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【VCからのファイナンス】「あったらいいね」ではなく「無いと困る」をつくるのがスタートアップ?果たしてそうなのか?

自己紹介

こんにちは、森です。FABRIC TOKYOというアパレルD2CブランドでCEOを務めており、日々Twitter(@yuichiroM)や音声メディアstand.fmではD2Cブランドの情報やスタートアップの起業や経営について発信しています。よろしければフォローをお願いします!
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本日も質問に答えていきます。
大事な内容なので、長めになると思います。

質問「よくVCが投資を決める基準として、"あったらいいね"ではなく、"無いと困るビジネスかどうか"というのがありますが、アパレルD2Cだとどのようにして、資金調達にしましたか?」

質問全文「いつも楽しみにしています。
よくVCが投資を決める基準として、"あったらいいね"ではなく、"無いと困るビジネスかどうか"というのがあると思うのですが、アパレルD2Cだとそこの訴求が難しいように感じます。森さんはどのようにプレゼンをして、資金調達に至ったのでしょうか。」

という質問をいただいています。ありがとうございます。

「あったらいいね」というのは「無くてもいい」

おっしゃる通り、スタートアップ界隈では「ないと困るビジネスを作る」というのが判断基準のひとつだと言われています。
なぜかというと、「あったらいい」というのは「無くてもいい」とも言い換えられるからです。

「無くてもいい」ビジネスを普及させるのには、マーケティングもお金もかかります。ユーザーの離脱(離反)も増えますのでLTVを上げていくのに苦労し、結果として成長率が維持できず、成長したとしても利益が出づらくなります。成長率と利益率か下がると、バリエーション(時価総額)のマルチプル(かんたんに言うと企業価値の評価)が付かなくなるので、投資家が将来を期待して投資しづらくなるというのが一般的な解釈だと思っています。

実はこれを僕はあまり信じていないです。結果論なのではないかというのが僕の考えです。

起業は結果が全て。TwitterやiPhoneも最初は「無いと困るプロダクト」ではなかった。

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