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【学び】 妊活の考え方ピラミッド

妊娠を目指して「夫婦生活」を持ち始め、基礎体温を測りながら"自己タイミング"を行っているにも関わらず、なかなか妊娠しないとき、頭には「不妊なのかな?」と考えがよぎります

そして多くの方は近くの産婦人科を訪問し相談をして、その後の行動がまた決まっていく・・・という流れなのですが、
常に「本当にこれでいいの?」「何をすべきなの?」と不安がつきまとうのではないでしょうか?

僕はそういった方々にお会いするなかで、
「妊活に取り組む際の考え方のフロー」を整理したい、と思いました。

そこで今回は、(あくまで自論ですが、)こういう順序で考えて「妊活」の意思決定をするのが良いのでは?というのを共有したいと思います。

【図解】妊活の考え方ピラミッド

妊娠を進めるときに考えるべきこと

↑のようなピラミッドを下から順に上がるように考えるのが良いのではないかと思っています。

(1) 知識:そもそも自分は生殖機能について知っているか?
「排卵」→「受精」→「着床」についての知識があるか。
(2)機能: そもそも、自分に生殖機能は備わっているのか?
「自分はとても健康!」と思っていても、生殖機能に異常がないかどうかは検査をしないと分かりません。
(3)タイムリミット:自分たちの「妊娠タイムリミット」はどれぐらいなのか?
年齢、卵子の残数(後述します)、仕事上の転勤、夫婦のライフプランなどを考えたときに、いつまでに第一子を授かりたいのか。
(4)相性:医師や治療方法との相性
妊活、不妊治療はとても精神的にも体力的にも、そして場合によっては経済的にも辛くなる可能性があります。そうなると医師との相性や、治療方法との相性がとても重要です。

以下、順に説明していきます。

(1) 知識:そもそも自分は生殖機能について知っているか?

小学校や中学校で習った「性教育」。あなたはどれだけ知識を習得しているでしょうか?せめて卵子と精子、そしてそれらの出会いである「受精」については知っておきたいところ。
簡単なチェック項目を用意しました。いくつ知っているかチェックしてみましょう。

□  排卵後、卵子が受精できる期間が何日間か知っている
□  精子が子宮や卵管内で生き残れる期間が何日間か知っている
□  最も妊娠しやすい日が排卵日の何日前か知っている
□  「基礎体温」を測ると何がわかるのか知っている


まずは、「受精」の仕組みをちゃんと理解した上で夫婦の営みにチャレンジしているのか、確認して欲しいと思います。

「コンドームをとれば妊娠する」なんてのは楽観的すぎる考え方であり、その考えのせいで数ヶ月も妊活をしていても妊娠しない夫婦が存在します。
しっかりと生殖機能、受精の仕組みを理解するだけで、妊活期間はグッと縮まる可能性があります

上記チェックリストの答えはこちらから→ 大人の性教育 ~前編~

(2)機能: そもそも、自分に生殖機能は備わっているのか?

さて、生殖機能の知識が備わったところで次のステップに移ります。
最近、ドラマやニュース、雑誌で「不妊」と聞くけれど、なぜか人は「自分は大丈夫」と思っているもの。

本当に大丈夫だと断言できますか?

妊娠の障害になりうる原因、いわゆる「不妊原因」には以下が挙げられます。

排卵障害:排卵が起こらなかった李、排卵が遅い状態のこと
卵管障害:卵子と精子の通り道である卵管に問題があること
男性因子:精子の数が少ない(または無い)、運動率が低い、奇形率が高いなど
子宮内膜症:子宮内腔にしか存在しない子宮内膜が、子宮以外の場所に発育する病気
着床障害:受精はするが受精卵が子宮内膜に着床できない症状
子宮頸管因子:頸管粘液に異常があって妊娠しないこと
抗精子抗体:精子を異物と判断して排除しようとする免疫機能の異常
性交障害:身体的・精神的な理由で性行為ができない状態
不育症:妊娠はするが流産を繰り返してしまう状態
原因不明:現在の検査では特定しきれないものを指します。不妊原因の全体の10~20%を占めています。排卵した卵子を排管采がキャッチできない「ピックアップ障害」はこの部類に属します。

