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こんにちは、
わたしは、シンガポールで国籍も宗教も違うライオンと馬と一緒に動物園を開園した日本猿。
わたしについてのご紹介はこちらから。

猿、猿名乗っているわたしだが、実は動物占いは
"協調性のない羊"だ。

小さい時からずっと、耳にタコができるぐらい
先生や親から協調性がないと言われていたから心当たりはある。人と同じことをするのが嫌でできなかった。

協調性のないひつじは好奇心と独立心を持つらしい。 
当たっている。

さて、これまでに私を含めたライオンチーターリスなどの動物が登場してきたが、

ついにわたしたちの動物園が開園。


お店のオープニングを振り返ってこの回を書いていこうと思う。




ライオンに計画、という文字はない。

もう一年半以上、彼女と仕事をしているが、本当にそうなのだ。
例えば今日店舗の内装工事が予定とずれて終わったとする。
すると、

"猿、明日店オープンさせるからな"
という具合だ。


もっともっと最悪の場合、


"今工事終わったけど、今日の夕方から開けれるか?"
というぐらい、突然だ。


全く計画性がない。
POSを使うためのWifiもまだ通ってないとか、スタッフが足りないとか、備品がないとか、オープンできない理由は沢山あってそれを伝えても、動じない。

彼女はネジが緩んでいるとか、

もう、そういう調整できるような状態ではない。ネジがもうぶっ飛んでしまっていて、ネジ自体がないのだ。


"なんとか開けろ、
明日開けるわよ"
の一点張り。

臆病なリスは、もう何百回とライオンに

"Impossible!!!!!" (絶対無理っしょ!!!無理だってば!!!)

を伝えたかわからない。

私はというと、もう2年近く彼女の近くにいると、もはやそれが当たり前のようになってきた。
どうせ反論しても収まらないからだ。
もうどうしようもないから事故るのもわかりつつ思いっきりぶっ込んで、当たって砕けるしかない。
失敗するなら、失敗して修正するしかない。

そこに獲物がいたら、すぐに齧り付く。


誰がなんと言おうが止められない。
長く一緒にいる賢い馬にも止められない、それがうちのライオンだ。

そんなライオンのお陰でわたしは徹夜で作業した。
もう家に帰れないことはとっくのとうにわかっていて、腹を括っていた。
着替えと携帯とPCの充電器を忘れないように大きめのバックパックに仕舞い込み、家を出た。
とんでもない時間までボロボロになりながら、馬がオフィスや倉庫、店舗を行ったり来たりして手伝ってくれた。

リスも稼働時間は黙って買い出しに行ったり、わたしがして欲しいことをやってくれた。

わたしは母親という最強の助っ人を、日本からシンガポールというジャングルに呼び寄せた。


1ヶ月は息子の面倒をがっちり見てもらうつもりだ。
わたしはというと、手放しで仕事へ向き合う。仕事に本気出す時は、いつも母を呼び寄せる。
この場をお借りしてもうすぐ訪れる母の日も含め、お礼を伝えたい。

ママ、ありがとう。

あんた最高だよ。


クレイジーなほどに仕事を止められないわたしに何度も母猿は

"猿、あなたにとって仕事は麻薬だ"


と言った。
やればやるほどのめり込み、楽しくなって止められなくなる。倒れ込むまで働き続ける。
母猿の例えは当たっている。

そしてなんとかライオンと馬と猿というわたしの店舗をオープンさせた。
初日の売り上げ???
えーと、
確か、$400か$500だったか。

大きい声で言うことではないかも知れないが、 はっきり言って、全く売れなかった。


言い訳と言われても仕方ないが、事前にマーケティングや告知をする時間はわたしには一切なかった。

でも私にはこの売り上げを10倍にするという、根拠がないようで、根拠のある自信がその時確実にあった。

だからこの少なすぎる売り上げに対してもなんとなく人ごとのような、とても楽観的な気分でいられた。


つづく。

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