ビニール傘

9月13日
疲れた。雨が降って授業で作ったパンが濡れる。リュックが濡れて、靴が濡れてやることが増える。今はそんな些細なことも苦痛だ。疲れた。折り畳み傘を持ってこなかった自分が悪い。原付に乗るのに大きい傘を持ってきた自分が悪い。
落ちないように足で押さえていた。踏切を渡っていた時段差で揺れて傘が落ちてしまった。
最悪、後続車が何台もいる
ごめんなさい。後ろの車の人たちごめんなさい。
私の傘、ごめんなさい。
小さな道に入り、原付を降りた。早く取らないとってなるけど車が来る。どんどん来る。私はどうしたらいいか分からず、ただ迷って私の傘が車に踏まれていくのを見ていることしかできない。悲しい、悔しい、疲れた、ごめんなさい、で心がいっぱいになって涙が出た
車が途切れ、ようやく傘のところに行けた
もうこの傘は使えない。ごめんなさい
悲しくて、家まで涙が止まらなかった
家に着いてから家に入るまで、時間をかけてしまった
いつもなら平気なのに、すぐきりかえれるのに
今日は出来ない。多分疲れているせい
迷惑かけてごめんなさい。傷つけてごめんなさい。
いちいち泣いてたらキリがないのにって思うかもしれない。私にとっては、コップに入った今にもこぼれそうな水に一滴の水が落ちて、溢れてしまった
そんな出来事。

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