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音声配信スタイルと音声について思うこと

音声配信について今考えていること

2020年9月9日に開始した音声配信。正月以外は、毎日更新を重ねてきて1年半以上が過ぎた。

自分が音声配信する側に挑戦すること、興味があるけど実際どうなの?

そんな風に考えている人も多いだろう。改めて音声配信のメリットと今後の可能性について、私の考えを紹介していこう。

わかりやすい音声配信のメリット

  • 手軽に収録できること

  • インプットしたことのアウトプットの場として使い勝手が良い

わかりやすい音声配信のメリットとしては、この2つが挙げられる。

youtubeなどの動画は収録後、編集作業に多くの時間を費やす必要がある。ブログやnoteに文章を書く、というのも慣れるまではけっこうなエネルギーを費やすはずだ。

これらと比べると、音声配信は非常にハードルが低い。

「誰かに伝わるように自分の考えを発信する」ことが目的であるならば、一昔前のブログや文字制限のあるTwitterを選ぶよりも、簡単でいい訓練になるだろう。

音声配信の今後について

この部分は正直、先行き不透明だ。

2020年に一気に増えた音声配信アプリのサービスだが、「リスポン」はサービス停止となり、ヒマラヤもサービス縮小し実質的な、一般の人の音声配信はなくなってしまった。

私は、stand.fmというプラットフォームをメインで利用しているが、どのプラットフォームに乗るのかも大事な視点だ。

個人的には、インフルエンサーや有名人のみが発信できる、勉強系のVoicyやライブ機能に強みのあるstand.fm、投げ銭システムが強いラジオトークなどは残っていくだけの体力があると見ている。

ただ音声業界そのもののニーズがもっともっと高まっていかないと、どのサービスも縮小してしまうのは間違いない。

いずれにせよ録音した音源をきちんと自分のデータとして持っておこう。そして、Anchorのような同時配信のプラットフォームを使い、複数のメディアにも同時投稿しておくことは大事。

貴重な時間投資をムダにしないぞ!という気概は持っておこう。

アーカイブという付加価値

経済的な恩恵とは別に、大きな価値を持つものが、アーカイブに自分の声が残るということ。

仕事の選択肢として、私の存在を知ってくれた新規の方たちに興味を持っていただいた際に、音声配信から人となりをチェックしてもらえるということも出てくるかもしれない。

また私の音声配信では、定期的に友人や知人、家族が聴きに来てくれるらしい。

気恥ずかしい部分もあるが、さりげない近況報告になるし、自分に万一のことがあったとき、家族や大事な人達に、声とそのときの自分の思考を残すことができるのは、実は貴重だ。

家族と同居している配信者向け「収録の仕方とマイルール」

自分で配信を始めてみよう!と思っている方向けに、この項目では私の収録の仕方とマイルールを共有しよう。

家族と同居している方にとっては特に、現実的かつイメージがしやすくなるはずだ。

【収録の流れ】
・話の内容では「まずタイトルを決める」
→PCメモ帳に箇条書きで内容書く(脱線しすぎないため)
→終了後、LINEのKeepメモへコピペ

・audacityという無料ソフトに録音
「エフェクト」→「ノイズの低減」で全体を処理
不必要な前後を「編集」→「削除」
「編集」→「書き込み」→「MP3へ」→この3ステップ

・音源をicloud内のファイルにドラッグ&ドロップ→スマホのstand.fmアプリで読み込む→LINEのKeepメモコピペを概要欄に貼る
→スマホの写真ファイルにまとめた「音声配信用」より画像選び挿入

・Anchorサイトから音源を読み込む
→内容の箇条書きしたメモをコピペ
→podcastなどに一斉配信

収録の流れはこんな感じ。慣れてしまえば難しいことはないし、内容を決めてからは収録から配信予約まで20分程度で終了する。

【収録の仕方とマイルール】
Logicool ロジクール H800 Bluetooth ワイヤレス ヘッドセットを使用

*最初はH600rというもう少し安価のものを使用していたが、音質もぐっと良くなるし装着感が安定しているため、こちらがベター

・家族に「8分ほど音声入れるね~!」と宣言(皆協力してくれる)
→多少の生活音が入っても気にしない(食洗機だけ要注意)
→家族がリラックスしてテレビなどを観ている時間には収録しない


*難しい状況の際には、自家用車の後部座席にPCを持ち込み収録も◯

・集中できているときに、2~3本撮る/全然やる気にならないときは予備を使い放送しない
→その代わり、どれだけ遅くなっても毎日配信はする

どうだろう。だいぶ具体的にイメージできたのではないだろうか。参考にしてみて欲しい。

動画と音声の時間は決定的に違う

音声を続けてきて、改めて感じたことは、動画と音声では費やす時間の感覚が全く違う、ということ。

イケハヤさんのメルマガにて面白い記事を拝読したが、その中で「動画は時間を奪い音声は時間を埋める」という一節が、とても腑に落ちた。

効率重視であるならば音声がオススメ

効率ばかりを求めても良くないだろうが、時間を有効に使いたい人は、音声配信をフル活用するのがオススメだ。

この感覚を説明するには、youtubeとの比較がいいだろう。podcastで絶対的な人気を誇るようになった「COTENラジオ」。youtube配信も行っているが、現在圧倒的に音声での視聴の方が多いハズだ。

