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僕はLGBTのTである。トランスジェンダー。女から男に戸籍を変えて生きている鈴木優希42歳。

仕事は地元名古屋の歓楽街錦三丁目で同じ性別違和を抱えた子を雇用したBARを経営している。

先日、以前書いた「努力の貯金」でも触れたこの街のレジェントのママがお亡くなりになった。店で突然に。

いつもと変わらず、家を出てその日のうちにこの世からいなくなるなんて想像もつかない。どんな気持ちだっただろう。

僕がお通夜で見たママの顔は僕に言葉をくれたあの時と何も変わっていなかった。

「人が死ぬって何だろう」

僕は死ぬのが怖い。呼吸が止まる。苦しい?痛い?考えるだけで怖い。
でも人は誰でもいつかは死ぬ。

わかっている。

でも...。

僕が懸命に守ってきた店。新しくオープンさせた店。

僕が死んだらどうなるんだろう。死んだら終わり。
じゃあ、仕事なんて大変な事をせずに楽しく生きた方が良い?

お金もあの世には持っていけない。店もやる人がいないと意味を持たない。
もしかしたら意味のない事の為に今を頑張っているのか?

お通夜の帰りの車の中で、そんなことを思っていた。

でも、何か意味があって生かされている。そうも思う。
いつ死ぬかはわからないけど、与えられた分だけは生きる。生きなければ。

人生は学び。

終わりが来るまでに、どれだけ学ぶか?
それにはやはり諦めてはいけない。今やれる精一杯をやる!

その瞬間の自分のできる精一杯でいい。人とも比べなくていい。

「自分が出来ること」で大丈夫。

苦手なことは得意な人に頼めばいい。

僕も42歳になっても初めての経験の毎日。若い頃とは、お付き合いする方たちも変わり、緊張の毎日。世の中にはこれまで知らなかった怖いものがあるということに気が付いたりもする。

今まで知らなかったことが沢山。
僕は今までどれだけ守られてきたんだろう。わかったつもりでいたけど、全然そうではなかった。

経験したことのないひとつ上の新しいステージは、わからないことだらけ。
苦手な事も多いし、失敗と反省だらけだし、身体もしんどいし。。正直キツイ。
言い訳も上手くなったから、イヤなことから逃げてしまうことはとても簡単に出来る。その瞬間、天使と悪魔が闘う。

でも僕は知っている。

その瞬間逃げても、いつかの自分に必ず返って来る。

遅かれ早かれ。そのまま、逃げ切れる人生はない。

だったら今逃げないで「経験」しよう。越えた先には絶対に今よりもっとカッコイイ自分がいると信じている。

また明日やればいい。の明日が来るとは限らない。

逃げられない自分の終わりが来た時に、「おつかれさまでした」と心から言われるような人生を送りたい。

その為に今日も逃げずに向き合う。


2022.7.19(火)LGBT社会人交流会「BRUSH UP」第10回無事終了。沢山のご参加ありがとうございました!

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