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炊き出しとおれの気持ち

おれだぜ
新宿租界でnoteやってないの気が付いたらおれだけだった
文才も無いし誤字がチャームポイントのおれには不向きだなぁと思ってやっていなかったが最近の活動や思った事を纏める用途でnoteを活用しようと思う。残念ながら予想は販売予定は無い。


炊き出しの始まりはここから始まる
まさかの車購入して始める怒涛の炊き出しスタート
兄貴は買おうかなぁ位だったから納車日当日まで知らなかった

日頃から徳を積めば必ず良い事があると信じていたおれは
人を助け、自分も徳が積めるから一石二鳥だ位の気持ちで考えていた


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炊き出しってこんなイメージだよな
沢山人が集まって来て飯を配る
そんな漠然としたイメージが頭の中に有った
まずおれが考えたのは

   ホームレスの人ってどこにいるのか

10年数年位前の新宿ならあちらこちらに沢山いたが、オリンピック決定からホームレスの数は激減した。
失業者の数は増え景気も悪くなる一方なのにホームレスの人だけが街から消えて行く。
不思議だよな。増えるはずのホームレスの人々が街から消えて行くんだぜ?
神隠しでもおきてるのか?

まずPCポチポチで調べてみた

ホームレス


明確に減ってるな
何故減るんだ?
ホームレスから何かに変わっているのか
色々な疑問が出て来た


ホームレスの定義

日本で法的(2002年ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法より)に定められている「ホームレス」の定義は、「都市公園、河川、道路、駅舎その他の施設を故なく起居の場所とし、日常生活を営んでいる者」に限られています。

そして最近の傾向がこれ

厚生労働省の2020年度調査によると、全国の路上で生活する人の数は3,992人。同調査の13年前の人数18,564人と比べると、8割ほど減少したことになります。しかし一方で、安定した住居がない状態でネットカフェ等を利用する人は、都内だけで一晩に4,000人いると推計されています(2018年 東京都調査)。いわゆる「ネットカフェ難民」をはじめとする、統計に現れない「見えないホームレス」の数を合わせると、甚大な数の人が、今も不安定な居所で夜を過ごしていると考えられます。

ホームレスは減った訳では無く
時代に合わせて変化していただけで、街にからネットカフェへと場所を移して生活している人が増えている
漫画喫茶も最近は宿泊施設とのして利用を推進してる
確かに最近の漫画喫茶は安いし、シャワーも完備洗濯機もある。
生活するには問題無い設備、滞在も1日~マンスリープランなど様々プランが用意されていて非常に利用しやすい場所の印象。

おれが全ての金を失い、帰る家も無く困ったとしたら残っている金でひとまず漫画喫茶に宿泊するだろうな

漫画喫茶にも泊まる事も出来ない人が完全なるホームレス
一体この新宿の何処にいるんだろう?
おれはGoogleマップに聞いて見た


やるじゃねかGoogleマップ
炊き出し情報まで表示されるんだな

マップ

新宿中央公園で「新宿連絡会」と言う団体が炊き出ししている様だ
毎週日曜日 18時集合 19時配食

炊き出しマップを見て貰えれば分かるのだが圧倒的少ない
コロナの影響で炊き出しも辞めてしまった団体も多いみたいだ

この中央公園のそばに都庁がある
その下が丁度ガード下になってる

ここにいるな。おれの直感が働いた
ここならホームレスの人達に会えると思いまずは車で偵察に行った



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いるじゃねか、沢山とは言わないけど数名
段ボールハウスも数件発見

上の都庁では政治家さん達が東京について色々な議論してるんだけど、その下でひっそりと暮らすホームレスの方々。議論する前に救わなきゃいけない人が目の前いるんじゃないのか?と疑問に思った事は後日話すことにしよう

ひとまず数は少ないけどホームレスの方々が暮らしている場所は発見した

見つけてしまえば話は早い、聞き込み開始だ
トータル30人位話しかけたかな?
中には不審がられたり、馬鹿にしてんのか?大体どこの団体さん?
色々な事も言われた。
そりゃそうだ、いきなりおれみたいのが話しかけたら犯罪のお誘いかと思うのは仕方がない。
中には親切に色々な事を教えてくれた方もいた
iphone11を持ってた人は少し驚いたな確かに公衆wifiあるから繋がる
充電どうしてるんだろうな?

