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ポジティブの源泉は人を喜ばせること!

注意『雨の日も、晴れ男』ネタバレありです。

私は結構ポジティブ思考の人だ。

例えば、エスカレータで前にいた人の、エスカレータを降りてから電車までの歩みが遅くて、自分が電車に乗り遅れたとする。そういう時にその前の人のことを悪く思ったりはしない。むしろ「あの電車に乗ったら、すごく気分悪い思いをしたかもしれない。この人はそれを必死に、そして超自然に阻止してくれた人だ」なんて思う。または「あんた、健康の為に階段使うって言ってたじゃない。階段使いなさい、階段。自分のペースで登れるから」という神様からの教訓に違いないと考える。

そんな私が、この本に興味を持ったのは、この本を紹介してくれた女性が話すあらすじが、私のポジティブ思考とレベチ(レベル違い)な思考を持つ人物のストーリーだと察知したからだ。

「10円はげが出来てもそこで広告を出しビジネスにする」

なんだそりゃ?(笑)

私がエスカレータの前の人を責めないのは、発想の転換でしかない。自分がイライラしなくて済む程度だ。それで何かを乗り越えられるわけでもない。ただ、この本のアレックスは違った。

『雨の日も、晴れ男』水野敬也

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詐欺に遭う、見知らぬ男に殴られる、会社をクビになる、家が焼ける、妻子が出て行く……。これでもかこれでもかと降りかかる災難。アレックスが対応しても状況は変わらない。なぜならこれらの出来事は、神様の悪戯で起きたことで、しかも変更がきかないから。誰がどうしようとも、その事実は好転したりしない。

ただ、アレックスはそれらをうまく乗り越えたりもしない。アレックスはこれらの状況下で「人を喜ばせる」ことしか考えていないのだ。この発想は普通の人間にはない。

びっくりを通り越して、呆れるも飛び越え、一周回って「感動」する。自分が基準ではない、究極のポジティブ思考だ。

そういう意味で言うと、アレックスは「神様は乗り越えられる試練しか与えない」という言葉とは別の次元にいる。

神は、人を不幸にすることも、幸福にすることもできない。ただ、出来事を起こすだけ。

この言葉に、この本の言いたいことがすべて現れている。さすが水野氏。ガネーシャの時にも私の思考を転換させてくれた。ポジティブの源泉は人を喜ばせること。

アレックスの域にイケるか?アタシ。

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