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お茶漬けの思い出

今シーズン一番寒くなった日のお弁当

<お茶漬け玉>
鮭フレークと昆布佃煮と大葉とあられと海苔
梅干しと大葉と海苔と豆麩
お吸い物の素1袋、ほうじ茶1ティーパック

熱湯注げば、具沢山で熱々の贅沢茶漬け

スープジャーで食べると、最後まで熱々。
お丼だと、後半お茶漬けって冷めちゃう。あれが結構切ない。
でもスープジャーだと、火傷しそうに熱い。寒い日に最高なのです。
この日は、とても寒かった。
だから空っぽのスープジャーとお茶漬け玉を持って、仕事場に出かけたんだった。

お茶漬けの思い出

子どもの頃、まだ小学校低学年の頃に、父がお茶漬け屋に連れて行ってくれたことがある。いや、あれは小料理屋だったのかもしれない。
路地裏にあるカウンターだけのちょっと古びたお店だった。
その日は母が仕事で遅かったのか、父と二人で外食に出たんだけど、行く予定だったレストランも中華料理屋も軒並み混んでいて、いよいよ時間も遅くなっていき
「じゃあここでいいか」
と、父が何度か立ち寄ったことのある小料理屋に行った、そんな流れだった。
Lだったかコの字だったかのカウンターには、他に子連れなどもなく、一人か二人で飲むおじさんたちだけで、当然私はそのお店に入るのが初めてで、なんだか大人になった気がしたのだった。

そこで食べたお茶漬けが、とてもおいしかった。
飲み屋なので子どもが好きなメニューはなくて、かろうじてあったごはんものは、みんながシメで食べるお茶漬けかおにぎりだった。
お茶漬けといえば、家で食べるもの。あの定式幕でおなじみの袋を、お茶碗によそったごはんの上にシャカシャカかけてお湯を注ぐ、それしか知らなかった私は、お茶漬けで外食!って興味津々で胸が高鳴ったのだ。

出てきたお茶漬けは、茶碗よりも少し大きい小丼で、焼きたてのシャケが大きくほぐしてあって、細かく刻んだ漬物や、ピンピンに活きのいいミツバや、パリパリの海苔がのっかっていて、お店のおかみさんが目の前で土瓶から緑茶を注いでくれた。

なんて大人な世界なんだ!

この時の感動ったらなかった。
食べてみると、いつものシャカシャカお茶漬けの素とは違い、ちゃんとほろ苦い緑茶の味がする。お茶漬け、ってこれが本物なのか…と、カウンターに座って、スプーンを出してもらって熱々のお茶漬けをすする私はなんだか夢見心地だった。

お茶漬けには、普段のお茶漬けと素敵なお茶漬け、2つの顔がある。

レシピメモ

お茶漬け玉は、つまりは具が外に飛び出しているおにぎりみたいなもの。
お茶漬けの素でもいいし、スープの素でもいいし、ティーパックのお茶でもいいので、お湯に一緒に溶かすものを持っていこう。

スープジャーでお茶漬け弁当の動画



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