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人は自分の想像した通りに行動する

上司にこの話をしてもどうせ断られる
どうせあの人は遅れてくる
いくらお願いをしても、どうせ旦那は守らない

こんな魔法(呪い?)を他人にかけていない?という話

今まで保護者会を開いてきて、保護者の方々から様々なフィードバックをもらっているけれど、その中でも2番目にフィードバックが多かったのが「子どもは親の思った通りのことをする」というもの。ちなみに1番は「信頼して放置」です。その話はまた今度ね。

子どもは親の思った通りになるというのは、例えばこんな感じ。

子どもがリビングでダラダラとテレビを見ている。
「いつまで見てるの?」と聞くと「8時まで」と答える。
8時になって子どもをチェックすると、やはりまだテレビを見ている。
「8時になったらテレビを止めると言ったよね?」と注意する。
子どもは不機嫌になり「分かったよ。うるさいなあ、もう」と言いながら部屋に戻る。

実はこれ、お母さんのシナリオ通りのことが起きているだけなんです。このお母さんは、8時になったら、子どもがぴたりとテレビを見るのをやめて、子ども部屋に行って勉強するというシーンは予想していません。

ほら!やっぱり私の言った通りでしょう? 8時になってもテレビは見続けてるのはずなのよ!ということが現実に起こっているだけです。

こんな話をすると、スピリチュアルなことのように思いますが、実はそうでもなくて、結局、この母親は、子どもを信用していないんですね。それが子どもにちゃんと伝わるので、子どもも、その期待にちゃんと答える(つまり約束を破る)という図式なのです。

ちなみに、テレビ側は、企業努力済み。そんな会話は想定内なので、毎時ぴったりに番組は切り替わらず、やや前倒しになっているので注意(笑)

では、どうしたらいいかと言うと、まず子供を信じることです。「いや、先生、私がいくら信じたって、子どもはやっぱり裏切りますよ」と思っている段階では、子どもは絶対変わりません。
この保護者は、想像上であっても、私がいくら信じたって、うちの子はできないと、決めつけています。そもそも、それを私に伝える時点で、子供を信じていないことがはっきり分かります。「信じたって裏切られるでしょう」と聞いている時点で、まだ信じていないんです。分かりますかね? このトリック。

中には素直な保護者がいて、私の指導した通り、信じてみたら子どもがちゃんと約束を守ってくれたという方も。それは、たまたまではなく、ちゃんと子どもに伝わっているんですね。

信じるといっても、両手を合わせてお願いするのではありません。
具体的な行動としては、子どもへの言い方そして自分自身の行動です。

いつまでテレビ見てるの!?」のような言い方をする段階で「あなたはいつも私の言うことを聞かないよね」ということがにじみ出ていますよね。

子どもがテレビを見てはいけないと思う原因は、子どもではなく保護者の方にあります。それは、その質問じゃ解決できないんです。言葉としても言い方としても、間違っているだけじゃなく最悪パターンなんです。

心配なら心配だという気持ちの方を伝える。
大丈夫だと言われたら無条件で信じる。
上から命令状態である約束等はしない。

これ、試してみてください。

これは、大人相手でも同じ。私はつくづくそう思います。

そして、子どもはちゃんと見ています。親が自分自身との約束を守れる人かどうか。子どもにはそう言いながら、大人だって、調べごとをした流れでSNSとかLINEとか、ずるずるやっていることを。

それならそれで、むしろ、その弱いところを子どもとも共有して、どうしたらこういう誘惑から身を守れるのかという話を親子でしたらいいと思います。工夫のしどころは、思ったのと違うところにあることを発見するかも。

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