石巻 再生へ漕ぎ出そう

新蛇田復興公営住宅3億4千万円上乗せ
「市長背任告発」仙台地検が不起訴

                 2020年9月
            ジャーナリスト相澤雄一郎

 私は地域新聞「石巻かほく」を1980年(昭和55年)に創刊した責任者で、ラジオ石巻社長9年間務めた元河北新報の新聞記者です。10年前に東日本大震災に襲われて大川小の74人の児童が津波で亡くなるなど悲しい惨事が起きました。満85歳ですが現役のジャーナリト。2016年(平成28年)9月、モッツコーポレーションから『病める「海のまち」・闇』を出版しました。国から1兆2,000億円復旧復興補助金が入り、亀山紘石巻市長と参謀役の浅野亨石巻商工会議所会頭が連携してさまざまな疑惑が出ました。
 4年前の石巻市長選挙では石巻市議の黒須光男さんの選挙対策本部長となって応援しましたが、石巻市は複雑な「政争の町」で亀山市長の三選となりました。黒須さんは31歳で宮城県議に初当選。若かっただけに県政界の「暴れん坊」と言われました。副議長長時代、競争入札妨害に絡み県議を辞任したが、官製談合の闇を世に知らせる一端になった。黒須さんは石巻市議に復活当選したが、土井喜美夫市長と組まず亀山石巻専修大学教授を「チェンジ石巻」グループの担ぎ出しを計った。亀山さんは共産党市議団とつながり、浅野亨石巻商工会議所会頭と連携した。黒須さんは亀山市長の疑惑を明らかにする方向に切り替えた。「政争の町石巻」は今も続いていている。
亀山市長の任期は2021年4月だ。亀山市長は新蛇田復興公営住宅建設3億4千万円上乗せ問題で黒須市議から背任で告発されている。代理人弁護士は川原真也氏から大橋洋介弁護士と交代した。湊東地区復興公営住宅建設架空工事費疑惑も出ている。さらに黒須市議6月市議会特別懲罰委員会員会で8日間出席停止処分を受けた。同市議は古関眞弁護士を代理人として「出席停止は議員の権利を阻害した」として2,500万円の損害賠償請求訴訟を提起した。
 黒須市議は8月初旬、「やられたらやり返す」「実録・男の啖呵(たんか)」という冊子を発行、市役所内や市民に配布している。その後、仙台事務官の一言 実録「捜査しています」という3ページの冊子を発行した。
石巻市の行政のトップは亀山紘市長。3期目当選直後の平成28年5月、市長室で知人の訪問者に「文化センター完成後に市長を退任したい」と語った。その文化センターは総工費130億円をかけて2021年3月オープンするというが、今の市長の状況では「毛利コレクション」、高橋英吉さんの潮音像など「海の3部作」」展示はどうなるのか。私は2016年(平成28年)9月『病める「海のまち」・闇』という本をモッツコーポレーションから出版した。ほとんど私が執筆した。亀山市長、浅野会頭の災害復旧復興疑惑、浅野会頭が約1億円で設立した石巻ケーブルテレビ会社の解散、大川小学校事故検証委員会、「震災がれき撤去詐取事件・奇跡の災害ボランティア会長は仮面だった」。「燃えた海のまちがあった」。「疑惑だらけの中央1丁目市街地再開発事業」など。疑惑事件は多くある。
 亀山市長の3期目の任期は2021年4月。亀山市長は黒須市議から新蛇田復興公営住宅建設費3億4千万円上乗せ問題で仙台地検に告発された。「チェンジ石巻」「情報公開日本一」などを掲げて3期12年間、市長ポストを担当した。亀山市長は公約をどうするのか。発言する責任がある。私は亀山市長には必要にそれで応じて要望したが、ラジオ石巻社長を引き受けた時、老朽した防災行政無線について大地震が予測されている。早く改善してほしいと伝えたが、「30億円の合併資金がある。それでデジタル無線化する」と言った。「いつできるのか」と質問した。NTTに頼んで3千万円ほどで無線装置を市役所周辺に配備した。津波が来て無線装置はすべて流失した。土井喜美夫市長は「津波はラジオで放送するでしょう」。「市民の命、財産を守るのは市長の役目でしょう」。と私は言った。土井夫妻は津波で亡くなった。私は中継無線機付の小型車を400万円で購入してラジオ石巻に配備した。地震発生後、中継無線機は市役所4階に移転して津波情報を放送した。亀山市長は小中学校に避難した市民に協力を呼び掛けた。石巻日赤病院に2泊して市役所対策本部に仙台の講演先から帰った亀山市長。無責任な市長だった。
