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農業をひも解く8 ~肉体の酷使~

農業は、自然と触れ合える素敵な産業。
こういう見方は否定しない。けれど、個人的にものすごく気を付けてほしいのがこれ、

肉体の酷使

である。

扉の写真は、いわゆる「腰の曲がったおばあちゃん」である。昭和にはよくおられたが、平成になって減って、令和の今ではほとんど見かけない。
けれど、これほどひどくなくても、

腰が痛い
膝が痛い(曲がらない)

とか

正座できない
寒い時はダメ

という方は、農村にものすごく多いと思うのだ。

どんな局面でそう感じるかって?
田んぼや畑じゃなくて、

お寺。

今じゃお寺は、「椅子」がデフォルトなんである。

昔は、農業と言えば「手作業」が中心であり、
力仕事
長時間労働
であったとともに、

中腰

なんて、殺人的な姿勢をとることが頻繁だったわけですね。

で、僕の義父もそんな人であって、傘寿を迎えて、あちこち痛むようだ。
そんな苦痛に耐えかねて、昨年、

人口膝関節置換術

なるものに踏み切った。

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効果はあったみたい。

だが、もう少し早くやればよかったのにと思う。
なぜなら、「治癒が遅い」からだ。
踏み切るのに勇気が必要であったことは想像に難くない。しかし、治る時間も必要なんです。

聞けば、若い時にずいぶん肉体を酷使したようだ。
というか、そういう無茶苦茶な時代だったと振り返る。
・・そうなんだろうな、きっと。

ところで、ご存じだろうか?
重量物の取扱いについては、労働基準法にちゃんと定めがある。

農業の悪いところは、

そんなん守ってたら、仕事にならんわ!

と、ケツをまくってしまうことだ。

この際だから言っておく。

法の定めは、「最低限」のもの

です。あとは、自分でやらないといけない。

イラッとするかもしれない。

けどね、大事な身体なんです。
余生に入っても使うんです。
だから、大事にしないといけないんです。

僕は期待する。テクノロジーに。

重いものだけじゃない。
農薬だって、騒音だって、暑さだってあるのだ。

他産業からの技術導入。
こんなの使って、乗り切っていこう。

本当のsustainableのために。

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