ゆう

たのしく書きものをする個人。働き方や居場所についてのエッセイを書いています。 複業コー…

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たのしく書きものをする個人。働き方や居場所についてのエッセイを書いています。 複業コーポレート。Amazonアソシエイトを利用しています。ブログ ▶ https://ha-labo.net/

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もっと書こう。出版の経験を越えて、「大変で楽しいこと」に身を置くと決めた

昨年末、ビジネス書を出版した。 企画の立ち上がりは9月中旬。出版に向けて、10月と11月はひたすら文章を書いていた。あらゆる時間と場所を活用して、合計8万字を書いた。 出版を終えひと息ついて、静かに、でもたしかに湧き上がる気持ちがある。 もっと文章を書きたい。書く時間を増やしたい。 今までになかった不思議な感覚で、書き残しておこうとnoteを開いた。 2か月で8万字を書くはじめての経験は、試行錯誤と発見に満ちていた文章を書くこと自体は、昔から長く続けてきた。 学校

    • 「自分をもてなす10のこと」を書き出したら、元気をチャージするお守りリストができた

      小海いとさんのnoteを読んで、私にとっての「自分を手厚くもてなすためにできる10のこと」って何だろう?と考えた。 書き出してみたら、思いがけず「自分自身に元気をチャージするためのお守りリスト」のようになった。 出典は マーク・レクラウ著「習慣を変えれば人生が変わる」 kindle unlimitedで読めます。(2024/4/22時点) 1. いつも行くお店でクラフトビールを飲み、ゆったりとすごす クラフトビアバーでアルバイトとして働いている。現在は従業員の側にいる

      • やってみないと分からない。在庫が怖い気持ちを抱えてZINEを出すことにした

        個人的に本を作りたい。ZINEを出したい。1冊目の書籍を出版して以降、その欲望が強くなっている。 文章を書いて、装丁を自分で決めて、ささやかな本を作りたい。まだ具体的なことは何も決まっていないが、実現できたときの充実感を想像するたび、穏やかな春風に撫でられたように気持ちが踊る。 しかし、ひとつ大きな課題がある。本を作るなら向き合わなければならないもの。「在庫」である。 個人発行のZINEやリトルプレス、同人誌といった、自分が作りたくて作る本。そういった自費出版の本を何部刷

        • 誰かを裏切らないために、自分の仕事の意味と価値について考え続ける

          何も考えつかない。でも書きかけの記事を進める気分でもない。 とりあえずnoteの投稿画面を開く。頭の中に散らばっていることを、とりとめもなく書き始めてみる。 自分の仕事に対する、諦めや虚無感について。 先月、あるプロジェクトで割と大きなトラブルがあった。間接的に話を聞けば、メンバーの精神面のケアも行っていくと言う。 自分たちがやっていた仕事が徒労に終わるのではないか。そんなショックと後からやってくる虚しさは、精神を少しずつ蝕んでいくのだろう。 自分がその状況に置かれた

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        もっと書こう。出版の経験を越えて、「大変で楽しいこと」に身を置くと決めた

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        • 誰かを裏切らないために、自分の仕事の意味と価値について考え続ける

          2冊の本のおかげで、怖くて苦手な料理とやっと仲良くなれてきた

          料理は決して得意ではないが、自分が食べるものを作るのは好きだ。 「好きになってきた」と表現するほうが近いかもしれない。 昼食を作ろうとキッチンに立ち、空腹の具合や体調を鑑みて「さて何を作ろうか」と考えるとき、身体を上から下までスキャンしている気分になる。 冷蔵庫と冷凍庫を開けて、そこにあるもので何を作るかを決める。 まとめて切って冷凍してある野菜や豚肉。いつも買う食材たち。キャベツや豆腐、たまご、キムチ。 特別な食材はないし、特別なメニューも作らない。レシピサイトはほと