人物名や地名などは、音だけでは難しい部分もあるが、むしろ声だけでメンバーのやり取りを聴いたほうが、仲の良さであったり緊迫感やワクワク感が伝わるからだと思う。

多くの気づきを与えてくれているが、メンバーシップで有料配信される「スナック西野」にしても、私はランニング中に耳で聴くことしかしない。あのコンテンツも、正直音声だけのほうが伸びる気がする。

もちろんエンターテインメントを楽しみたい人や、テレビの代替アイテムとしては動画が優秀であり、その用途では音声では物足りないだろう。

ただし、動画に関しては時間が奪われるTaker的なサービスだと肝に銘じるべきだと思う。

音声配信をする側の留意点として

音声配信を提供する立場からすると、何かしらの学びを届ける場合は、「洗い物をしながらでも理解できるか?」という指標を忘れずに持っておくべきだ。

動画のように画像やテキストを駆使することは、当然できない。

くどいかなと思っても、大事なことは数回繰り返し、毎回最後にはまとめを伝えるぐらいの懇切丁寧な構成が求められる、というのは頭に入れておこう。

音声配信における進化と深化は分けて考えよ

予想していた音声市場の広がり、費やしてきた時間に対しての収穫、メインコンテンツであるstand.fmの利便性など…

正直、満足できるものではなく「ずっとこんな感じのままかな…」と思うこともある。

なかなか見立て通りにはならないものだが、最近では音声配信に関して「進化ばかりを追いかけても苦しいのかな?」と思うようになった。

進化と深化

進化…生物が段階的に、多種多様で複雑なものへと変化していくこと
深化…理解などを深めること

音は同じだが、この2者の意味の違いは大きい。

まずは「自分で賄える範囲」に集中し、音声で伝えていくことや市場に関して肌感覚で理解を深める「深化」に集中していこうと腹を決めている。

トレーニングが専門の自分の感覚的には、音声に関しても2022年8月ぐらいまで、2年は集中的に継続していこうと思っている。

深めていくこと≒準備ができている状態で、進化が追いついてくれれば、充分に恩恵を受けられるという淡い期待を持っているからだ。

ジェネラリストとスペシャリストの考え方と同じように、進化が先か、深化が先かは正直わからない部分もあるはず。

幸か不幸か、同時期に音声配信や音声SNSに参入してきた人たちの8割方が脱落してしまった。

淡々とでも、続けてさえいれば先行者利益を得られる可能性が高い。しぶとく続けていきたいと思う。

無理なく継続していくためには

音声配信を無理なく継続していくためには?という点も述べておこう。

自制心を節約するルーティ-ン

以下に私のルーティンをまとめてみた。

継続するための仕組みづくりとして「自制心の節約」という概念を活用
→完全に習慣化することで、決断の必要をなくす
→具体的には、午前中の朝食/新聞を読み終わった後が収録時間
→日々のテーマに関しては週末に30分ほどかけて何となく決めておく
→当日に思い浮かぶものがない場合、予定していたテーマについて5分でまとめて話す

完全に習慣化させてしまうことで、ストレスは感じなくなってきている。歯磨きに近い感覚で、やっておかないと「何となく気持ち悪い」。

そして日々、ネタを探すことを常態化させる。

  1. アウトプットを前提としたインプットを習慣化

  2. 一言メモでポイントを記録

  3. 言語化する癖をつける

  4. 妻や仕事仲間に、まとまっていないトピックについて話してみる

上記のステップも、生活の中に溶け込ませてしまえば淡々と集めることができるだろう。

継続のためのマインドのコツ

最後に続けていくための、心構え的なことにも言及しておこう。

爆発的に跳ねたり、急激に認知が拡散するyoutubeなどとは違い、とにかくコツコツとしか伸びていかない音声配信では、「反省しないこと」が大事。

「笑っていいとも」、「ミュージックステーション」、そして現在の「ブラタモリ」。長寿番組を務めることが多いタモリさん。

長く司会を続けるコツを尋ねられると、「反省しないこと。すぐに忘れる。」とおっしゃったのは有名な話だ。

若い頃は、タモリさんの宿敵というか、目の敵のような存在だった(笑)さだまさしさんも、インタビューの中で
「敵が三割、味方が三割、どうでもいい人が四割。自分の好きなようにやればいいんです。」
と話している。

もちろん一回ごとに工夫を凝らしてみて、収録の構成や話す長さなどを工夫した方が、結果は出るかもしれない。

しかし、自分の負荷を高めて工夫すればするほど、早くわかりやすい結果を求めてしまうのは、人間の性(さが)だろう。

どうせ音声配信で爆発的な広がりを見せることはない。そういったメディアではないのだから、背伸びをせずに自分のスタイルで楽しみながら配信する。

それぐらいのスタンスがいいのだ。

同時期に音声配信を始め、どんどん認知をされていく素晴らしい配信者さんが私の周りにも存在する。

しかしそういった方たちを、ライバル視したり落ち込んだりしたことは一切ない。しんどくなってしまうだけだからだ。

比べずにただ淡々と続けることにフォーカスしてきたから、未だに続いているのだと思う。

私自身は、今後もタモリさんやさだまさしさんの心意気を踏襲して、自分のペースで配信していきたいと考えている。

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