そしてこれらを検査する「不妊検査」は以下のようなものがあります。(文字か小さいので拡大して見てください。すいません。)

(1)で書いた「生殖機能」と「受精の仕組み」を理解した上で数ヶ月の「妊活」を行い、それでも妊娠しない場合は、上記の原因のどれかが自身かパートナーに当てはまっていると考えた方が良いでしょう。


ちなみに、不妊原因の約半分は「男性に原因がある」とWHOの調査からも発表されています。以下は補足ですが、将来的に子供が欲しいと考えている男性には、まずは簡易検査からでいいので自分の精液を調べて欲しいと思います。

調べるツールとしては「seem」という検査キットアプリがあります。

検査後はアプリの画面にこのように「濃度」「運動率」の数値結果と自分の精子の動画を見ることができます。

ちなみに「運動率」が写真では【36.4%】となっていますが、WHOが定める基準では運動率が【40%】を下回ると「自然妊娠が難しい」とされています。

下回っている男性は少なくはないので、一度調べてみてはいかがでしょうか?

話を戻します。

たくさんの「不妊原因」を列挙しました。具体的には産婦人科や不妊専門クリニックにて検査を行っていただきたいですが、ここでは先ほど同様に「気がかりチェック」をしてみましょう。

<女性編>
□ 月経が不規則(25~32日周期、出血日数3~7日が正常な範囲とされています)
□ 月経痛が強い
□ 開腹手術や婦人科の手術をしたことがある
□ 性感染症になったことがある
□ 内科的疾患がある(甲状腺の病気、糖尿病、自己免疫疾患など)
□ 子宮内膜炎や卵管炎になったことがある
<男性編>
□ 成人になってからおたふくかぜになった
□ 生殖器に炎症などを起こしたことがある
□ 性器の奇形やその他理由でスムーズなセックスができない
<男女編>
□ セックスレス
□ ストレス過多

一つでも当てはまる場合は、「不妊症」のリスクを持っています。なので(1)で書いた「受精の仕組み」について理解しているにも関わらず、20代の場合は6ヵ月~12ヵ月、30代の場合は3ヵ月~6ヵ月の「夫婦の営み」を持っても妊娠しない場合は、医療機関での検査を検討した方が良いと思います。

(3)タイムリミット:自分たちの「妊娠タイムリミット」はどれぐらいなのか?

妊活には「タイムリミット」が存在します。
大きくは二つ、①生殖機能の観点、と②ライフプランの観点、でタイムリミットが存在します。


①生殖機能の観点
言うまでもないかもしれませんが、年齢を重ねるにつれ、人の「妊娠する力」は下がっていきます。しかし、年齢とは別に「卵巣内にどれぐらい卵の数が残っているか」もタイムリミットの観点では重要です。

さっきのパートの「検査」に絡む話ですが、「AMH検査」というものがあります。

AMHとは、アンチミューラリアンホルモン(または抗ミュラー管ホルモン)の略称で、発育過程にある卵胞から分泌されるホルモンのことを指す。
その値は、卵巣内にどれぐらい卵の数が残っているかつまり卵巣の予備能がどれほどかを反映すると考えられており、
その為、AMHは卵巣予備能(卵巣の中に残っている卵子の目安のこと)の目安となる評価指標で、不妊症治療領域では近年話題になり注目されている。

実際に、「年齢はまだ24歳だし大丈夫」と思っていてもAMH検査によって「いわゆる卵巣年齢は39歳」と診断された方もいます

経験談はこちら→【経験談 vol.1】知らぬうちに減っていた卵子

これはあくまで個人的な意見ですが、実年齢のタイムリミットに加えて、「AMH検査」による「卵巣内にどれぐらい卵の数が残っているか」を把握した上で「妊活タイムリミット」の予測を立てることもライフプランニングの上では重要だと思います。

「若いから大丈夫」と安心するのは、少しリスクがあります。


②ライフプランの観点
生殖機能だけではなく、ライフプランによってもタイムリミットは決まってきます。(上図参照:「第一子を何歳までに出産すべきか」)

例えば「子供が2人欲しい」という場合、リスクがなるべくない状態で確実に2人の子供が欲しい場合、31歳までには1人目の出産が望ましいとされています。

また、自身のキャリアプランや転勤/転職/企業などを考えたときに「ここまでには産んでおきたい」というタイムリミットはあるのではないでしょうか?

