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「どうしても書きたいこと」がなくたって

「どうしても書きたいことがあるから作家になるのが本当の姿」的な考え方に対し、歌人の穂村弘さんは、燃えるような「どうしても書きたいこと」があるわけではないので、後ろめたく感じるとのこと。

ただ、「どうしても書きたいことが必要という考えが唯一の正解ではない、と思うのだ」。

「今ここで書き出すまで、自分でも自分が何をするのか分からない。時には言葉自身が勝手に走り出す。そんな『一寸先は闇』性が、表現にはあるんじゃないか」。

プロとして成功している作家の言葉を引き合いに出すのはおこがましいけれど、それでもやはり、誰でも、なんとなく、何かを、書いて、世界に発信してもいいんだなと、心強く嬉しく思う、僭越ながら。

( 『野良猫を尊敬した日』 )

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