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子なし夫婦として生きる事

私達夫婦は選択子なしさん達のように潔く子なしになった訳ではありません。
結婚、妊活、不妊を経て子なしとして生きる事になったのでその経緯や心境の変化などをnoteに書いてみたいと思います。



結婚



高校生の時に付き合いだした私達。10代の多感な時期とはいえ今思えばほぼ喧嘩もなく穏やかなカップルでした。
2年半程付き合ってはいましたが夫の大学受験時に別れ(私の身勝手)、夫の就職時にまた付き合いだし同棲を経て社会人3年目で結婚。

一度別れまた付き合い出すまでの間、私の身勝手で何度も傷つけたり迷惑をかけたりしたにも関わらず夫は妻として私を選んでくれました。本当に感謝しかありません。



妊活



結婚しすぐに家を建てる事になったり旅行へ行ったりするうち2年程はあっという間に経ちました。
24歳で結婚したので2年位は二人の時間を楽しみたいと思っていたのです。
ですが私の中には一抹の不安もありました。
それは私が一度も妊娠をした事がないという事でした。
何を当たり前なと思われますが結婚を決めた時から避妊はしておらず(なんならその前からも…)
この頃はデキ婚の多い時期だったので何となく妊娠しずらいのかもなとは思っていました。



不妊



本腰を入れて妊活を考え出したのが26歳の時。
パートも楽なものに替えストレスのない日々。
それでも半年経っても妊娠せず、やはり妊娠しづらい体質なのかもなと思い病院へ行ってみる事に。
ここでわかった事はAMHという数値が40歳平均の値しかなく卵子の残りの数が少ないという事。
このAMH以外は夫にも問題がなく卵子さえあれば妊娠は可能との事でした。
そこからは人工受精を半年、間でチョコレート嚢胞の発生、そして体外受精を2回経験しましたがやはり妊娠には至りませんでした。



心境の変化



と、ここまでさらさらと経緯を書きましたがやはり妊活の最中などは心の葛藤が多くありました。
そして35歳の今どう心穏やかに夫婦で過ごしているのかを書いていきたいと思います。


まず私が子供についてどう考えていたかというと 
当たり前の存在として想定していました。
しかしこれはどうしても子供が欲しいとか子供が可愛くて仕方ないと言った感情ではありませんでした。

どちらかと言うと小学生なんかは苦手でしたし…
けれど人生は結婚、妊娠、出産、という流れを滞りなくクリアしていくものだと思っていたので子供の存在も当たり前だと思っていたのです。


しかしなかなか自然妊娠しない半年間でやはり私の体は妊娠しづらいのだと思い病院へ行く事に。
この時なぜ私が病院へ行き本格的に妊活を始めたのか。

それは【将来の自分に後悔させない為】でした。

今の自分はどうしても子供が欲しいかと言われると迷いなくYESと答えるかわからない状態でした。
夫とも家族とも友達とも仲が良く、家も仕事もあり楽しく過ごしている毎日。人生に満足していたのだと思います。
けれどそれは【今】の話であってこの先30代を迎える頃、そして迎えた後にどうしても子供が欲しいと考えた時にもっと真剣に妊娠と向き合っていれば…と後悔させたくなかったのです。

そして病院へ通いだしてからは
【なぜ自分は妊娠しないのだろう】という葛藤が始まりました。

何か明確な問題があればクリアできるのにそれが見つからなかったのです。
問題が解決できない事より問題が見つからないという事の方が私には辛かったです。

元々母も妊娠しづらく、結婚3年で兄をそしてそれから9年が経ち私を妊娠しました。どちらも自然妊娠。
時間が経てばいつか妊娠するのかとも思いましたが今できる事をやり切ろうと思い人工受精、体外受精とステップを進めていきました。
そして毎月のリセットを経験するたびにまたやり直しか…となるのです。