          2冊の本のおかげで、怖くて苦手な料理とやっと仲良くなれてきた

          あのときの程よい距離の優しさが「受容」だったと今ならわかる

          地元だった福岡から離れる日のことを、14年経っても鮮明に覚えている。 玄関まで見送りに出てくる祖母の姿。スニーカーを履くときに視界に映ったグレーのタイル。母が運転する紺色のコンパクトカーで新幹線の駅に到着し、ホームまで見送ってもらったこと。 新幹線が出発し、しばらくしてから涙が止まらなくなった。座席で泣き続けるのは恥ずかしくてデッキに出たら、若い男性の車掌に声をかけられた。 きっかけは特急券を確認する業務での声がけだったが、そのあと数往復の会話を交わした。これから上京す

          あのときの程よい距離の優しさが「受容」だったと今ならわかる

          新幹線の待合室で、お金と価値に思いを馳せる

          新幹線の発車時刻まで30分の待ち時間があり、改札内の待合室にある低いソファに座る。一息ついて休憩するにはちょうどいい時間。文庫本を開いて、文字を目で追い始める。 左隣からマクドナルドの匂いが近づいてくる。視線だけを向けると、黄色いMマークの入った紙袋を持ったスーツ姿の中年男性が着席した。袋を開けて手を入れ、口に運び、また手を入れ……の動きで、フライドポテトを食べているのが分かる。 待合室内のスターバックスコーヒーでは、途切れることなく商品が手渡されていく。注文の商品を読み

          新幹線の待合室で、お金と価値に思いを馳せる

          特急列車から眺めた「誰かの日常」は

          帯広から札幌に向かう特急列車の車窓から、ひとり外を眺める。 関東ではあまり見かけない、白い樹皮の針葉樹がまっすぐに立ち並ぶ。雪の季節にはまだ早く、山間のくすんだ緑と、大岩が無造作に転がる河川が、視界の後方に流れ去っていく。 と思えば、列車が急ブレーキで停止した。鹿と衝突したらしい。 見たことも聞いたこともないチェーン店。地方特有の異様に大きなイオン。ユニクロやマクドナルドも建物内のいちテナントではなく、都内ならビルがひとつ建ちそうな大きな敷地に店舗を構え、同じくらいの規模

          特急列車から眺めた「誰かの日常」は

          1杯のソイラテから考える、損得のものさしと満足感の話

          ある朝、500円分のドリンクチケットを片手に、近くのスタバまで歩いて行く。自然光が入って居心地がよく、何か考えたいときに利用するお気に入りの店舗。 注文カウンターで、あらかじめ決めていたソイラテのトールサイズと、朝食にシュガードーナツをオーダーする。 ドリンクチケットを提示すると、丁寧な接客の店員さんに「お釣りが出ませんがよろしいでしょうか?」と尋ねられ、数秒フリーズした。 スタバには「SIZE UP MORNING」というサービスがある。 朝11時までに、コーヒーorラ

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          苦心した80字から見つけた、自分の文章をつくる"練度"の上げ方

          書籍を出版することになり、1か月半で8万字を書いた。 生活や仕事、予定のすきまから作業のための時間をひねり出し、あらゆる場所を活用した。音楽ライブの遠征中でさえ例外ではない。 締切は近く、スケジュールは過密だった。しかし、明確にあらわれる文字数からは、自分のやるべきことが進んでいる実感を得られた。 振り返ってみれば、何だかんだで楽しい時間だったと思う。 しかしその後、80字のまとめを書き始めたら、ぱたりと手が止まった。 さらっと書けば、80字なんてすぐ埋まる。字数だけなら

          苦心した80字から見つけた、自分の文章をつくる"練度"の上げ方

          近所のカフェにモーニングを食べに行く。 チェーン店が閉店し、居抜きで別のチェーン店が入ったカフェ。座席の浅さが妙に落ち着かず敬遠していた。 でも、その場で時間をすごしたら、各々がひっそりと時間をすごしている様子が隠れ家みたいで少し気に入った。 ゆるやかな個人シェルターのような場。

          近所のカフェにモーニングを食べに行く。 チェーン店が閉店し、居抜きで別のチェーン店が入ったカフェ。座席の浅さが妙に落ち着かず敬遠していた。 でも、その場で時間をすごしたら、各々がひっそりと時間をすごしている様子が隠れ家みたいで少し気に入った。 ゆるやかな個人シェルターのような場。