まとめると、

①生殖機能の観点②ライフプランの観点を掛け合わせたうえで、いったいどれぐらいのタイムリミットが自分にあるのか。それを考えたうえでの「妊活プランニング」は最初にしておいた方が良いと思います。

不妊治療を行う場合、状況によっては「タイミング法」や「人工授精」のステップを踏まずに「体外受精」を最初から受けたほうがいいかもしれません。または卵子の採卵を行い「受精卵」の凍結を先に行ったほうが良いかもしれません。

「いつ妊娠できるかわからない」という不安と向き合う必要があるからこそ、はじめにタイムリミットを意識した治療方法の選択は重要だと考えます。

(4)相性:医師や治療方法との相性

さて、「生殖機能や受精の知識」「生殖機能の有無の確認」「タイムリミットの計算」ができたら、あとは「妊活」です。
ここまで進んできた方の中には、不妊治療の必要がなく、自己タイミングで進むと決める方もいるとは思いますが、以下では、「不妊治療に進む」と決めた方に向けて書いていきます

「不妊治療」は精神的にも身体的にも、そして場合によっては経済的にもとても辛くなる可能性があります。そうなると「医師との相性」や、「治療方法との相性」がとても重要です。

・医師との相性

クリニックの口コミサイトを見ていると、「医者の当たりハズレ」はとても多く存在します。「無愛想」、「言葉選びに気遣いがない」、「人間として扱っている気がしない」など多くのコメントが見受けられます。
一方で、誠実に、優しく寄り添うように接してくれる医師も存在します
精神的にも身体的にも負担が大きい不妊治療だからこそ、担当医の見極めはちゃんと行いたいものです。

口コミサイトもたくさんありますが、一つ例を貼り付けておきます。→ 不妊治療net

・治療方法との相性
後述しますが不妊治療の方法は「これ」といって一つに決まっているものではなく、医師によって異なる方針にしたがって行われます。

基本的な【タイミング法 → 人工授精 → 体外受精(顕微授精)】というステップアップには大きな違いはありませんが、その過程で使用する薬品やその投与量、投与タイミングの違いから「自然派」や「低刺激」と身体的負担を軽くする方法もあれば、「高刺激」とある程度の薬品を使用して治療を行う方法もあります。それぞれにメリットデメリットは存在しますし、かかる費用や、薬の副作用の負担の大きさなどが異なり、人によってどれを選択するかは様々です。

ただ、医者でもない素人がこれらを完璧に理解することは非常に難しいと思います。なので大切なのは以下です。

・治療方針の種類などの知識をある程度は持っておくこと
・クリニックの医師に、治療方針について具体的に説明をもらうこと
・可能であればセカンドオピニオン(別のクリニックの医師など)から意見をもらうこと

不妊専門クリニックは無料で説明会を行っているところも多くありますので、まず最初は「調べる」「比較する」という作業をしてから相性を見極めたほうが、納得感を持って治療を進められると思います。


以上です!

今後、上記のピラミッドをより詳細に【図解】していきたいと思います。「これさえ読めば、流れはわかる!考えるべきことがわかる!」というnoteを目指したいと思います。

世の中が「子供を授かる喜び」で溢れますように。

ご一読いただきましてありがとうございました。

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株式会社ヘルスアンドライツ代表取締役。大阪大学卒業後、P&Gに入社。その後、ONE CAREER Inc. にて執行役員を務めたのち、起業。女性のヘルスケア領域で事業を作っています。
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