初めてのN響体験:ブルックナー交響曲第8番ハ短調を聴いて
こんにちは。コラボレーターのいたやゆかりです。
昨日はN響(NHK交響楽団)の演奏会を聴くため、渋谷のNHKホールへ足を運びました。9月4日に生誕200年を迎えたアントン・ブルックナーが最後に完成させた長編「第8番ハ短調」の「初稿」と呼ばれる作品を鑑賞しました。
ブルックナーはこの「初稿」を書き上げた後、最後に「ハレルヤ!」と書き加え、特にフィナーレについては「生涯で最も意味深い楽章だ」と弟子に自負を伝えたそうです。
「芸術家の父」と慕う指揮者ヘルマン・レーヴィからは、予想外にも「この曲が理解できず演奏は困難」」との厳しい評価を受けたといいます。
時代に合わせて改訂を進めたブルックナーですが、初演を依頼した指揮者に「フィナーレは確実に短縮するようどうかお願いします。なぜならそれは長過ぎますし、のちの時代にのみ、しかも友人や専門家たちの間で通用するものですから。」と書き送ったそうです。
作曲者が当時の受容を念頭に置いて改訂に向き合いつつ、短縮しない形態ものちに通用する時代が来ると信じていたことがとても印象に残りました。
生誕200年を迎えた今年、主席指揮者ファビオ・ルイージ氏によってこの楽曲の「初稿」が選ばれ世間に出た事に深い感銘を覚えました。
メタバースや近未来に関連するプロジェクトに携わっている私も、時々理解されない寂しさを感じることがあります。そうした背景から、ブルックナーの想いに共感したのかもしれません。
N響にとっても、ブルックナー交響曲第8番ハ短調の「初稿」の演奏は初めてのことだったそうです。鳴り止まない拍手が、ホール全体を包み込んでいました。時を経てブルックナーの魂もそこにいるのではないか。喜んでいるのではないかと感じました。
N響の演奏を聴きに行くのは初めてでした。クラシック音楽は少し敷居が高いものかもしれませんが、空間に身を置くと、音楽の持つ力で癒されますし、専門的なことはあまり分からなくても充分楽しむことができます。
N響は、公益財団法人の認定を受けているため、寄付金が税制上の優遇措置の対象となるほか、日本を代表する大企業が特別支援、特別協力、賛助会員に記載されていることも印象に残りました。
また、「N響の社会貢献」と題して、全国の小中学校を訪ねてミニコンサートを開く「NHKこども音楽クラブ」の開催など、様々な取り組みもされています。
私自身も現在、「RingNe Festival」という企画を準備をする中で様々な可能性を感じています。N響のような歴史ある団体の取り組みを参考にしつつ、私もさらに多くの可能性を広げていきたいと思います。
それでは、味わい深く素敵な日々をお過ごしくださいね。
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