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タイと日本のはざまで、門仲を想う〜レモングラス香るタイ風つくね

おととい書いた「想像上のエスニック」の記事の最後。
to be continued... 的に余韻を残した、想像上のタイ料理ジャーニー。

今日はこの続編。

最上のタイ料理レシピとの出会い

前回、ココナッツミルクアイスを食べた後のOtto氏が、徐ろに私に差し出してきたのが、この本。

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フランス語で書かれた、「タイ料理、最上のレシピ」集だ。

オードブル&スープから、肉魚系、麺と米系、野菜系、デザート&飲み物まで、タイ料理らしきものが網羅されている。

これを真似してみれば、私の想像上のタイ料理が、本場のタイ料理に少し近づけるのではなかろうか…と淡い期待を抱いた私は、Otto氏にさっそく「気になるものにこの付箋をつけてください」とお願いした。
付箋がいくつか付いているのはこういう理由だ。

その中でも彼が一番先にふせんをつけたのが、

「Brochettes de lemon-grass au poulet」

色気のない直訳をすると、鶏肉のレモングラス串、といったところか。

料理の見た目は、うん、ぱっと見、つくねだ。

日本の焼き鳥屋さんに行くと、必ずつくね!つくね!と真っ先に注文するOtto氏による、説得力あるチョイス。


タイ風つくねって、なんだ?

つくねなら簡単そうだし、チャレンジしてみるかとレシピを確認してみた。

一番最初に書いてある材料が、

「2 tiges de lemon-grass longues ou 4 courtes」

=「長いレモングラスの茎2本、または短いレモングラスの茎4本」

???でいっぱいになる私の頭の中。

レモングラスって、葉っぱじゃないの??


私の特性として、例えはじめて見るレシピでも、書いてあるとおりに作るのがあまり得意でないらしい。
基本参考程度にして、そのときにない材料なんかはそれっぽいもので代用したり、そのとき余っている野菜なんかを足してしまったりすることが多い。

でも今回のタイ料理最上レシピによるつくね、ポイントはどうもこの「レモングラスの茎」。料理名にも入っちゃってるし。

飛べない豚はただの豚。
レモングラスのないつくねは、もはやただのつくねだ。

こうして私の2日間にわたるレモングラスの茎探求ジャーニーが始まった。


どこにもない、レモングラスの茎

愛犬Milouを相棒に、近所の八百屋さんをくまなく回ってはみたものの、「ないね」の連発。

八百屋さんは全滅、もちろんチェーン系のスーパーでは置いていない。

諦めかけたそのとき、そういえばと思いついたのが、グリーンカレーの記事でも紹介した「看板日本食エピスリーのよろず屋、KANAE」

ここになかったら諦めようと、翌日、一縷の望みをもって駆け込み、お店の人に尋ねてみた。

連れて行かれたのは、奥の冷蔵スペース。そして、ついにみつけた!!

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本当にこのお店はなんでもある。最高だ。

ようやくレモングラスの茎が入ったので、早速このタイ風つくねを作ってみることにした。

レモングラスのタイ風つくねの材料(5本分)

・レモングラスの茎:5本。
・鶏肉:お好きな部位を300gから350gくらい
・にんじん:1/2本
・きのこ:5つくらい。冷蔵庫で余っていたマッシュルームを使用。
・パクチー:3、4束
・卵白:1個分
・サラダ油:大さじ1
・片栗粉:大さじ1
・塩、胡椒
【盛り付け用】
・ミント、パクチー
・ライム
・スイートチリソース
・卵黄;1個分

なお、きのこは思いつき、片栗粉はつくねといえばなので、なんとなく入れてみることにした。本にはみじん切りにした唐辛子ともあったけど、激辛NGなので、入れなかった。

レモングラスのタイ風つくねの作り方

1、材料をすべて細かくする。鶏肉は適度にミンチ、野菜、葉っぱは全てみじん切りにする。

2、1の材料をボウルに入れ、手でよく混ぜる。ほぐした卵白とサラダ油、片栗粉をいれ、塩胡椒をふって、粘りが出るまでさらによく混ぜる。

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3、ちょうどいい長さになるように、レモングラスの茎の先の部分を切る。2の生地を5等分して、レモングラスの茎にまとわりつけるように成形する。

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4、フライパンに油を熱し、表面がまんべんなくこんがりするようにころころさせながら焼く。表面がこんがりしたら、オーブンにいれてさらにじっくり焼き上げて、完成。

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5、盛り付けは、こんな感じで、全てをバランスよく並べる。

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本場感はいかほどか

さあ実食。

「つくねといえば卵黄」の日本人魂から、なんの躊躇もなく、卵黄も付け合わせてみた。

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そもそもレシピへの忠実度が60%ほどなので、本場感がどこまであるかはまったくわからないけど、ちょっとエスニックな香りを楽しむことはできたような気がしている。

なにより、「本にそっくりじゃないか!!」と、私が本を活用していることに対して、Otto氏がうれしそうだった。


…と、つくねつくねと連発していたら、私は今ものすごっっっく日本の焼き鳥屋さんに行きたくなってきてしまった。

東京で一番よく通った焼き鳥屋さん、門前仲町の無門のつくねの写真で、本日は閉店。


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このお店は本当になんでも美味しい



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