絶版

大学生です。歩いた端から黒歴史の生き恥製造機です。よろしくお願いします。 詩や短歌を作…

絶版

大学生です。歩いた端から黒歴史の生き恥製造機です。よろしくお願いします。 詩や短歌を作ったりしている人をフォローすると思います。

最近の記事

南極

Google マップに式神を撒いて 南極 昭和基地にまだレビューは付けられていない 南極 星なんてそこらじゅううるさいのに 南極 乾いた空気が満ちていて静けさがうるさいのだしかし 南極 わたしはそれを忘れるくらいに熱があって額を汚れた窓にくっつける 南極 あなたの額をさわってもいい? 南極 たった一人で青ざめてばかりいるから、心配だよ 南極 西武線は高田馬場で乗り換えて山手線でゆく新宿 南極 鏡になったビルに月が反射してこちらを見ている 南極 白夜のようになったのにここはいつ

    • 短歌のようなもの12

      絵日記を最後にまとめてつけたような雑な罪悪感でごめんね キャラメルをたべて吐く息甘いって生きてくために必要なこと ギャグマンガだったら次のコマで君がツッコミながら蘇ってた はじまりとおわりはまあるくつながって山手線で五時間ねむる 爆音のラジオ体操第一をガン無視してはおしりふりふり 月曜へチューニングせよまず起きて狂ったように牛乳を飲め 4限目のプールのあとのけだるげな顔がすきだよしたあとに似て Computer Love 孤独にも効くくすりたくさんたくさんのんで

      • どちらにおちても天の下

        いちばんここちよいのは おなじひとと むげんにともにいること おなじひと  そしてたいわができるのであれば それはじぶんじしんでもかまわない そしてなにもきづかずにいきること じぶんじしんとだけ たいわし  じぶんのじごくをみつめ  じぶんに にた じぶんと しゃべる たいおんとおなじ おゆにつかるようなあいまいさで しかし ほかのだれかを  みあげて みおろして みてしまった からには もどれない こんどは おおぞらと ちかとに ひきさかれるような もうれつな かそくする

        • 恐山#1

          名前のあるものだけが弔われるんだ 見渡す限りの石ころの荒野で 石ころに刻まれた名前が からすのこえに混じって かたかた音をたてはじめる 会えるという 会えたという ただそれだけの途方もない願い 生きている人を救うには 死人の言葉を借りなくては くりかえし くりかえし こちら側とあちら側の間に立って 名前を呼んでいる老婆 「もう大丈夫ですから安心してください」 くりかえし名前は呼ばれる ふりむいてはいけない気がした ふりむかずにはいられなかった 愛した人の愛したもの あなた

          好きな音楽

          ・「そこのアイロンに告ぐ」 矢野顕子さんの『はじめてのやのあきこ』より アイロンがこんなにカッコよく光ることってあるんだ。見直したぜ、アイロン。 YouTubeでは上原ひろみさんと矢野さんがグランドピアノを突き合わせて演奏していて、これもアッツアツだ。二度と同じ演奏はないだろう。矢野さんの歌は、歌なんだけど楽器みたいな感じもする。人間の中でクラリネットとかオーボエに一番近い人な気がする。一度矢野さんの声でイーゴリ公の最初のオーボエ聴いてみたい。 ・「ハッピーエンド」 Yel

          好きな音楽

          短歌::11

          もうここに河童はいない川底の青色まとわりついた足拭く 水切りをすれば水ごと空は切れ瞬きごとに停止する石 君はふとエウロパ色の石に飽き見捨てる宇宙はずっと真夜中 ほたるにはほたるの生があるようでりょうてのひらにに捕らえても他者 ほたる沢どこまでも続け世界中ほたる沢たれ水の星なら LEDに一瞬照らされ蛾は光り蛍と言い張る月も同じく 鷹の道の緑を映して水は揺れ蛍の帰ってこぬ熱帯夜 那須板室にて 夏にぴったり!水辺の歌七首!

          短歌::11

          瑪瑙

          めのう はいいろの なみのなかに ちいさいなみが ちいさいなみのなかに ちいさいちいさいなみが ちいさいちいさいなみのなかに ちいさいちいさいちいさいなみが ぎっちりつまって ふくらみしぼみ めいめいこきゅうし みずのなかはいきぐるしい

          くらげ

          くらげ ああ ぼく そんなつもりじゃ ゼラチンしつのからだなら やけたはだをいやせるとおもって かんちがいをして ぐったりしたしょくしゅは きみのくるしいのをどうにもできない ごめんなさい ごめんなさい ぼく まんげつのよる  じかんをずっとただよって カンブリアきにうまれた さいしょのいっぴき ぼくの  ほんとうのおかあさんを これから ころしにいく

