フリーランスエンジニアはなぜエージェントを使うのか

海外に目を向けるとアップワークのような直接企業が募集を出してそれに対してフリーランスが応募するというような形態が非常に大きなプラットフォームとして育っている。

日本ではフリーランス市場ではエージェントが間に入ってクライアントとフリーランスをつなぐ役割をしている。なぜ、日本では海外のようなモデルが流行らないのか。

いくつか考えられることがあるけれども今のシステム的にそれをすることのメリットより今の現状を維持していく方がリターンが大きいから。企業側としては日本語でそういった非常に有名なプラットフォームは存在しないのでもし仮にそういった小さなサービスを利用して募集を出したとしてもエンジニアが募集してくることはない。
大きなトレンドになっていないのでそれをするぐらいならエージェントにお願いしてマージンは取られるけれども確実にすぐに即戦力となってくれるような人材を確保してくれる方が楽。

またフリーランスとしても様々な面倒をエージェントが面倒を見てくれる。例えば契約の書面であったりとか継続的に案件を獲得できるかどうかの不安を解消するなどを様々な便益を得ることができる。その分の手数料としてマージンを取られるというのはある意味理にかなっているのかもしれない。

ではなぜ海外ではそういった形式ではなく直接雇用であれるのか。
それはフリーランスの登録者数が非常に大きく1500万人もいるため、企業としてもそこに募集を出しさえすれば必ず応募が来るという保証がある。さらにはフリーランス側としてもクライアントが非常に多いため、継続的に案件を獲得することは容易になってくる。

つまり規模の経済によって様々な便益を得ていると考える。
日本ではそういった規模はないため、お金を払ってでもそういった面倒なことを調整してくれる人が間に入るのがベストな形なのかもしれない。

あるべき姿を考えた時に、それが違和感があるとは思えない。
さらには言語の壁が非常に大きい気がする。
アップワークは英語で募集することができるので世界中に対して応募をかけることができる。英語を話せるフリーランスであれば誰でも応募することができる。実際に海外の比率が非常に高くアメリカは50%?ぐらいでそれ以外の国から募集がある。

この規模の経済を日本国内で賄うことはおそらく厳しいのではないかと考える。

似たようなモデルでタイミーというようなプラットフォームがある。そこでは確立できているのになぜフリーランス業界ではできないのか。それはタイミーであれば専門性が必要ないから。専門性がないということは非常にパイが大きくなる。それに比べて専門性の高いフリーランスを考えた時にその人口はぐっと減る。そうなるとフリーランス側企業側双方にとってメリットが得られるほど規模が出ない。

あるべき姿はどういったものなのか。
どういう形が企業とそしてフリーランスにとってベストなのか。企業が長期的な成長をしていくために何が必要なのか。そこに対して今のシステムが最適なのか。その未来の形を考えていかなければならない。

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