 市長選挙は2021年4月25日に行われる。市選管が決めた。市長というポストは極めて重要だ。だれが市長を目指すのか。任期を市役所に2年残して亀山市長から退任させられた佐藤茂宗副市長のうわさがあるが出馬表明はまだない。私は「石巻 再生へ漕ぎ出そう」という相澤ブログを6月から設けた。フリージャーナリストとして石巻の発展、不正と疑惑のない水産都市をどのようにして作り上げていくか。この先、石巻はどうなっていくか。ジャーナリト相澤雄一郎は「相澤ブログ」を通じて協力し合っていきたい。大川小国家賠償請求訴訟20億円判決についても書いている。村井宮城県知事は最高裁判例を持ち出して宮城県には責任がない。学校設置者の石巻市に支払う責任がある、として20億円を石巻市に「立て替え払い」した。石巻市は10年間で2億円ずつ県に返済することで一応決着したが、柏葉照幸校長という無責任な校長を任命した県教委に責任はないのか。石巻市は20億の借金を背負わされた。
 新蛇田復興公営住宅建設の3億4千万円上乗せに関する黒須市議の亀山市長背任告発は2020年9月16日の市議会本会議で後藤復興部長が経過説明した。私は「相澤ブログ」で大和ハウス工業に3億4千万円を背任の亀山市長に返還請求せよという記事を書いている。川原真也弁護士から大橋洋介弁護士に変更したことも書いた。後藤復興部長は9月16日の市議会で「仙台地検は平成31年4月9日付で3億4千万円は亀山市長に背任疑惑はないとして不起訴にした」。「黒須市議が告発する東湊地区の復興住宅基礎工事疑惑については令和元年12月4日付で仙台地検は疑惑がないとして不起訴にした」と発言した。2件の疑惑は3年間以上も市議会で取り上げられたてきた。私はジャーナリストであり黒須市議の代弁者でもない。前回の市長選では黒須市議の選挙対策本部長をしたが、同市議の行動について関係はない。私は「自分の目、耳、足で取材」「おかしいことはおかしい」と書いてきた。だから市議の発言、行動は情報公開請求などしてきちんと調査している。新聞記者は検事や警察官ではない。特に政治関係情報は聞いただけでは書けない。ここでは黒須市議関係を取り上げているが仙台地検は2件の告発を不起訴処分にした。理由は詳しく言っていない。
仙台地検の不起訴について私は地検検事に「告発をなぜ受理するのか」とよく言ってきた。石巻に関する「告発」はその他にもいろいろある。亀山市長の行政は疑惑がある。ジャーナリスト相澤雄一郎のは検事でも警察官でもない。「3億4千万上乗せ問題」は不起訴になったが大橋弁護士が仙台地裁に提出した準備書面では亀山市長の疑惑内容について、どこがおかしいのかとゆう点を指摘している。
 日本の政界は新型コロナウィルス問題も絡んでどんな展開をするのか。
石巻市も市長選挙が2021年4月25日に行われる。国会議員選挙もあるだろう。菅義偉新首相は私と同じ秋田県出身。秋田県初めての首相だからとてもうれしい。私は2013年4月、「地域と共にマスコミ人生50年」を書いている。肝細胞がんで平成18年(2006年)12月、仙台厚生病院で肝臓の3分の1を切除、抗がん剤、放射線治療を行わず天然素材の健康食品を毎日服用して元気で生きている。「がんからの脱出」という自著を2019年にモッツコーポレーションから出版している。
 国民民主党を5月15日に離党した桜井充氏は自民党会派入りを目指した。桜井氏は2016年の参院選に旧民主党公認で立候補、共産、社民、連合宮城の野党共闘で自民現職に勝った。参議院の任期は残り2年。桜井氏は自民入りすればどうなるか。安住淳衆院議員は石巻出身。国民民主党の国会対策委員長だが、民主党時代、財務大臣になった。石巻の祝賀会で亀山市長は将来、首相候補と述べた。
黒須光男市議が亀山市長を背任告発した2件については、9月16日の市議会本会議で後藤復興部長が経過説明で仙台地検が不起訴にしていたことを私は初めて知った。黒須市議は原告だから知っていただろう。
 もう一つか書きたい。朝日新聞が7月27付け朝刊から3日間、「歪んだ復興マネー」を連載した。福島県内のことが主だが宮城県内にもいろいろある。知人にゼネコン幹部がいる。亀山石巻市長にはトップリーダーとしての責任意識が極めて低い。9月16日の市議会では黒須市議の質問に「きちんと任期を果たしたい」と発言していたがが、文化センター建設は大丈夫か。無責任な言動はもう止めて新市長と交代することだ。


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