トヨタ生産方式の2つの柱と自動車販売店での応用例

トヨタ生産方式とは?

トヨタ生産方式とは、「徹底した無駄の排除」を目指した仕事の進め方やモノの生産方法の基本思想です。現場で働いている人をより働きやすく、楽にすることと、お客様に車を良い品質で安くタイムリーにお届けすることを目的としたものです。
トヨタ生産方式を支える二つの柱として「ジャストインタイム」と「自働化」という考え方があります。

ジャストインタイムとは?

ジャストインタイムとは、必要なものを、必要な時に、必要な量だけ生産・供給することです。
2人の人が役割を分担して100人分のカレーライスを盛り付けているとします。ひとりがライスを皿によそって、もう一人がルーをその上にかけるとします。もし、ライスを皿によそる速度がルーをかける速度よりも早かったら何が起こるでしょうか?もちろん、100皿目のライスが盛られるときにはルーをかける工程の前にたくさんのライスの盛られた皿が仕掛在庫として滞留し、100人目の人がカレーライスを食べるころにはライスは冷え切っていることが容易に想像できます。
このように、仕掛在庫が溜まって品質を下げたり、キャッシュフローを悪化させたりしないようにするのがジャストインタイムです。例えば、後工程がかんばんを前工程に発行したり、後工程が前工程から必要な部品を引き取ることをトリガーとして前工程が動き始めます。これにより、工程間の仕掛在庫を最小限にすることができます。このような仕組みをかんばん方式やといい、仕掛在庫を大幅に減らしたり、生産リードタイムを短くしたり、品質を向上させることができます。

自働化とは?

トヨタ生産方式における自働化とは、機械が異常を検知して自動的に停止する、もしくは、工程に何か異常があったら止める仕組みのことです。目的は、不良品の発生を防止し、生産性を向上することです。
職場や工場のラインで何か異常が発生した場合は、作業者や上司や仲間で問題を解決してから作業を再開します。これを実現するためには「異常があったら止める」という基本的な考え方を職場に浸透させることが非常に重要です。

自動車販売店での応用例

トヨタの販売店では、トヨタの工場で生産されたお車をお客様に少しでも早くお届けするために、トヨタ生産方式の考え方を応用し、様々な改善に取り組んでいます。例えば、新車点検を行っているセンターでの各種作業改善や、店舗でお客様に納期をお伝えする活動をしています。

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