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#4【中学受験】サピ・早稲アカ・日能研2020年各塾合格実績と推移

こんにちは。
この時期になると中学入試も繰り上げ合格含めて落ち着いてくる時期でしょうか。今年受験をご経験された家族の皆様、お疲れ様でした。

中学受験の業界を離れても毎年この時期になると、早稲田アカデミー、サピックス、日能研の合格実績状況はどうしても気になります。

早稲田アカデミーを退職したのが2014年でしたが、それから2016年度入試より毎年自分のスプレッドシートに各塾の合格者数、初回発表数からの繰り上げ数などを記録してきました。その記録が5年分たまったので、塾別の推移状況や傾向を分析してみたいと思います。

1.御三家中学入試データ

中学入試でいう御三家は、男子は開成・麻布・武蔵、女子は桜蔭・雙葉・女子学院の合計6校です。各学校の簡易データは下記参考。

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さて、2020年度の御三家中の入試結果であるが、例年通りサピックスの圧勝でしたね。サピックスはブランドマーケティングが上手で、学力を伸ばす塾じゃなくて、「優秀な子が難関校に高確率で合格する塾」って感じです。ちなみに我が子(現小2)も、関東に住んでいたときに1年間だけサピックスに通わせてみました。まぁ先生もドライですし、受付もドライ。早稲アカみたいなフレンドリーな感じは一切ないので、子どもの情報共有とかはちょっとした面談と、授業終了後の簡単な報告だけ。なので、勉強が好きで地頭が良い子なら、きっと合う塾なんだろうなぁ。

2.塾別2020年 有名中学合格実績

さて、塾別の合格実績ですが、こんな感じでまとめています。

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※繰り上げ合格の増加数は、2/3の各塾発表からの推移なのと、僕の確認するタイミングば毎年バラバラなので参考程度に。

3.2020年中学入試 今年のトピック

・麻布中学、ついに日能研が早稲アカに抜かれる!
・早稲アカ、フェリスの合格者数2年連続非公表…(個人的にはNNフェリスに関わっていたのでちょっと悲しい)
・早稲田中、サピと早稲アカの差が8名まで縮まる!(元々早稲アカ1位だったのですが、このところ大差で敗北が続いていましたが、次年度挽回なるか?)
・慶應系は合格実績の乱高下が、毎年各塾激しいのですが、伸ばしているのは唯一早稲アカだけですかね。NN慶應の運営がすごく良いのでしょう。
・桜蔭中の合格実績は、早稲アカが伸ばしています(2016年50名➡2020年69名)
・女子学院は早稲アカが苦戦してますね。女子学院の実績を伸ばしているのはサピ。
・今年のサピの開成中学合格者数286はバケモノ。どれだけ繰り上がったかによるけど、だいたい400名くらいの正規合格者のうち、サピ出身者は過半数を超える。

4.所感

それにしても、この後いろんな週刊誌で東大合格ランキングとか、有名大学合格ランキングなどが出てくると思うんですけど、東大に入るためには、中学受験で上位中学に合格しないといけない時代ですね。公立も元気の良い学校も出てきましたけど、やっぱり中学受験組は強いですよね。

「人間学歴じゃない」とか言ってますが、採用媒体の露骨な学歴フィルターありますし、スタートアップベンチャー企業の経営者の経歴で、学歴ない人ほとんどいない説。です。つまり学歴が不要なのは、音楽とか武道とか特殊技能が極めて高く、その道で生きていける人だけ言っていい言葉です。

個人的に学歴ってのは、その時期に何かにどれだけ前向きに努力したのかっていう指標だと思っています。学歴がないけど、学生時代に何かのコンクールで優勝してるなら、そこに学歴っていう評価基準は不要です。でも、熱中してることも、本気で努力する対象もなく、ただ勉強してないだけって人が、学歴は不要とか言ってたらただの笑いもんです。

中学受験は、遊びたい盛りにあえて「机に向かって頭を使う」という時間を強いる分、そこで身に付けられる能力は、他の受験とは比べ物にならない能力資産になります。
もちろん遊びも大事、仲間も大事、友達も大事、これは人として生きる上で絶対に変わらない価値観だと思います。

ただ今の時代環境を考えた上で、子どもに普通に生きて欲しいと思うなら、大人が思う普通以上の能力を身につけないと、15年後その子が苦労する時代がやってきます。
事実、現状の若い人※新卒1〜3年目は、何のスキルもなく、仕事で能力を上げたいわけでもない、ただ時間で働くだけ、そこにいる周りの人の支えやコミュニケーションが生きがいのようになっている人が多いといます。

このままだと、自分をどう高めて、どんな生き方をしたいかという指針が定まらず、誰かや組織に依存する生き方になってしまいます。
それがどうマイナスなのかは別の記事に譲りますが、個人的には賛成できない思考パターンです。

中学受験は、逆境に耐え、自分の無力さと向き合うことになります。小さな子どもたちに過酷であるという声は多いですが、もしかしたらその経験こそが、これからの時代を生き抜くために必要なスキルかもしれません。

今年も頑張ったたくさんの子どもたちにエールを送り、筆置きたいと思います。


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