自分はやっぱり女だと気付いたスタッフ。FTMではなかったと気付いたスタッフ。
僕はFTMトランスジェンダー。40歳。地元名古屋の繁華街錦三丁目で同じセクシャリティのLGBTを雇用したいわゆるオナベバーを2007年から14年経営している。
その中で1000人近くのFTM・性別違和を抱えた子たちを面接し、一緒に働いてきた。
その中には
本当の自分で働きたい!と強い気持ちを持って来る子もいれば、本当の自分を確かめるために来る子もいる。
そして、実際に働いてみて「自分はFTMではなかった」「やっぱり普通の女だった」と気付いてVenusを去る子も少なくない。
先日も、OBの子が店に来て結婚の報告をしてくれた。お相手は、男の人。
他のスタッフは驚いていたが、僕はもう慣れっこ(笑)
今までにも彼氏を紹介されたり、出産して母になった報告を受けたこともある。
性別違和を感じる自分の「?」をオナベバーで働いて見たことによって消去できた彼女たちにもう迷いはない。
生き生きと「女」を楽しんでいる姿は実に眩しいモノがある。
僕はこのVenusという店を、自分の、そして同じFTM、セクシャルマイノリティの子たちの自分らしく生きる場所にしたい!という想いで作った。
その場所が、本当のセクシャリティを見極まる場所として彼女たちの自分らしく生きるキッカケになれたなら、それもまた店を運営している甲斐があるなと思う。
僕は女で生まれて心は男。ハッキリとした性別違和を抱えて、生きてきた。そのせいで、生きづらさを感じてしんどかったが、
自分でも自分がわからないという気持ちもきっとつらいんだろうなぁと彼女たちと接してきてわかった。
男になりたいのか?女が好きなのか?男が好きなのか?
トラウマや環境・自らのコンプレックスによって分からなくなっている子たちがこんなにたくさんいるなんてLGBT FTM当事者の僕も知らなかった。
命を削って日々ハードに、様々な困難を越えながらなんとか維持してきたこのVenusという場所が、これからも性別違和を抱えた誰かの自分らしく生きる場所にそしてそれだけじゃなく、自分を確かめられるキッカケの場所になればいいなと思っている。
その為に今日を全力で頑張るのみ!
※2021.9.18LGBT社会人交流会「BRUSH UP」第2回無事終了。ご参加ありがとうございました!
次回は11/6(土)第三回LGBT社会人交流会「BRUSH UP」開催決定。申し込みはこちらから
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