          くらげ

          ルルはアイドル

          連作…ってコト!? 伝説になったのだろう僕だけの天使を辞めたルルはアイドル あのねルル赤いリップは派手だからあのねルルらしいルル色をルル 僕らしくもないピンクのイヤホンで無理してラップをしているルルが 元カノがアイドルになった奴として消費されてく合コン静か ステージは月面ルルはかぐや姫いまさらほんとに好きだまぶしい ルルが今朝刺されたらしい来週が誕生日のルル永遠たれ

          ルルはアイドル

          短歌のようなもの10

          すっごい間空いちゃった。闘争のうた10首です。 おねえちゃんちきゅうはこわいこわいだねえ照明弾のはじけて白夜 氷すらこおる零度だぼくだってやさしいおわりに憧れている 林檎抱く僕の腕(かいな)にワクチンをコンピューターの青い沈黙 コンビニのWi-Fi盗む夜勤にてインターネットは温めますか メンヘラとメンヘラが夜に密談をきらきら老老介護の夜明け 「BLでなく百合でなく純愛です。」大多数の眩しいひかり 銀杏を踏みたいおれは臭いたい透明人間なんかならない 今夏のスポー

          短歌のようなもの10

          a さあ ひとまず退散だ  今後千年 正義の出番だ おれはひとり雪山にしずみ 川面にとろけて 波に漂う  だから おれのしわざなのさ おまえの渡る海がこんなに濁るのは なあ おまえを祝福するすべては  いつか滅びるよ 黄金の街が土に還る頃 瓦礫は抱いたおまえの前に現れる 日曜日 その時 やっとおれは  おまえをほろぼしたいだけの  果てしなく純粋な炎となって おまえの思い出の中の  どんな花よりかわいく笑うよ a' おはよう  久しぶりに聞いた その  舌打ちがくす

          少年たち

          「なあ、もうどっか行っちまおうぜ」 「絶対ダメだよ。とりあえずご飯行ってから詳しく聞く。」 「食うのもなんかやだよ。なんでおれなんかのために鳥が死ぬの。」 「のさばってんだよ、ぼくら食物連鎖のてっぺんさ。」 「さらってくれないか。」 「勘弁してよ。運転してるのは君だし、ぼく誘拐なんてできないよ。」 「よほどのビビリだ。」 「誰だって嫌だよ。ねえそれよりどうして?レストランとは違う方向だけど。」 「どうしてだろう。おれ、このまま海で心中したいのかも。」 「もう、さっきからなんな

          少年たち

          短歌のようなもの9

          9、少し間が空いてしまいました。固有名詞モリモリ。 人間も蜘蛛も蚊さえも殺せない正規ルートに行ったカンダタ この先で電車が大きく揺れるのであなたを掴む口実が減る いつか死ぬみんなのうたに紛れ込みボーカロイドの声がきこえる 真夏日に半分の顔で笑いあう暮らしがあった夢じゃなかった 空の中でパラシュートを開かないみたいな覚悟のきみの告白 ぼくたちは記憶になって思い出になって数字になってさよなら

          短歌のようなもの9

          短歌のようなもの8

          あけましておめでとうございます。絶版です。今年もよろしくお願いします。 早速ですが、短歌のようなもの8です。短歌のようなものって思えば変なタイトルなんですが、どうにも自信なくて。私の書くこれって、もしかして短歌ですか? 今日の朝ばったり会えたのを最後にもうすれ違うことさえ無くて 子を孕み彼も孕んで馬鹿みたいだね食器どもとかたかた笑う まっしろな蝶たちさえも恋人のようでさみしい違ううれしい 終点はここに決めたよ でも君はまだ生活もあるし降りなよ 飛び石を渡る子どもの無

          短歌のようなもの8

          短歌のようなもの7

          今年も残すところあとわずか。短歌のようなもの7です。 街中にきんぴらごぼうの匂い満ち呼ばれぬおれは迷子だ今日も 自転する地球を無視して金色の回転木馬は廻りはじめる 木々の影青く落ちたる雪上に眠らん遂に祈り疲れて どこまでもふたりぼっちだ吐く息はおまえのほうが白く激しい 離れればやさしくひかる思い出よ明日は7時の電車で帰る 雪明かりなのか亡霊たちなのか近視のおれの部屋に満ちるは 来年もどうぞよろしくお願いします。

          短歌のようなもの7

          短歌のようなもの6

          皮膚下で三秒静かに ちゅう とする  だから注射だ光の針だ 止められず割れた白皿割れた月 おれもあんたの片割れだったの 今朝の駅 死ぬには暖かすぎたよね 値札を剥がした弁当食べよう 失せ物にご注意! さっそく君はきみの影うしなう 8番線のホームで 魚卵噛む。これらはいのちだったもの 飲み込む。ぼくは長生きしたい 年末っぽい歌をサルベージしてきました。 今年中に「短歌のようなもの7」を出せるようにしてみます。見てくれてありがとうございました。

          短歌のようなもの6