          「当たり前」のくらやみにいた星たちが、やっと見えるようになった(強みや価値についての考察)

          自分自身の強みや価値は「当たり前」のなかにあるんだよね、という話。 経済ニュースのビール特集をYouTubeで見ていた同居人が、独り言に近いゆるさで「前に行ったビールのお店でまた飲みたいねぇ」と呟いた。 間髪入れずに「じゃあ行こう、次の休みに出かけるときに一緒に行くのはどう?横浜と東京の2店舗あったはずだから、まだ行っていない東京のお店を予約しておくよ」と一息で提案する。 すぐに「行こう行こう」と盛り上がり、飲みに行く予定があっという間に決まった。(ちなみに、横浜のお店

          「当たり前」のくらやみにいた星たちが、やっと見えるようになった(強みや価値についての考察)

          カフェでのひとり時間。自宅とは違う思考を広げるための居場所選び

          カフェが好きだ。 ひとりでカフェに行き、おだやかな時間をすごすのが好きだ。 ただ、カフェと一口に言っても間口は広い。ファストフード店、チェーン店のコーヒーショップ、個人経営の喫茶店。さまざまなカフェに足を運ぶ。 マクドナルドに行くときは、100%朝マック。Sサイズのホットコーヒーと、マックグリドルソーセージエッグをそれぞれ単品で注文する。 ハイチェアのカウンター席に座り、甘いとしょっぱいが交互にやってくる罪のようなグリドルを味わったあと、残りのコーヒーを飲みながらiPh

          カフェでのひとり時間。自宅とは違う思考を広げるための居場所選び

          ゼラチンを固めてゼリーをつくるみたいに文章を書く(もとい、noteを投稿したときの嬉しさのありかについて)

          何気ない日常のなかで感じたことを捉え、観察し、文章で表現する練習を始めた。1500字前後でひとつのかたまりになるので、noteに投稿する。そのあいだ、個人ブログの更新は停止することにした。 noteに数記事を書いて、ふと気づく。いや、以前から気づいてはいたが、はっきりと自覚する。noteを投稿できると嬉しい。 投稿ボタンを押して、画面表示が変わって、今まで書いていた記事が映されると、「ああ、公開されたなあ」と内心にんまりなる。 この嬉しさは、いったい何だろう。 はじめ

          ゼラチンを固めてゼリーをつくるみたいに文章を書く(もとい、noteを投稿したときの嬉しさのありかについて)

          ひとりが好きだからこそ、他人といる時間の”濃淡”を調整しながら暮らす

          1日中他人と一緒にいると気疲れする。 同居人(パートナー)を置いて、ひとりでふらっとカフェやファミレスに行く。ときどきリセットするように外出して、気分を切り替えたり、自宅とは完全に違う環境で考えごとをしてすごす。2〜3時間ほどすごして、何事もなかった顔で帰宅する。 私も同居人もずっと会話するようなにぎやかなタイプではないが、同じ空間にいるだけで、無意識のうちに気を遣っているようだ。 仕事でオフィスに出社したときは、ひとりで昼食に行く。オフィスではまわりに常に人がいるし、リ

          ひとりが好きだからこそ、他人といる時間の”濃淡”を調整しながら暮らす

          シャットアウトした感情、ただいま取り戻し中

          嫌なできごとがあったときや、ネガティブな感情の起こる場面に遭遇したときに、感情をシャットアウトする癖がある。 直接危害を加えられていない。自分の課題ではない。だから、むやみに苛立ったり、怒ったり、理不尽さを覚えたりと、感情を荒立たせても仕方がない。 それはそれで、いっときの処世術としては役に立った。でも、長期的に続けていると、まったく違うところでひずみが生まれる。私の場合は、怒りや悔しさ、いらだちを抑えた結果、「やりたいことが分からない」というかたちで表出した。感情のつま

          シャットアウトした感情、ただいま取り戻し中