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だってミルクが好きだから〜母なる優しい味、ココナッツフラン

私は、誰がなんと言おうと、ミルク大好き人間だ。

「ミルク」というワードを聞くと、無条件になんだか優しいきもちになれるのは私だけだろうか。
好きすぎて、愛してやまない我が愛犬の名前も、気付いたらミルクならぬミルゥ


溢れ出るミルク愛

昔から母がよく言っていた。
私がお腹にいるとき、カルシウムを摂らなきゃと思って、1日2リットル牛乳を飲んでいたと。
もうそんなの、DNAに組み込まれてるに決まってる。


幼少時、我が家のごはんのお供は当たり前に牛乳だった。
学校の給食、ごはんは残しても、余った牛乳じゃんけんには果敢に挑戦して、牛乳瓶2、3本を平らげる少女だった。

大人になってからも、牛乳びいきは変わらずで。
会社の下のファミマで朝、明治おいしい牛乳を買う。
500mlパックはそのままストローをさしておやつまたは飲み会前に、900mlパックはカフェラテ用に。


私が世界一美味しいと思っている、生まれ故郷の三陸沿岸北部でつくっているたのはた牛乳
私がこの牛乳を大好きなことを知っていて、浪人時代から数えてトータル13年に及ぶ東京のひとり暮らし時代、三陸の祖母が段ボールいっぱいによく送ってくれたものだ。

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この方も一緒に送られてきたわけでは、ない

牛乳だけじゃない、ミルク

フランスでもしょっちゅう牛乳を飲んでいるが、なかなか美味しい牛乳に出会うことができないのが悩ましいところ。

そんななか、コンフィヌモン(外出禁止)中からハマったエスニック料理。
ひとえにその影響で、今度はココナッツミルクをよく買うようになった。

ただ、このココナッツミルク。
どんなにミルク好きな私でも、さすがに牛乳のようにそのままゴクゴクと飲むわけにはいかない。よって結構な量が余ってしまうのだ。

そこで、昨日はごはん系に振ってバインセオのレシピを紹介したが、今日は王道のデザートにしよう。
グリーンカレーで余ったココナッツミルク、そしてこれまた別ミルク、コンデンスミルクを使った我が家の簡単で定番のデザート、ココナッツフランを紹介しようと思う。


このココナッツフラン、要はココナッツ風味の固めプリンなのだが、フランスでは、「プリン」という名のお菓子がない。
同じようなお菓子だと、フランもしくはクレーム・キャラメルといったところか。

調べてみたが、Wikiでの定義も

プリン型に牛乳と砂糖を混ぜた卵液を流し込んで加熱しカスタードを凝固させたもの」

のことをいうらしく、プリンとこれらの明確な違いらしいものがイマイチよくわからなかった。


圧倒的最強コンビ、牛乳と卵

ちなみに私はこの「牛乳と砂糖を混ぜた卵液」も大好物だ。

気付いたらなぜか軽くバズっていたトルティージャの記事でもちらりと書いたけれど、私は卵も好きすぎて、近しい人たちの間では自他共に認める「おんな板東」の異名を持っている


ほんの一例を挙げると、会社に自家製ゆで卵1ダースくらいとアジシオを持っていって、その当時の同じくゆで卵好きで気の合う上司と残業中に仲良く食べていたりとか。

あとは、かつて常連だったパリ6区のTOYOさんにて。
コースの最後、おなかがはちきれんばかりだというのに、定番の「TOYO風パエリア、温玉添え」の温玉をマックス4つお代わりしてその日の在庫を食べきってしまい、周囲をざわつかせたりもした。

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とまあ、卵エピソードはこれまた枚挙にいとまがないので、「卵と私」というタイトルで薄い本くらい書けてしまいそうな気さえする。

