ゆかちゃんとの出会い

『かわいい〜✨』
これが初めて聞いたゆかちゃんの声
それからほぼ毎日聞くことになるゆかちゃんの『かわいい✨』
そう、僕は『かわいい』のだ🧸

ゆかちゃんとの出会いは結構前になる。

『入荷だよ!どこに出す!?』
そんな声と共に放り投げられる感覚があった。
『ぁ、こっちに出しまーす!』
ずりずりずり…段ボールを引きずる音に続いて、ザシュッ!何かが刺さる音が聞こえた。
バリバリバリッ!
段ボールを開けると同時に眩しい光が差し込む。

「うわッ!まぶしいッ!」
僕は思わず周りのふわふわした仲間たちに顔を埋めた。

その後、あの声が聞こえたのだ。

『…か、かわいい〜ッ!!!見て見てこれ!ちょー可愛いんですけど!天使!?天使が入荷したの!?可愛すぎる〜ッ!』
僕の仲間の1人を捕まえて走っていく髪の長い女の人の後ろ姿が見えた。

『うわ〜ッ!久保ちゃん好きそうだね〜!高ッ!このサイズでこの価格!?売れなそ〜!』
別の女の人の声が聞こえる。
久保ちゃんと呼ばれた女の人はふるふると顔を振って答える。
『何言ってんですか!この可愛さ!プライスレス!!✨😤✨』
『売れなきゃ意味ないから!何言ってんの!おバカさん🤣』

なんだか楽しそうなところに着いたみたいだ。
僕は可愛くてプライスレスなんだ✨
天使でもあるかもしれない🧸🪽

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