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街で写真を撮るだけで幸せになる

こんにちは、平井 @yuji87 です。

毎日非公開で1,000文字程度の雑草コラムというくだらない文章を書いているせいで、すっかりnoteを投稿できずにいた。クローズドな環境にどうでもいいことを書くのも楽しいけど、誰でも見れる環境に自分の思いを公開する緊張感がたまに恋しくなる。

今月発売されたGENICという雑誌にボクの写真とインタビューが掲載されているので、もし本屋さんで見ることがあったら是非手に取ってご覧ください。webからも購入可能です。

朝、カーテンを開けると、光がとても美しかった。昼間は夏のような陽射しを感じるような日も増えてきたけど、まだ梅雨は明けていない。むしろこれから梅雨入りだ。すでにエアリズム1枚で外に出ることもあるくらいなので、今後3,4ヶ月をどのように乗り切ろうかと不安になっている。昨年も、2年前も同じように不安になっていたから、なんてことなく秋を迎えているだろう。「夏生まれなんだったら夏が好きなの?」、そんな無邪気な声を想像しながら、夏の街を散歩していると同じ言葉に遭遇したことがある。皆、考えることは同じなのかもしれない。

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たくさんの人に読んでもらいたいという思いがあるなら、一昔前に流行ったような「スナップ写真の極意7選」とか、「決定的瞬間に遭遇するために準備すること」みたいなタイトルにすれば、スナップ撮影に飢えた狼は引き寄せられるかもしれないけど、そんな話をボクが書く必要はないし、そもそもスナップ撮影の極意なんか知らない、決定的瞬間に興味はない。近所を散歩してたら前から猫が歩いてきてくれるだけで、ボクのトキメキは満たされる。キタキタキタキターー!!と心の中で叫んでいるうちに撮りたいタイミングで撮れず、背景もよく分からない感じになっても気にせず散歩を継続し、家に帰って確認すると背景の木の影が好みだったことに気づく。シャッターを押す瞬間には、もう他の対象を考えているので、パソコンに取り込むまでどう撮れているのか分からない。それが面白いのである。

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真正面から撮れよと思われるかもしれないが、ボクは全部見えるよりチラッと見える方が好きだ。共感してくれる人がきっといるはずだ。全部見えた瞬間に冷めてしまうのである。だからあえて見せない。この植木の見えていない部分が一体どうなっているのか? 想像するだけで興奮する人も少なくないはずだ。もしかしたら、小さいおっさんがお昼寝しているかもしれない。チラ見せとは、夢を与える最高の手段である。今日も名言が出てしまった。「街で写真を撮るだけで幸せになる」というタイトルで書き始めているが、タイトルにしてしまっても良いくらいだ。

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そんなことを思いながら、次の写真を探しているとこんな写真を見つけてしまった。全部見えてしまっている。一体誰がこんな残酷なことをしたんだ。そう思いながらも、雑草の生命力に関しては半年間雑草部の部長をしてきたので良く理解している。少ししたらまた同じ場所に繁殖しているだろう。チラ見せに夢を与えられ、モロ出しに現実を突きつけられる。街を散歩するとはこういうことである。生きていることを実感させてくれるのだ。だからボクは街で写真を撮るだけで幸せになるのかもしれない。

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