そんな私からしたら、卵とミルクなんて圧倒的最強コンビなのである。


我が家のココナッツフランの材料

直径16cm×高さ4cmの底一体プリン型、
または長さ18cm×高さ7cmのパウンド型1台分(容量が大体800ml前後)

【フラン液】
・ココナッツミルク:200g
・コンデンスミルク:400g(1缶)。こちらでは、スーパーで気軽に缶詰めのコンデンスミルクが手に入る。日本でも森永乳業とか雪印とかが出している模様
・全卵:3つ
・ココナッツラペ:40g。日本ではココナッツファインと呼ばれているもので大丈夫だと思う。
・ラム酒;大さじ1。あってもなくても。うちはマスト。
【カラメル】
・グラニュー糖:80g
・水:小さじ 1/2くらい
・熱湯:大さじ2くらい

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我が家のココナッツフランの作り方

0、使用する型にバターを塗っておく。オーブンを160度に余熱しておく。

1、まずカラメルソース作り。カラメルソースはなかなか難しく、失敗することも多々あるので、練習あるのみ。私の作り方は以下ご参考まで。

まず、鍋にグラニュー糖と小さじ1/2程度の水を入れて、中火くらいで温める。

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少しすると、ぐつぐつ言い始めながらカラメルができ始める。もうちょっと放置。

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焦げが全体的にできてきたら、すぐに焦げは加速するので、様子を見ながらちょうどいいところで火からおろし、大さじ1の熱湯を一気に加える。飛び跳ねるのでびっくりしないように。

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ゴムベラで混ぜながら、ちょうどいい硬さになるように熱湯をさらに加える。さらに大さじ1くらいでゆるすぎず硬すぎない感じになる。

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カラメルが固まらないうちに、バターを塗っておいた型に入れる。

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2、フラン液を作る。これは簡単、混ぜるだけ。
まずコンデンスミルクを開栓してボウルに入れる。結構缶内にコンデンスミルクが残るので、ココナッツミルクをこの缶に入れて重さをはかりつつ、残ったコンデンスミルクをこそげ取りながらボウルに合わせると無駄なく一石二鳥。
その後卵を割り入れ、よく混ぜる。

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ラムも入れちゃおう。もちろん入れなくても全然OK。
今日は、Otto氏のリカー貯蔵庫からくすねたマリブで、ココナッツ気分をさらに高める。

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フラン液をザルで濾した後、ココナッツラペを入れて混ぜて、フラン液の完成。

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4、フラン液を、型に入れる。使う型より一回り大きな型やバット、もしくはオーブンの天板に型ごと入れ、熱湯を型の半分まで注ぐ。

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5、160度で50分から55分くらいオーブンで蒸し焼きにする。


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表面にいい焼き色がついたら完成。

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6、オーブンから出して、粗熱がとれたら、冷蔵庫で冷やす。
食べる前に冷蔵庫から取り出し、身を削らないように注意しながら、周りをナイフなどでぐるっと一周する。
のせるお皿をひっくり返して型にかぶせ、よっこらせとお皿と型をひっくり返すと、フランが型から外れて出てくる。
私はいつもこの瞬間がたまらなくて、勝手にひとりで盛り上がっている。

カラメルが型に残っていたら、上からかけて、完成。

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ちなみにパウンド型でつくると、こんな感じ。

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母のように優しく、素朴な甘さの3層

辛党(塩党)的には、かなり甘い。
でも決して攻撃的な甘さではなく、優しくて素朴な甘さ。

カラメルを結構こんがりと苦めにしているので、これがまたいい感じに甘さを中和してくれている。

また、比重の関係で、比重の軽いココナッツラペが上に層となるので、ひっくり返したときにカラメル、フラン、ココナッツラペと綺麗な3層になるのが面白い。

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日本は4連休でステイホームの方が多いと推察するけれど、是非比重のお勉強なんかしながら、お子さまと一緒に作ってみてはいかがでしょう。


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今日は何回ミルクっていったのかしらね、ミルゥ








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