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こっから先は有料ですから!(笑)

以前、株で稼いでいる男性から相談を受けた。

「姐さんには、本業のスキルを訪ねてくる図々しいヤツっています?」

「姐さん」と言われるとつい相談に乗ってしまう私(笑)
よく聞くと「どの株が今後有利ですか?」的なことを聞いてくる人がいるとのこと。

最所あさみさんのnoteにもこうある。

私ももともとフリーランスだったので、友人といえど相手の専門領域に対して無料で『ちょっと教えて』ということの失礼さや人の時間を奪う重みをよく理解しているつもりです。
理解しているがゆえに、お金を払って依頼するまでもないちょっと教えて欲しいことはなかなか聞きづらく、なんとか自分で調べて解決していました。
しかし、サポートがあれば、明日のコーヒー代にとかちょっといいおやつ買ってねとか、そういう『ちょっとしたお礼』がしやすいことに気づいたのです。

まあ、どの株が?はダイレクトだけど、聞きたい気持ちは少し分かる。株で食べるとはどんな感じなのかも興味あるし、どんな株が良いのかは、売買なしにしても仕組みをしっておきたいもの。彼はどうにもそれが許せないらしかった。はて、私はどうかしら。最所さんのnoteで呼び起こされた古い記憶に問いを投げかけられた気分。

私は「文章力養成コーチ」という胡散臭い(笑)仕事をしているが、やはりそんな調子で良く聞かれる。

「上司に『キミの書いたメールは要領を得ない』と言われたのよ」
「ブログを書いているんだけど、なかなか書きたいことがまとまらないの」
「今度、文章を寄稿するんだけど、稚拙な文で恥をかきたくないのよね」

これが友達だからやっかい(笑)
全く知らない人からこういうメールが来たらそれはもう私にとっては「依頼」です。ヒアリングしたり、実際にコーチしたり……って始まるわけです。有料で。

教師業も同じです。子供会のお母さん達と話をしていて「国語教師だ」と言うと、矢継ぎ早に質問が来る。

「うちの子、全然本を読まなくて。どうしたら本を読むようになりますか?」
「算数の文章題になると途端にできなくなるのですが、それは国語力がないからですかね?」
「夏休みの読書感想文が今から憂鬱で。」

はい。専門家です。お任せください。有料ですが(笑)

いくら友達だからと言って、ただで全部アドバイスはできません。でも、せっかく私を頼って話をしてくれているのだから、無碍にもできない。そしてこれがすごく大切なのだけど、この依頼は本当は有料なんだよ、ということを知らなかったのなら知らせてあげるのもまた友情。

そこで私は、ビールをもらう。「こっから先は有料だよ」と言って。

本当は有料、しかも割と高い(笑)でも、今ならビール1缶でいいよ。おごってくれる? そしたら、30分ぐらいプロとして相談にのってあげる。
教師がビール1缶で相談? その違和感がまた面白いらしく、意外に奢ってくれます。

その場でというのがイイ。そして、私はビール片手に、信じられないくらい真剣に答えます。相手も思わずメモを取り出すほど。

要するに、元々お節介な私には、これは本業だから今はダメと、線引きはできないと悟ったのです。確かに時間はめっちゃ取られます。その後、受講までいかない人もいます。でもそれでもいいんです。私は世の中の人の国語力や文章力を1ミリでも上げることが自分の使命だと思っているので、それができるなら、いいんだと思えるようになってきました。

そうしてお節介に動いていると、いい話も舞い込んでくるようになりました。口コミというやつですね。人は何かをしてもらうと、恩を返さなくてはと思うようです。私の講座は受講生ではない人の紹介で入会する人がすごく多いんです。

間接的なものもあります。私がビール1缶でアドバイスしたコツが、いつのまにやら広まって、戻ってくる。または、そのアドバイスを律儀に実行した人が実力を付けて生きた宣材になる。そんな感じです。

情けは人のためならず。そんな言葉を思い出します。

最所さんの言う『ちょっとしたお礼』は私にとっては「ビール1缶」
その場でサクッとが条件です。
そして「姐さん、相談なんだけど」と話しかけてくれたら完璧です(笑)

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