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多様性をスプラトゥーンで例えてみる…

世の中の「多様性」という言葉、
正しいようで、なんか違う気がする。
多様性について、ちゃんと考えたことある?

多少なりとも、理解の助けになればと思って書いてみます。
重要な点は、視座(視点・フォーカス)を上下させてみるということ。


多様性(ダイバーシティ/diversity)とは「ある集団の中に異なる特徴・特性を持つ人がともに存在すること」です。ダイバーシティという言葉は、人種や国籍、性別、年齢、障がいの有無、宗教、性的指向、価値観などの多様性から、キャリアや経験、職歴、働き方といった職業生活における多様性まで幅広いジャンルで用いられています。

多様性には「表層的」「深層的」の2つの種類があり、外見で見分けられる生得的な特徴は「表層的ダイバーシティ」、外見からはわかりづらい内面的な特徴は「深層的ダイバーシティ」と呼ばれます。表層的ダイバーシティは「人種」「国籍」「性別」「年齢」など、深層的ダイバーシティは「経験」「スキル」「価値観」「文化的背景」などが具体例として挙げられます。


考えておいてほしい多様性①
表層的/深層的ダイバーシティ?

わかります?(考えたことあります?)
生物学やっていると「先天的/後天的」の方が分かりやすい。
さらに言い換えると
「変えられないキャラクター」と「変えてきた(獲得した)キャラクター」
とも言えます。

年齢、性別、出身国なんてのは今の世の中、外見で見分けられないでしょ。だから「表層的」ってのは表現として違う気がするよね(これは上記サイトへの提言)。

年齢、性別、出身国ってあとから変更できないよね?
そういう属性の文脈での多様性というものがあるということが一つ目。

英語ができる、サーフィンが得意、〇〇大学卒業…
こういう個人の能力・特徴って、
生まれたときに決まっているわけじゃなくて、個人で獲得したものだよね。
そういう属性でも多様性というものがあるというのが二つ目。


考えておいてほしい多様性➁
気にするのはα Diversityのことなん?

生物学には多様性という言葉はずっと前からあったもので、
多様性には「環境」を観察するうえでフォーカスする階層がある。

α 多様性(alpha diversity)
ある1つの環境における種多様性(一般的な種多様性の使われ方)
β多様性(beta diversity)
別々の環境間の種多様性の違い(比較する環境間での種の入れ替わり。環境間の種の類似性が低ければ、β多様性の指数(Sørensen's類似度指数など, 0<β<1)は高いことを意味する。)
γ多様性(gamma diversity)
対象とする全ての環境の種多様性(上記のβ多様性の指数を使えば、γ多様性はβ多様性とα多様性の積と考えることができる。)

wikipedia 種多様性より
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A8%AE%E5%A4%9A%E6%A7%98%E6%80%A7

つまり個人に対して言う多様性と、
チームに対して使う多様性は意味が違う

ようやくここでスプラトゥーンで例えてみるわけですが、
僕(ぎいちゃろ)は、いろいろなブキが使用できる。

表層的多様性:40代の中年男性

深層的多様性:
スプラ2を2021年12月末に開始(スプラ歴1年弱)
スプラ3の熟練度4のブキを列挙(一部3がある)すると、

  • シューター(わかば、スプラシューター、52ガロン)

  • チャージャー(リッター4K、スクイックリン、Lact、ストリンガー)

  • バケツ(ヒッセン、オフロ、エクス)

  • ブラスター(ロング、ホット、ノヴァ)

  • マニューバ(スプマニュ、スパッタリー、デュアル)

傘とスピナー以外は使えると思います。(決して強くはないが…)


使える武器が多いということから、環境変化に強い。
特定のブキが弱体化されても、他のブキに持ち代えることができる。
どんな編成・ルールでも不足した役割を補うことができる。

これが多様性を持つことの強みといえるだろう。


1つのブキに特化するのは弱い?
そういう意味ではない!!

例えば、かすみさんはシューター以外使うことができない。

表層的多様性:40代の中年女性
深層的多様性として、スプラ歴1年弱、
スプラ3 わかば熟練度5(たぶん)

果たしてこれは弱いか?
答えは、条件によって勝者は変わる


例えば、1 on 1のキル数勝負であれば、
シューター特化のかすみーるにぎいちゃろは勝てない

しかし
ぎいちゃろx2 vs カスミールx2 の場合、たぶんぎいちゃろが勝つ
この場合「射程の多様性」が勝負のカギになるから。(x2という実現性のないシミュレーションの話に限られる。)


とはいえ、別に環境変化が起こらなければ、
または、編成としてバランスの良い4人チーム
それぞれのチームが編成されれば、
個人の能力・熟練度が高い方がチームとして強いのは間違いない。

