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存在を知られたくないオタク

ツイキャスやSHOWROOM、インスタライブやポコチャなどいくつかのライブ配信アプリを使ってみて思ったのは、自分は存在をオープンにするコミュニケーションを前提とするツールはあまり得意ではないということ。

何を言っているのかわからないと思うので順を追って説明します。

視聴すると自動的に通知される

まずインスタライブやポコチャは、リスナーが入室すると配信画面上にアカウント名やニックネームが表示される仕組み。(しかも既に見ているリスナーたちのコメントと同じところに流れる)。つまり配信者やそれを見る人たちにリスナーの存在が自動的に通知される形なんだよね。

SHOWROOMも入室するとアバターとニックネームの表示があるけれど、配信者の映っている画面の枠には被っていないので、誰が入室したかも含めて自分はそこまで気にならない。

入室通知のメリット

インスタライブやポコチャの場合、リスナーが視聴を開始すると即座にコメント欄に入室通知が出るので、配信者がその情報を拾いやすい。
◯◯さんこんばんはー!  あっ、初見さんですねー♡」みたいな具合に対応すると初見さんでもその場に留まる確率が高くなるそうだ。

しかし、私はそれがどうにも苦手なのである。

自分がリスナーのとき、心の準備をせずに自分の存在を認知されるのが怖い。認知された上でその場を離脱することが「あなたの配信に興味ないですよ」という姿勢の提示になってしまうように感じるからだ。

配信者本人にそれが伝わるのが本当に本当に、いつもいたたまれない。すぐに離脱するかもしれない私に話しかけることにあなたの貴重なリソースを割かないでくれ。一度見始めた放送はなかなか離脱しにくい。こういう精神の不器用さを持ち合わせているのはきっと私だけではないはず。

覗き見が通知されるような背徳感

それともうひとつ、演奏などではなくお喋り枠などミュージシャンやアイドルが生活の一部を晒すタイプの配信は特に、配信者のプライベートを覗き見ている感覚が強い。

なので「◯◯さんが視聴を開始しました」という入室時の通知テロップは、私には「あなたは今××さんのプライベートを覗き見しています!」に見えている。誇張でもなんでもなく。

それで名前呼ばれて声とかかけられてみ?

「あっ ◯◯さん!  着替え中だけどゆっくりしていってね〜!」みたいな感覚。無理。恥ずかしい

配信者がそもそもコメント拾わない人だとわかっていればいいんだけど。こっそり見ていたい。

私を接待しないでって気持ちになってしまう……複雑なオタク心……。

配信者としての感覚はまた別

私は普段シンガーソングライターをしていてツイキャスでギターの弾き語りをしたりSHOWROOMで楽曲のアレンジ作業を行なったりインスタでユニットの相方と顔出しコラボ放送をしている配信者でもあるのだけど、配信者としての感覚でいうと正直入室通知はどうでもいい。

それ見て挨拶することもあればしないこともあるし、コメント拾うの優先(単純に目に入りやすい情報だから)。それでもインスタは流れたコメントが拾いにくいからあんまり見ることができていない。

SHOWROOMは開始2分以内くらいの入室者さんにはたまに挨拶するけど、基本的にコメントしか読まない(そもそも別の画面で作業しているので、画面を覗き込まないとコメントすら見られない)。

なのでコメントしたことないけどよく配信に来てくれる人は名前を見かけたらぼんやり記憶に留めておくようにしているし、自分がリスナーだったらこれくらいの距離感で十分じゃないかなと思ったりしている。

コメントでぽつぽつ会話してくれるリスナーさんも好きだし、岩陰からこっそり見てくれてるリスナーさんも好き。自由に楽しんで欲しい。

結局どのアプリ使うか問題

自分に一番ストレスのないやつ。これに限る。ただ、リスナーさんにとってどのアプリが快適かはそれぞれ違うから、上手く使い分けたりすり合わせができるといいなとは思う。

私みたいなこだわり強めのオタクにも優しい場所をつくっていきたいよね。

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