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cinema, local, emotional 025

昨日今日は、多度町内の老健にお世話になっている祖父・達雄(92歳)が我が家に一泊二日で帰ってくる日。

認知症が進み、足腰が弱り、3年ほど前から達雄は老健に入っている。両親と祖父母は折り合いが良くなかったのだが、僕は無類のじいちゃんっ子ばあちゃんっ子だったため、当時「自分もがっつり介護に関わるから、じいちゃんのお世話はできるかぎり家でしよう」と両親に提案した。しかし、話し合いにすらならず、両親に突っぱねられる形で達雄は老健に入れられることになった。

家から近く、職員さん達にもよくしていただいている、良い環境の老健だと思う。また、達雄があのまま家にいたら、認知症の進行度や転倒等の心配が老健にいるより大きかったかもしれず、一概に自宅介護が正解ではないと今なら考えることもできる。

しかし、(認知症で自覚が薄いとはいえ)達雄の人生の節目に家族一人一人がどう関わるか、どうふるまうかということは、両親の個人的な感情で決められるべきことではなく、家族皆で向き合って決めることだ、という想いが、僕の中でずっとくすぶり続けていた。大きな何かをやり残しているような感覚がいつまでも消えなかった。

そこで、今年に入り、両親に「達雄の月に一度の老健からの外泊」を提案し、毎月実行しているのだ。

写真は両親ばかり写っているが、僕も朝食作り・トイレやベッドなどへの腕力が必要な達雄の移動、で介護に参加している。

たった月に一度のことではあるが、回を重ねるにつれ確実に皆の呼吸が合ってきているし、達雄もリラックスしてくれるようになってきている。「家族」とは、実態の捉えにくい多様な解釈が可能な言葉だが、月に一度皆ですごす時間には確実に「家族」を感じる。何かを縫い合わせているような、行間を拾い集めているような感じだ。

あと何回こうして過ごせるか分からないが、毎瞬毎瞬を大切にしたいと思う。

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金はないものが出すものぢや。あるものは出さん。

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映画監督/ドキュメンタリー映画「まちや紳士録」('13)「人情噺の福団治」('16)を監督。東京・名古屋・大阪ほか各地で劇場公開/2021年春撮影予定の新作劇映画を準備中/三重県 多度ふるさと塾 世話人/土着と革新の間 info@officearigato.com
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