あくまでチームで勝利をつかみ取る。そういうゲームだから。
それぞれの役割、それぞれの強さ(練度)がモノを言う。
個人技が編成をはるかに凌駕することも当然ある。

この視座(個人ではなくチームにフォーカスを当てる)が
β多様性にあたる。


企業として求められるダイバーシティの推進とは

企業が推進するダイバーシティの中でよく聞く言葉

  • 障害のある社員数

  • 性的マイノリティ

  • 男性の育児休暇

  • 女性役員の割合

  • 外国籍社員

  • キャリア・職歴

  • 働き方

ただ闇雲にその数字を達成すればよいということではない。
働き方改革といって、「残業時間」を減らすことが目的になり、隠れたサービス残業が増えることで、働き方として真逆の動きをするのが日本国民の特徴だろうか。それも許容するのも多様性でもあるが(笑)

そういう間違った解釈をしてしまうDiversity Inclusion
最近では、Diversity Equity & Inclusionになったそうな。
いちいちEquityを入れないと理解できないようだ。まぁ、そもそも公平性なんてのは考えたことがなかったのかもしれない、大企業の偉くなってしまった人には。

ずっとずっと昔から言われていることなのね。
天上天下唯我独尊なの、わかる?
(別にこの言葉がすごい好きな言葉じゃないけど、文脈上使わざるを得ないのよ)

僕たちはそれぞれが唯一無二の存在だから、それぞれが優れていて尊い
Diversity Equity & Inclusionと同じ意味じゃん?

まぁ言葉は生き物のように変わってしまうものだから、
天上天下唯我独尊がただの我儘・俺様の意味で使われる
その方が伝わるのであれば、もはやそういう言葉なのかもしれないが、
もともとの意味は上記なのだ。

その言葉がDiversity Equity & Inclusionに置き換わっていくのであれば、それを受け入れるしかないのかもしれない。


話がそれてしまった…

僕が思う、企業でのダイバーシティの推進

企業では評価に軸があるもの。
社風・文化など、会社のよき人物像を言語化したものならよいが、
企業が大きくなるとその解釈に歪が生まれてくる。

だから、目的をはき違えて、女性役員の頭数を揃えてみたりするよ。
本来の目的は、役員会という意思決定の場に、男女など「多様性のある意見を反映させることが目的」である。偏った評価基準や謎の慣習を取っ払って判断することを求めるわけ。
そもそも、役員会として良好な判断をするために、役員メンバーを決めるわけ。そして、役員だからエライわけじゃないし、チヤホヤされるものでもないし、「女性だからってズルいな」とか、そういう発想じゃないわけよ。

羨ましいとか、偉いとか、そういう個人の幼稚な感情ではなく、意思決定する場として、多様性として必要な意見なわけ。そのあたり勘違いしてほしくないのよ。


勝っていくために必要なメンバーで、
そこにシューターしか使えないとか、営業しかしたことがないとか、
そういうネガティブな感情は関係なくて、
議論・意思決定するうえで必要な人が集まって、決定していくわけで、
あなたのその「シューターしか使えない」とか、「営業経験しかない」という特徴も認め・尊重したうえで、勝つための議論・努力をしていくってことなの。


その囚われた考え方を一度捨てて、
フラットに、もう一つ上の視座で物事を見てごらんなさい。
それぞれの多様性をターゲットにした視座の上げ下げが、本質的な理解に必須な能力だと思います。表層的/深層的、α/β、といった多様性という言葉を切り取る際の視座の高さに注意です。


相手の多様性を理解するには

これ、長くなっちゃうから簡単に書くけど、
まず、他人なんだから、「理解できる」と思っちゃうことがまずダメ
理解できないものだから、だから対話をするわけ。

だってね、ワカバシューターの熟練度5だという情報があったとしても、
300勝だという情報があったとしても、
そこには実は1000敗していたり、
実は、アサリはほとんど参加していないとか、
その人の多様性を構築するには様々な切り口があるわけ。
ちょっと話しただけで理解なんてできるわけないじゃない。
ボム2個投げか、イカ忍わかばか…、
立ち回りも、考え方もそれぞれ存在する。


企業が多様性を理解しようという試みとして取り入れがちな、
対話だとか、1 on 1を取り入れるとか、
形だけでやる(やらないよりはマシ)のではなく、
理解できない相手を理解したいと思うことが大事。
相手を知ることがチームとして強くなることにつながっている。
強くなるために自己開示をし、
相手とのジョハリの窓を広げていくことでしょ。

わかっているつもり?
自分のフィルターで相手のことを自分の枠内に決めつけているだけでは?
以前のように、「背中を見て育つ」って程暇じゃないのよ、令和って。
だから、何も自己開示しあわないで、一方的に話をするだけでは、対話は成立しない。

偏見を持たず、フラットに居られるために、視座・フォーカスの当て方、メタ認知力とも言いますが、高めていきたいものです。



長くなりましたが、
最後まで読んでいただきありがとうございます。
少しでも多様性の理解が深まればよいなと思います。


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