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「あなたでよかった」

前回の記事の続き

今回は2つ目の緩和ケア、看取りについて思ったきっかけを書こうと思う。


私は過去に2人の親族を看取り、利用者の死にも関わることがあった。

地域密着型のデイサービスで働く人間からしたら利用者の死の現場に居合わせることはかなり珍しい。

偶然その場に居合わせたと言えばいいのかな。

それとも呼ばれたのかな。

どちらにせよ今だに忘れることができない出来事として今でも鮮明に頭の中に残っている。


母方の祖父が亡くなる時、ありがたいことに最後の現場に立ち会うことができた。

初孫だったこともあり、小さい頃から可愛がってくれた祖父の最後に立ち会えたことは今でも鮮明に覚えており、何よりそのあとのケアをすることができたことが一番記憶に残っている。

人の死は予想以上に記憶に残る。

親族や関わってきた利用者は特に。


学生時代に学校の先生から言われたことがある。


「最後はあなたに看取られてよかったと言ってもらえる人になりなさい」


正直学生時代の自分には重すぎる言葉だった。

でも初めて人を看取った時に言われた言葉が上の言葉だった。

「あなたでよかった」

涙が溢れて、溢れて、「この仕事をもっと続けたい」と強く思うようになった。


その出来事から直接的な人の死の場面に立ち会ったことはない。

ただ人の最後を看取るための知識をつけたいと強く思ったことはいうまでもない。


現在地域密着型通所介護事業所の管理者と居宅介護支援事業所の介護支援専門員を兼務し働いているが、介護支援専門員として業務にでる時に誓っていることがある。

「利用者の最後の最後まで支援をできる介護支援専門員でいること」

利用者だけではなく、その家族の支援も行う。

利用者だけの支援はどの介護支援専門員も行っているが、その利用者が最後を迎えたあとの残された家族の支援までは行っている人は少ない。

自分は最後の最後までしっかり向きあって支援をしていきたい。

まだまだ知識は少ないが、学び、知ることでケアや支援は大きく変わると思う。

完璧は無理かもしれないけど、それに近い形になりたい。

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