【英語学習】英語でしゃべる勇気をもらう:Naomi Takes America
日本で生まれ育ってきた英語学習者にとって、個人的にスピーキングは結構な鬼門なのではないかと思っている。
※内容の前半は「長らく消せなかったスピーキングへの苦手意識」について書いているので、ポッドキャストのNaomi Takes Americaについてだけ確認したい方は、目次からどうぞ。
中学校の思い出
今はそんなことないといいな、と願ってやまないのだけれど、私が中学生の頃は、英語の発音がうまくても下手すぎても揶揄われるような学校環境だった。
私は中学生の頃から英語に興味を持っていて、英語を読むのも好きだった。
幸いなことに発音も苦手ではなかったものの、「英語っぽい」発音で教科書の音読をすると「あの子気取って読んでるよ」みたいな雰囲気のザワザワがある教室だった。
周りの人に話すと、ときどき「自分の学校でもそうでした」と共感してくれる方がいる。
人前で英語を話す時にどうしても緊張してしまうのは、どうしたって学生時代の「ジャッジされてる感じ」を思い出すからなんだと思う。
「日本人として英語を話す」こと
留学中も、「自分の発音って変じゃないかな」「自分の英語が支離滅裂に聞こえていたらどうしよう」と思って話せなかった場面がたくさんあった。
英語を話すことへのコンプレックスみたいなものは常に消えなくて、「話さないと上達しないから話すしかない」と思えるようになったのは、大人になってからだった。
大人になってから、「留学に行ったことがないけれど英語が得意な友人」に出会った。「趣味が一緒で、母語が英語の友人」にも出会った。
職場では、英語が母語の同僚がいた。
その人たちと話す中で、「たとえちょっと間違った表現を使ったとしても、馬鹿にされることはないし、話そのものに影響することもない」ということにゆっくり気がいてきた。
「文章の作り方がごちゃごちゃで、何の話をしているか全く伝わらない」としたら質問が飛んできたら「それってこういうこと?」と聞かれることはあると思う。
でも、「コミュニケーションをとって相手のことを知りたい」という双方の合意がある中での会話な、、発音や小さな間違いで意思疎通自体ができなくなるわけではないことを学んだ。
そういう機会があったことを、とても幸せに思う。
Naomi Takes America
とはいっても、やっぱり自分の英語に自信がなくて話す勇気が持てないことがある。
そんな時に聞いているのが、渡辺直美さんのポッドキャスト”Naomi Takes America”だ。
どんな内容?
ホストの渡辺直美さんが毎回ゲストを招いて、英語圏のさまざまな地域の文化やスラングについて教えてもらったり、日本との文化の違いについておはなししたりするポッドキャストだ。
ちょっと注意が必要なあけすけなトピックを扱っていることも多いので、未成年の方は試聴の際注意してほしい。
説明には、こんなことが書いてある。
『英語はまだ上手じゃないけれど、頑張って学んでいくから、たまごっちみたいに成長していく私を見ててね』というポジティブなこの文章が、私は好きだ。
明るくて前向きな表現。
英語に自信がないと、つい「まだ全然だめで……」とか「ほんとうに下手で……」って言いたくなる気持ちがある。黙って話を聞くだけのひとになりたい時もある。
でも、直美さんはそういうことをしない。
「まだ上手じゃない」と自己評価している英語で、ゲストの方とケラケラ笑っているトークを聴いていると、「言語はあくまで意思の疎通を図るための、相手を知るための、コミュニケーション手段なんだ」と感じる。
話の内容も面白い。
地元のお祭りトークの回もあれば、日米のカウンセリング文化の違いについてまじめに話している回もあるし、日米の恋愛事情について際どい話題も込みで話している回もある。
個人的にすごく印象的だった第1回では、直美さんはrapperと言ったつもりが相手にloverに聞こえてしまって、ちょっとした勘違いが巻き起こる。
でも、相手がいるコミュニケーションなら、発音が少し違っていても勘違いしたまま終わることはなくて、ちゃんと修正し合いながら会話を続けることができる、と勇気をもらった回だ。
おすすめポイント①:文字起こし機能と速度調整
私は普段Spotifyでポッドキャストを聴いている。
Spotifyには自動文字起こし機能がある。100%正確な文字起こしではない可能性はあるものの、文字をヒントに内容を確認できるところがおすすめだ。
ゲストの中には話すスピードが速い方もいるので、そういう時は速度調整もできる。
0.5〜0.9まで0.1刻みで調整できるので、最初は調整して聴いてみても良いと思う。
おすすめポイント②:文化の違いについて学べる
直美さんがものすごく赤裸々にアメリカでの生活を語ってくれるし、人間関係の違いについてもわりとオープンなので、いろんな情報に触れられることが面白い。
たまにあんまりにもあけすけで「そんな方まで話しちゃっていいの!?」と思いながら笑ってしまう。
パワフルで元気が出るトークでいっぱいだ。
食生活・観光地・人間関係・スラングなど話題が多岐に渡るので、全体的な表現そのものは比較的平易ではあるものの、幅広い語彙に触れられる。
おすすめポイント③表現について学べる
特にシーズン1に多かった印象なのだけれど、英語での表現がわからなくて「これってなんて言うんだろう」と漏らす場面が時々ある。
そういう時、「こういうことが言いたいってこと?」という会話が生まれるので、「日本語のこの表現はこういうふうに言い換えできるんだ」という学びも多い。
英語で話す勇気をもらう
多分これからも、人と英語で話すことに自信が持てないな、と思う瞬間は来ると思う。
そういう時に、楽しみながら英語で話す直美さんの姿を見て、また勇気をもらいにこようと思う。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?