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「好きな写真を撮りながら生きていく」

昨日。9月1日は、僕にとっての独立記念日です。

2005年9月1日に、写真家として独立しました。
と言っても、自分でそう言い張っているだけで、
超自称です。まあ、今でも資格があるわけでもないので、自称なんですが。

2005年って27歳なんですが、ようやく大学を卒業するという超絶モラトリアム野郎だったんです(七年も行っていた)けど、大学時代にカメラと出会って、
自分を跳ばせるようになり、周りの人を跳ばせるようになり、
宿舎を暗室にして写真をプリントしたり、プリントを路上で売ったり、
学祭で愉快ハンズという名前で写真などのお店を出したり(そう、このまま事務所の名前になっているんです)、いわゆる青春してました。

とにかく写真が最高に愉しくて、自分の全てになっていて、
そんな写真を仕事にしていいだろうかと悩みまくって、
自分探し的な旅しまくって、ようやく出たシンプルな結論が、

「好きな写真を撮りながら生きていく」

仕事だろうが趣味だろうが、好きな写真を撮りながら生きていければ、
それって最高に幸せだよね、当たり前のことだけど、ちょっと怖かったんだろうな。

大人になると、きっと好きなことなんて出来なくなるだろうな。
って怖がっていたけど、それって思い込みに過ぎなかった。

荒川の土手のすぐそばのアパートの一室から、
僕は独立する、ひとりで何とかして写真を使って、生きていく。
そう、自分と約束をした。

もちろん独立なんて言い張ったって、仕事が来るわけでもなく、
いっつも、荒川の土手でぼんやり川を眺めていたり、寝っ転がったりしていた。

不思議なくらいに、不安はなかったんです。
若気の至りと言われればそうなんだけど、根拠のない確信があったんだよな。
自分に才能があるとは思ってなかったけれど、自分なりの全力を、
写真に注ぐことができたなら、
「好きな写真を撮りながら生きていく」ことは、できるって。

それから本当にいろんなこと(また今後語っていきたい)があって、
十五年も経った。
二十代の若気至り野郎は、四十代の不惑至らず野郎になっていた。

どうだろう。
「好きな写真を撮りながら生きていく」ことは、できている?
そうだね。
「好きな写真を撮りながら生きていく」ことは、できているよ。


そしてこれからも、その頃の情熱や全力感覚に慣れてしまうことなく、
もっともっと、新しい写真を撮っていきたい。
まだまだ、出来ることはある。

十五年経っても、自分の写真に対する心の真芯は、変わらなかった。
だから、今後の自分にも、期待しているよ。



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