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100年を超えて脈々と受け継がれる「コミュニティ」に飛び込んでみたお話し

さて。
なんとなく思い立って、私がこれまで実際に関わってきた「コミュニティ」というものについて書くことにしました。

昨日は、私が人生を変えたと思っているコミュニティについて、思い返しながら書いてみました。

書いてみて思ったのだけれど、私が人生を変えたコミュニティっていくつもあるんですよ。この記事に出てくる「勝間塾」は、確かにそうなのですが、それだけではないなということにも気がつきました。

「勝間塾」ができたときに、一期生として入塾したものの半年で退会。
20代後半の私は、出された三冊の課題図書すら一ヶ月で読み切らない、まわりの人がみんな優秀ですごい人に見えてオフ会に行くと気後れしてしまう。
そんなちっぽけな、(今もそうだけど)何者でもない人間でした。

とはいえ、退会の一番の理由は「趣味にはまってしまったこと」だったのです。

「趣味:仕事」の私が、宝塚歌劇にハマった理由(わけ)


その頃の私は、息子を出産し子育て真っ最中。新卒から努めてきた外食産業を続けることにちょっと限界を感じ、メーカーに転職をしました。
お店の店長から、メーカーの本社勤務へ。環境が激変し、それまでに比べて明らかに「楽」になりました。

それはもう立派な大企業でしたから、個人にかかる業務量なんてたかが知れています。店長時代はお店のすべてが自分の肩にのしかかっていましたが、そんなことはもうないのです。
もちろん覚えるべき仕事もやるべきこともたくさんあったけれど、何もしてもしなくても土日はお休み。お休みは人員を確保して、業務を整えて、自分でもぎ取るものと思っていた私にはびっくりな世界でした。

そんなわけで、仕事と子育てはあったものの、心と身体には余裕が生まれてしまいました。そこに飛び込んできたのが「宝塚歌劇」だったのです。
友人の何気ないお誘いで、チケットを用意してもらって訪れた日比谷の東京宝塚劇場。華やかできらびやかな世界に胸はときめいたものの、正直、初観劇は「こんな感じかー。」くらいの感想でした。

私を撃ち抜いたのは、初観劇の際に柱に掲げられていた次回公演のポスター。星組が日本初演したブロードウェイミュージカル、「スカーレット・ピンパーネル」のポスターでした。

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これにどうしてか惹かれて惹かれて…。「観たい!」という強い思いに駆られた私は、チケット探しの旅に出ました。何せ次回公演ですから、日程はもう迫っていました。

当時、安蘭けいさんは大変な人気のトップスターさんでしたし、ブロードウェイミュージカルの日本初演。しかも宝塚の誇る演出家、小池修一郎先生の潤色ということで完全なる話題作でした。
そんな公演の、しかも東京公演のチケットが素人に手に入る世界ではないのです。

しかし! もともと漫画やアニメが好きでオタク気質を持つ私。宝塚のチケットについて徹底的に調べ上げ、「カード会社貸切公演」は手に入りやすいとか、定価でやり取りしているファンが集まる掲示板の存在だとかを発見しました。
初観劇の時ピンとこなかった経験から、一回観てもきっと魅力は理解しきれないと勝手に思い込み(これはとても正しいことです。)、あらゆることを検索し、ツテを作り、複数回のチケットをゲットしました!

実際にこの公演を初めて観た時の興奮は、忘れられません。神様に愛された声を持つ安蘭けいさんの歌声、フランク・ワイルドホーンの馴染みやすい楽曲、迫力ある小池先生の演出…。今思うと衣装は有村先生。もう、ハマらない要素がない。(いい加減にしておきますね。)

ハマったらとことん。
これは、私の持って生まれた性格です。前述の通り、オタク気質でもあります。
社会出て以降、仕事人間まっしぐらだった私が、趣味にそのマインドシェアを持って行かれた瞬間でした。

気がついたら友人の勧めの通り、安蘭けいさんの私設ファンクラブの会員になっていたし、せっせと公演に通うようになりました。
そもそも宝塚では、この私設ファンクラブに入ると圧倒的にチケットが取りやすいんです。逆にいうと、一般ではなかなか思うようには取れないとも言えます。

そのカラクリの裏に隠されているのは、「やんごとなきコミュニティマーケティング」でした。


華麗なる世界の裏で、脈々と受け継がれていく「コミュニティ」


もう、この本を読んでいただければ全部書いてあるので、私の記事は不要なのですが、貼りますね。

安蘭けいさんの退団後、私はもう少し下級生の、決してトップになるラインの人ではないタカラジェンヌさんに「堕ち」ました。ええ、ファンになってしまうことを「堕ちる」って言うじゃないですか。

しっかりファンクラブにも入って、やるならとことん! ですから、大好きなあの方が少しでもスポットライトを浴びることを夢見て、ファンクラブで「貢献」をしていきます。

私設ファンクラブは、宝塚歌劇団に所属する生徒(団員のことを宝塚では生徒と呼びます。このこと自体、小林一三先生よる壮大なマーケティングの一貫なのです!)のすべてにあるわけではありません。

非公式ながら半公式のような形で活動する「ファンクラブ」が結成されるのは、ほんの数パーセントのみなのです。そもそも「人気」がないと一定数の個別ファンがつかず、ファンクラブが成り立ちません。

400人弱の生徒が所属する宝塚歌劇団。すべての生徒にマネージャーをつけることは不可能です。でも、舞台に立つと言う特殊な仕事には、生活の細々したことを支えてくれるマネージャー的存在がいないと成り立たない側面があります。

人気があればあるほど、出番も多いのでお稽古の量も増えます。また、取材やテレビ出演などのお仕事も増えます。
そうするとどうしても独身女性の一人暮らしでは、生活が立ち行かなくなるのです。
そこを支えるべく組織されるのが、私設ファンクラブです。しかも、目的はそれだけではありません。生徒さんの営業成績をも支える集団でもあるのです。

ある生徒さんの私設ファンクラブで、規約を守って真面目に活動していたら、ある時「ファンクラブのスタッフになりませんか?」と言うお声がかかりました。

ここから、私のコミュニティマーケティング修行の数年間が始まったのです…。

って、これだけで三千字近いと言う…。
続き、としておきます。


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Yuka Shibayama
会社を経営したり、オンラインサロンを運営したり、秘書をしたりしているワーママです。

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