話しが逸れる前に聞き込みのまとめ

・日中は労働に出ている人が多い
・時間帯は17時位がみんな労働から帰宅
・他の団体さんの炊き出しに回る事が多い
・炊き出しはおにぎりなど簡単な物が多い
・暖かい炊き出しは余りない


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上記の情報を得たおれはすぐさま本部へ帰り兄貴に報告した

おれ「兄貴こんな感じでした」
兄貴「栄養不足が心配だな」
おれ「押忍」
兄貴「牛丼、生たまご、紅ショウガはすきなだけ」
おれ「牛丼はスタミナもつきますしいいですね」
兄貴「味付けは俺がやるから」
おれ「兄貴の料理なら間違い無いです」

初の炊き出しは牛丼に決定した

たきだし


メニューも決まり後は仕込んで配るだけ。
と思ったのも束の間、果たして17時に何人の人が来るのだろう?
分量はこれでいいのか足りなくなって残念な気持ちにはさせたくない思いが強かったおれは少し考えた。
いくらネットで告知した所で分かるはずも無く、どの様に広めて行けば良いのか考えておれは一つの結論に達した。

ビラ撒き

一番アナログな伝達方法
ホームレスの情報交換はやはりコミュニティがあってその中で共有され伝達されていく事を考えるとこの方法が一番ベストな方法と結論に至った
炊き出しの前日、都庁ガード下のホームレスの方々にビラ撒きをした
日中はやはり人が少ない、みんな仕事に出ているんだな
段ボールハウスにポスティングしたり、新宿のホームレスを見つけてビラを撒く作業にひたすら徹した。

段ボール

別の道も有った
他の団体さんの所に参戦する事も出来る
だけどもその道はおれには合わない、確かに他団体の積み上げた実勢に乗れば簡単にホームレスの人も集まるし楽に炊き出しをスタートできた。
おれは自分で決めて自分達だけの炊き出しを作りたい、やるからにはおっちゃん達を最高に喜ばせたい。妥協は出来ない。
一から作り上げる事に意味があるんだ


炊き出し当日

牛丼は当然の如く最高の仕上がり、付け合わせの味噌汁もいい味だしてるじゃねぇかよ。おっちゃん達の喜ぶ顔が思い浮かぶぜ
おれのテンションは最高潮だった


美味かったなこの牛丼
準備は万全、一つ不安な事と言えばおれ達みたいな見ず知らずの得体の知れない人のビラで本当に人が来るのか不安と言えば不安だった
さらにこの日は異様に寒かった記憶がある

下の写真は当日ガード下にて

初日

別要素の不安が生まれたのは心の奥に止めておこう

いざ現地に付くと、数名のホームレスがおれ達を待っていてくれた
こんな怪しげな連中の事信用して寒さの中待っててくれた事に思わず心で感激してしまった

そこからの様子は写真にて

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様子2

様子3

よくよく写真を見て欲しい
今の炊き出し並びが出るスタイルと違い、自分達から声かけをして飯を配って会話をする。ひたすらダンボールハウスを見つけては声かけ、中には冷たい態度や罵声を浴びせられた事だって有った。そんな事はではおれ達の心は折れない、逆に牛丼を通して仲良くなる美味いって言葉を言わせてやる。意地に近い物があった。

最初の炊き出しはUber Eatsばりに移動もしたし、イレギュラーな事も沢山あったりしたが自然と体は軽かった。
中には言葉が不自由な人もいたり、身体障害を持っている人もいる
だけど誰一人疲れた顔はしていない事に気が付いた。
様々理由を抱えて漫画喫茶にも入れず路上で生きて行くしか無い状況でも笑顔の人もいる。路上で生きているから必ず不幸でも無くそれがその人に有った道なんだと理解した。

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炊き出し終わり

今まで経験のした事無い不思議な感情に包まれた
人に感謝される事なんか多く無い人生を生きて来て、一日でこんなに感謝の気持ちをぶつけられた事が無いおれは戸惑いを隠せなかった

冒頭で話した炊き出しを始める前のおれの気持ち
(人を助け、自分も徳が積めるから一石二鳥だ位の気持ちで考えていた)
そんな気持ちはは何処かに消えていた
次はどんな美味しい食事を食べさせたいなとか、どんな物が有ったら助かるのかなばかりを考えている自分がいた

最後に

YouTuberや各種SNSで企画とかでホームレスに10万渡してみた見たいな企画をやってる発信者いるけど、ホームレスも人間であってお前らの企画のおもちゃではない。とても不愉快だ。
おれはホームレス支援を続ける、仮に炊き出しが出来ない状況になったとしても、他団体への寄付やできる限りの事は生涯続けて行く。
なぜなら初めは全然無愛想だったおちゃんとかも今では冗談を言える様になったり、そこには間違い無く人間と人間の繋がりが生まれた。
一般の方から、寄付したいんですけどと声を炊き出し中に言われる事もあった。この活動での経験はおれの宝物だから大切にしたい



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