのか?」というものを一緒につくっていくことがとても重要です。

特にスタートアップへの入社は、候補者の方にとっても意思決定に勇気がいることが多く(私もそうでした)、そのためには相互の理解をしていくことは非常に大事なポイントであると思います。

自分の立場に振り返ってみるとわかると思いますが、「なぜこの会社なのか?」というものは、ほとんどは選考前にわかるものではなく、選考体験を通じて形成されていくものであるため、実際に一緒に働くことにもなる現場がこの体験に責任をもつ必要があります。

私自身もログラスの選考体験を通じて、Whyログラス?が固まりました。入社エントリにその詳細は書いているので、よろしければご覧ください。

現場として取り組んだことまとめ

ここから本題に入りますが、私自身がハイアリングマネージャー(現場の採用責任者)をやっていた時に取り組んでいたことをまとめて書いておきます。

①最重要の目標として設定する

採用活動は片手間でできるものではなく、通常の業務との並行させていきながら、しっかりと優先順位を高めてリソースを確保する必要があります。

よって、採用目標はチーム内でもいつでも目に見える状態で設定して、常に意識し進捗をトラッキングできるようにしていく必要があります。

ログラスでは採用は経営上でも最重要クラスの活動と考えており、各チームで採用目標をOKR(目標設定のフレームワーク)に設定しています。

以下は私がハイアリングマネージャーをやっていた時のOKRのキャプチャですが、単純に数を置くのみでなく、以下の様なことを意識しています。

  • なんで今この採用活動を行うのか?という意図

  • どんな方を採用できればいいか?というエビデンス

  • プロセスまで含めた達成ランク

参考:カスタマーサクセスチームのOKR

これらを設定することで、より具体的な目標として設定することができ、日々のトラッキングがしやすくなります。

②採用ペルソナを誰が見ても理解できるようにする

採用活動はチーム戦です、自身やチームのみでなく、人事やリクルーター、エージェントの皆さま等、外部の方々のご協力も得ていきながら進めていかないと成果はでません。

よって、どんな方と一緒に働きたいか?という採用像を明確にすると共に、そんな方々にどんなメッセージを伝えられるといいか?という部分まで含めて整理し、採用に関わる全員で同じ目線をもてるようにする必要があります。

私がハイアリングマネージャーを担当していた時には、採用ポジションにおけるペルソナを複数設定し、下記の様に整理をしていました。

  • Target:ペルソナの概要。もし社内に近しい人材がいれば”xxさんの様な方”という風に記載しておくとよりわかりやすい。

  • Insight:そのペルソナの方がどんな気持ちで転職活動をしているか?という仮説。ペルソナに近い方が社内や身近にいればインタビューしてみるのがおすすめです。

  • Benefit:そのペルソナの方にとって自社に入社いただくことのメリット。ここは以外と抜けがちなので丁寧にまとめることをおすすめします。

  • Fact:上記のBenefitを示すことのできるコンテンツ。もしなければ、永遠に伝えることができないので全力でつくりましょう。

参考:CSのペルソナ整理の一部

採用ペルソナは原点です。
上記の整理を行うと、媒体のスカウト活動やエージェントの皆さまへの依頼といった母集団形成が進めやすくなるだけでなく、各ポイントで振り返りをする際にも立ち戻ることができるので、PDCAが一気に回ります。

③習慣として母集団形成を行う

ログラスでは、採用の母集団形成もハイアリングマネージャーの役割のひとつになっています。
母集団形成には媒体スカウト、エージェント連携、リファラル等様々な手法がありますが、これらを日々の習慣として行うことができるかが勝負です。

ログラスではハイアリングマネージャーや経営陣が率先してスカウト活動を習慣的に行うようにしており、カレンダー登録などもしながらチームを巻き込んで母集団形成を行っています。

朝のもくもくスカウトタイムをカレンダーに登録

また、リクルーターやエージェントの皆さまのお力添えもとても大事なので、日々の事業進捗を伝えていくためにも、打ち合わせ等に事業部が積極的に参加することもやっています!

④他部門と連携できる体制をつくる

ハイアリングマネージャーのメリットとして自部門の採用を爆速で進めていける点があるのですが、一方で候補者にとっての最適なポジションの検討や、全体的な効率性という観点ではやや課題が残ったりもします。

そのため、ハイアリングマネージャー同士の連携を積極的に呼びかけるようにしました。
具体的には、現場判断で複数ポジションの検討ができる体制づくりです。

浅見からハイアリングマネージャーたちへの呼びかけ

こういった複数ポジション検討も、先述のペルソナを明確化しておくことで他部門にもすぐに展開し、施策として落としていくことができます。

⑤候補者ファーストの選考体験を設計する

候補者の方に納得感のある意思決定していただくためには、何よりもご本人のWillに則った選考体験をお届けすることが大切です。

ログラスの選考では、候補者ご本人のご希望を前提にお食事をさせていただくことも多いのですが、その際には候補者の方にとって話していただけるといいのでは?という方を人事とハイアリングマネージャーが相談してアサインするようにしています。

CS採用のため、エンジニアにも会食に参加いただく

上記はCS採用においてエンジニアに会食に参加してもらった時の依頼なのですが、ここまでの経緯と共に、その方はどんなWillをもっているのか?どんな話をして欲しいか?という点を明確にお伝えするようにしています。

繰り返しですがなによりも大事なのは、「どうすれば候補者の方に納得感のある意思決定をしていただけるか?」です。(これは、最終的にご縁をいただけなかったとしても、意味があることだと思います。)

まとめ:支えるのはカルチャー

いかがでしたでしょうか?一部ではありますが、現場が取り組んできたことをあげてみました。会社や事業のフェーズ、募集ポジションなどによって最適な取り組みは異なりますが、ひとつの参考になれば幸いです。

ここまで施策をベースにあげてきましたが、それを支えていくカルチャーが何よりも大事だと日々感じています。
人事だけでなく、経営や現場が採用に対して強い意識をもち、採用に貢献することが何よりも経営を体現していることである、というマインドがなければどんな施策もうまく回りません。

ログラスがこの短期間で大きな成果をあげることができたのも、このカルチャーが下支えをしていると感じています。

採用活動にコミットする社員を称えるCTO坂本

We are hiring!

なので、最後に宣伝させてください(笑)

ログラスでは現在も超全力で採用活動を推進しております!

カスタマーサクセスはもちろん、ビジネス、プロダクト、コーポレートのほぼ全職種で募集をしておりますので、ぜひ興味をもっていただけたらお話しましょう!(今時点で興味をもっていなくてもお話しましょう)

また、ログラスの発信コンテンツが一覧になったまとめページができました!
網羅的に整理されているので、何かしらご関心をもっていただけるものがあるのでは!と思っております。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
2023年は月イチで書くぞ!と意気込んでいるので来月をお楽しみに。。。(自ら追い込むタイプ)

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