この時の心境は比べるものではないと思いますが他の妊活をしている方々よりは淡々と現状を受け入れていたように思います。
それでもやはり妊娠の報告やニュースを見ると気落ちする事もありました。
私は子供を授かる資格のない人間なのかも…とネガティブな事を考えたりもしていました。
それでも今は将来の自分の為にやれる事をやろう!と考え妊娠しても、しなくてもこの時の私が精一杯頑張ってくれたから良し!と思える道を作る事にし体外受精2回をやり終えたのでした。

結果としてはお分かりの通り妊娠には至りませんでした。
そして妊活について夫婦で話し合いました。
その時の私の気持ちは妊活を終了させたいという事でした。
元々薬や注射などで体に不必要なものを摂取する事に抵抗感がありました。
それに今現状の生活に心から満足している事などを伝えたのです。
夫からも私が居てくれればいいと言ってもらえました。
こうして話し合いの末私達夫婦の妊活は終了となりました。

そして終了するまでの期間、子なしとして生きる事について私の中で沢山考えてきました。

まず人はなぜ子孫を残すのか(考え過ぎですね笑)
私は子供が可愛いからという理由で人を一人この世に生み出す事に抵抗がありました。
私は生きているのが楽しく人生が尊いタイプの人間です。
ですがそんな人ばかりではない事も知っています。
生き辛い世の中、選択の毎日、こんなに大変なら生まれて来ない方がなんて人も居るのかもしれません。
可愛いから、子供の顔が見てみたい、そんな、理由で子孫を残していいのか…(硬い笑)

そこで色々検索するうちに人が後世に残せるものは遺伝子とミーム(言葉や文化で伝え伝承する様な事)だと書いてある記事がありました。

自分の事はさておき、夫は頭も良く見た目や性格も良いと思います。正直遺伝子として後世に残せないのは惜しいなぁと妻ながら思います。 

そしてミームについても考えた時に私の中で腑に落ちた事がありました。
私は遺伝子として何かを残す事ができないとしても人と人との間に伝える事のできる事でほんの少しでも何かが残せるのではないかという事でした。

これはもちろん持論でとても楽観的だとは思うのですが世界は少しずつ平和になっていると思っています。
戦国時代などは兄弟でも殺される時代だったり、国内での戦争、世界大戦など、対立は沢山ありますがそれでも人は話し合いやルールを決め優しさや思いやりを学び揉め事や対立の少ない時代へ進んでいると思っています。
(身近でいうと今の子達は裏で何をするかわからないとかLINEで仲間はずれにしたり怖いとか聞きますが正直私の若い頃なんて堂々と仲間はずれにされたりイジメも凄かったり先輩からボコボコにされたなんて話があったりと今の子達を見ている方がよっぽど穏やかです。)

そして私の中では優しさは与えられた人の心を穏やかにし、そしてその心は繋がっていくものだと。そんな風に考えた私はどんな人にも自分の出来る限りで優しく接しようと思ったのでした。

例えば子持ちの友達が子育てや夫婦の問題に疲れている時は話を聞き前向きな言葉をかけそして何より沢山笑わせてあげる。そんな時間を過ごす事で少しでも心が癒され、帰った時にまた子供に優しくできればその子供に優しさが伝わると思っています。

職場も同様です。
あたりのきつい上司や偏屈な同僚にも出来る限り笑顔で優しく接します。これは妊活を終える前からですがこんなふうに接していると職場にきつい人が居なくなります。なぜかと言うと優しく接しているときつい人や偏屈な人はいつの間にか優しくしてくれるようになるからです。(性善説派なので人はみんな本当はいい人だと思っています(´ー`))

周りと馴染めない後輩がいる時は無理しなくていいからねと伝えます。
私が笑顔で気楽な気持ちで接しているとだんだん慕ってくれるようになります。
なので、私は職場に嫌いな人がいた事がありません。(ただ気に入られ過ぎて面倒に感じる事はあります笑)
元々は世渡りだったり処世術としての優しさだったと思いますが今はこれも私の中では優しのバトンが繋がっていると考えます。
ほんの少しでもこの世に優しさが増えればOK。
これが次に繋がったらラッキー位の考えです。

