見出し画像

パリジャン御用達のうまい冷やし、あるよ。〜ベトナム風混ぜそば、ボブン

7月最終週、天気もよく、そして暑かったパリ。

低気圧と湿気で心も髪の毛も崩壊寸前になる日本の梅雨とちがい、ここフランスは梅雨がないのがいい。この時期だけ移住したいと東京で過ごした昨年、一昨年と切に思った。

そんなフランスでも、年に1度はCanicule(カニキュル)という意味不明な熱波が押し寄せる。フランス全土がまっかっか、たまにくる体温超えの暑さは、体にこたえる。


そんな夏バテ必至な暑い日に大活躍なのが、冷たい麺。
トマト梅カッペリーニ→冷やし中華→パクチージェノベーゼと、3週に渡り土曜はいつも冷たい麺について書いているので、今日も例の如く冷たい麺のお話を。

フランスで外食といえば、絵に描いたようなカフェやフレンチレストランは定番中の定番だが、軽めのものをリーズナブルに食べたい時などは、B級的なエスニック料理のレストランやトレッター*が大活躍だ。

*惣菜屋。イートインもできるスペースを兼ねるところが多い。もれなく看板に日本食とも書いていて、サーモンのお寿司や巻き、焼き鳥なんかも売っている。

そんなベトナム系のレストランや中華系のトレッターでは大体食べることのできる、このボブン。

フランス風のボブンは、茹でた米麺にお肉とネム(ベトナム風揚げ春巻き)と野菜、葉っぱ系をたくさんのせて、ソースとからめて混ぜていただくという、日本でいうところの冷やし中華みたいなものだ。

冷やし中華もそうだけど、基本的になにをのせてもオッケーなこういう食べ物が私は大好き。ピザもそう。なんでもいいというところが、クリエイション好きな心をくすぐる。

外出禁止中の4月末、恒例の4半期ごとバカンスでベトナム行きのチケットを押さえていたOtto氏。「コロナがなければ今頃はベトナムにいるはずだったのに…」と嘆くので、不憫に思ってベトナム料理をなにか作ってあげようと試みたのが、私の初ボブン。

簡単なのになかなか見栄え良く上手にできたので、絶好の冷やし麺日和となった昨今、また作ってみることにした。ちょうど先日作ったなんちゃって豚だけ酢豚も余っていたので、これも有効活用できるはず。


うちの簡単ボブンの材料(2人分)

【本体の麺と具】
・米麺:150g。200gはかなり多い。ベトナム産の乾燥タイプを使用。
・ネム(ベトナム風揚げ春巻き):小サイズを6つ。これを1から作ったらまったく簡単料理でなくなってしまうので、スーパーで3ユーロしないくらいの市販のものを購入。
・肉の甘辛炒め:今回は甘辛酢豚があるので、こちらを活用。前回作ったときは、牛の切り落としを醤油・砂糖・ナンプラー(酒とかウェイパーもいれたかもしれない)で甘辛たれを作って軽く漬け込んで炒めたものを使用した。
・にんじん:小1本。千切りにしておく。
・もやし:水洗い後、湯がいておく。
・きゅうり:適量を薄切りに。
・赤たまねぎ:適量を薄切りにして水にさらしておく。
・ラディッシュ:2つをスライサーで薄切りに。断面が白&赤とか白&紫とかな野菜を愛してやまない。
・ライム:1/2個
・レタス、パクチー、ミント
・砕いたピーナッツもしくはすりごま:私は欲張りなので両方使う


画像1

【タレ】
醤油:大さじ1
ニョクマム:大さじ1/2
砂糖:大さじ1と1/2
油:大さじ1。ごま油がいいのかもしれないが、切らしているのでグレープシードオイル
お酢:大さじ1
オイスターソース:小さじ1
辛いのがお好みの方はチリソース:適量
スイートチリソース:市販のものを付け合わせとして適量

うちの簡単ボブンの作り方

1、材料を切りそろえ、もやしをゆでておく。ネムをフライパンで揚げ焼きにして、牛肉の甘辛炒めを作っておく。

画像2

普通にモノプリに売っている鶏肉のネム

2、米麺をゆでる。鍋にたっぷりのお湯をわかし、10分ゆでてザルにとり、冷水でひやしておく。

画像3

いつものアジアンエピスリーで2ユーロいかないくらいで購入

画像4

3、茹でている間に、タレをつくる、材料を全てボウルにいれて混ぜるだけ。

4、盛り付け。お皿は大きめのサラダボウルのようなものがよい。
レタスとミントを敷き、麺を入れる。タレは後がけでもいいのかもしれないけど、私は最初に麺にかけてしまう。

画像5

豚の甘辛酢ともやしをのせる。なんとなく、脂っこいものは葉っぱ類の近くに置くようにしている。

画像6

残りは、お好みで。なんとなく、色などが似たモノ同士(肉とネム、葉っぱときゅうり)は対角線上に置くのがいいかなと思う。色のバランスを考えながらのせて、最後にオニオンマジック、赤玉ねぎを頂点に立体的に盛り付け、ピーナッツ&すりごまを振る。ライムとスイートチリソースを添えて、出来上がり。

画像7

画像8

前に作ったバージョンは、こんな感じ。間違い探しレベルでそんな変わらないな。

画像9


こちらを、全部ぐっちゃぐちゃに混ぜて、いただく。

自称ベトナム通のotto氏。いつもそっと除けて私に全部のっけてくる葉っぱ類も、ボブンになるとちゃんと食べる。子供か。

そして今日は開口一番、「ユイはボブン屋ができるな」と。

大変うれしいお言葉。でもねこれ、余りものとただ買ってきたものを焼いて切ってゆでて組み合わせただけなんだけどね…。


それにしても、最近、エスニック料理が大活躍。

和・洋に加えて1カテゴリー増えるので、レパートリーが拡がるだけでなく、献立回し(昼・夜、カテゴリーが連続しないように組み合わせること)が容易になった。

外出禁止中にエスニックに開眼していて、本当によかった。

まあ、エスニックエスニック言っているけど、本場で食べたことがないので、あくまでも想像上のエスニック風味なのだけど。



画像10

暑くて伸びているうちの犬科ヒト


サポートいただいた分は、おうちごはん研究費としてフル活用いたします!