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アルゴリズムによるマネジメントは失敗する


#DIAMONDハーバードビジネスレビュー

ニューヨークとロンドンのウーバー運転手を対象にした分析によって、運転手は、アルゴリズムに働かされることによって、3つの不満を抱くことがわかった。

1.常に監視されている。
仕事を監視するのは人であれアプリであれ生産性を低下させる。常時監視にネガティブな感情を持っているのに、テクノロジーを介してさらなる監視をされることで不満が増幅される。

2.不透明さ。
アルゴリズムが高度になればなるほど、仕事の配分、評価記録、報酬を自動で複雑に行うため、透明性がどんどんなくなっていく。不透明さは運転手の不満を招く。

3.人間味の欠如。
同僚はおらず、属するチームもなく、監督者との関係性を作ることもできない。

ではどのようにしたらアルゴリズムによるマネジメントは奏功するのであろうか?

アルゴリズムの透明性を高める。アルゴリズムによるマネジメントに対して従業員からフィードバックを求める。人と人との関係を作る。信頼を築く。この4点を筆者は指摘している。

いずれも共通するのは、アルゴリズムと人間が直接対話せず、人にコミュニケーションができるのは人であるという原則に立ち返ろうというものに思える。人の理解を助けるためにアルゴリズムを使い、人を動かすことには人が介在し、決定も人が行うということを行わない限り不満は続くだろう。人の気持を理解しない、ある種のKPI至上主義がうまくいかないように、人のコミュニケーションを無視したアルゴリズム至上主義になれば、成功はできない。



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