なので今は遺伝子が残せない分少しでも人へプラスの感情を与える事ができるならそれで自分の役目は果たせているのだと思えています。

そして最後に夫や家族について思うことです。
私は子供について日々考える中で思った事があります。それは

今、目の前に居ない子供の事を考えるより
今、目の前に居る家族を大切にしよう

という事です。
20代後半でこの事を思えたのはとても良かったと思います。
同じ時間を過ごすなら少しでも今居る大切な人達に愛情を注ごうという事です。
せっかく家族の元に生を授かり妻になったのだから。

この思いには私の身勝手を少しでも消化したい気持ちもあると思います。
本当はまだ続ける事もできた妊活を終わらせたのは私です。
夫を父に、そして父母に孫を見せれなかったのは私だと思います。
父としての人生、孫を可愛がる事、それを与えられなかったという私の思いは一生涯消化できないと思います。

けれど私もネガティブな思いの中で生きるのは嫌です。

それなら夫を最高に幸せな夫に、そして父母(兄も)も最高に幸せな父母(兄)にしてあげれれば良いと。

これも自分の出来る限りですし自己満足です。
夫を笑顔で迎える、美味しいご飯を用意する、好きな所を沢山伝える、妻である事が毎日幸せだと伝える。
実家に頻繁に行く、一緒にご飯を食べる、家族と沢山話をする、二人の娘(妹)である事が幸せだと伝える。

本来子供へ使える事のできた時間や愛情を今居る家族に使えるのだと気づいたらそんな人生もいいなと思えました。(これはお金についても同様です)



そして35歳の今、平穏で穏やかな暮らしの中で満足している自分がいます。
夫との穏やかな生活、休みの日には昼までゴロゴロしたりデートに出かけたり、年に何回かはご褒美旅行や食事にでかけています。
もう少しアクティブさが無くなってきたらペットを飼ってみたいです。

もう周りから「子供は?」と聞かれる事も無くなりましたし「お子さんは?」と聞かれても「うち居ないんですよー、気楽なもんです」と明るく返せるようになりました。

子は授かりものなのでこの先の人生がどうなるかはまだわかりませんが(´ー`)
どんな人生になろうと自分が良いようにとるだけです。
一度の人生なので後悔なく楽しみきりたいです。



この記事を読んでくださる方が居るかはわかりませんが、子なしを選択する事に葛藤して居る方には少しでもこんな考え方もあるだと思って読んでいただければ幸いです。
(参考になるかはわかりませんが笑)



追加:2023年4月17日
この記事を読まれる方の中には子なしとして生きていく事を決心されている方もいればまだ不妊治療で妊活を頑張っている方もいらっしゃると思います。

今妊活を頑張っている方に一つお伝えしたい事があります。
そしてここからのお話に少し苦手意識がある方もいるかもしれませんがご了承下さい。

妊活や家族の問題を抱えている方にお伝えしたい事。それは先祖供養の重要性です。
先祖供養とはお金をかけて何かしなくていけない、誰かに頼まなくてはいけないというものではありません。

まずはお墓参りだけでもしてみてください。
ご結婚されている方は旦那さん側のお墓を優先にしてください。
(距離が遠くなかなか行けない方はお墓の方角に手を合わせるだけでもいいです)

もちろん普段からお墓参りや先祖供養を大切にしている方もいるとは思いますが、家庭内に問題のある方は圧倒的にお墓参りに行かない方が多いのです。

ご先祖様とは何十代、何百代と前から愛を持って命を繋いできてくれた方々です。
生きるのに必死な時代自分より我が子の幸せや健康を祈ってきてくれた方々の事、少しでも考え思う時間を作ってみてください。

それだけで問題が次々と解決した事例がたくさんあります。
お金のかかる事でもなく宗教がどうとかでもありません。
試すだけタダです。
追記まで読んでしまったあなたは今日是非実行してみて下さいね。























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