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能天気な商品

”とってもいいお店だったね”

という時に感じる心の充足を「満足度」と言います。

いろんなカフェ(お店)や商品がこの世にはありますが、今はどのお店もいいお店になりました。情報も技術も全てインターネットによって共有することが可能になったからです。

有料ですがカフェの作り方を書いています。
こちらもぜひ覗いてください。

そんな時代に待ち構えていたのは「誰から買って、その売り上げはどんなふうに使われているのか?」の透明化(それがストーリーです)なわけですが、そもそも前提のいいお店であるために何が必要なのでしょうか。

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「殺し屋のマーケティング」という本があります。
殺しという売り物にならないものをどうやって売るのか?という本です。
何かを売るときにはまずストーリーが必要で、それによって実績(品質の証明)、商品、仕組みの3つを支える。


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[殺し屋のマーケティング 三浦崇典 2017年11月初版発行]
それがいずれ上昇気流に乗りブランド(信頼)になっていくのですが実績、商品、仕組みに欠陥があるとそのスパイラルは傾き倒れてしまいます。
足場を固め、スパイラルという上昇気流に乗った先には確固たるブランドが出来上がり、いずれそれがアトモスフィアという空気を作り出す。形に見えない「あれいいらしいよ」「買った方(行った方)がいいよね」になっていきその商品を包み込むのです。


その本の中では「殺し」が売れていきます。
売れるものなどない。
売れる売り方が存在するだけなのですが、それは商品やサービスに欠陥がなくそれが瓦解しない場合に限ってです。

いいお店は売れる売り方も最低条件である商品も、どちらも必要な二輪走行なのです。

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満足度というのは充足感であるようで実は密度です。
密度の高いものを与えられてしまうともうそれじゃないと我慢できない。
もう戻れない身体にしてしまえばいいのです。殺しという商品でさえ、ビジネスのモデルに組み込むことが出来れば売れるのはそれがあまりに美しく完璧な商品だからです。顧客はそれを欲しがる。

これに対して密度の低いものを以前松任谷由実さんが何かの本で
「能天気なもの」という表現をされていました。

僕は以前天然のうなぎを食べたことがあるのですがそういうものを食べると替えが効かないのですね。
それまではスーパーのウナギで良かったんですけど。
その密度に満たないものだと物足りなくなる。満足度とは、心がどれだけ贅沢なものを体験したかの総量なのですね。


パックに詰められた魚も何の捻りもない歌もストーリーのないお店も贅沢品とは言えない。ただの能天気な商品です。
それ以上の贅沢さを教えてあげること(これは教育とも言えます)で密度の高いものでしか満足できないようなお客様が増えていくとそのお店や商品はとても強いです。

そしてそれが結果として”いいお店だったね”に繋がっていくのです。


お店にも来てくださいね〜〜!!