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親の死が不幸とも限らない|父、死後に愛人関係まで暴露される

アルコール依存で認知症だった父が死んだ。父はアルコールで暴言を吐くタイプだったので、母からは離婚されていたし、親族がオール着信拒否している状態だった。詳しくはSPA!で企画が通ったら、SPA!で。通らなかったら、他の連載先で記事にするので読んで欲しい。割と悲惨な死に方でした。

孤独死すると事件扱い

父と私は1時間くらいの距離に住んでいるので、仕事してるシングルマザーの私は小まめに様子を見に行けなかった。なので、発見時は死後1か月弱。このシーズンなので、腐敗も進んでいた。ビールの空き缶に埋もれて死ぬという何ともアルコール依存だった父らしい死に方だった。
病院か介護施設で死ぬでもないと、孤独死なので、事件扱いだ。警察で事情聴取を受けることになる。遺体は「ウェット感あるミイラ」のような状態だった。

8月10日当日は事情聴取で朝まで眠れない

警察署で事情聴取を受けたのが22時から。夏は高齢者が亡くなるので、安置室は満員御礼。警察官も「このシーズン、多くて」と言いながら流れ作業のように進んでいく聴取。「担当者(刑事課刑事)が混みあっているので、朝まで起きていて電話には出てください。電話で詰めの話をしてください」と言われる。
暇なこともあり、友人と電話していた。
友「こんな時に何て言っていいか分からないけど、フルーツパーラーに行く予定だったじゃない。あれ、焼肉にする?」
私「だから、ウェット感あるミイラって言ったじゃん。さすがに焼肉は金地悪いわ(笑)」
友「ハツとかミノとか嫌?(笑)」
なんて会話をしていた。さすが私の人間関係だ。暗い感じにはならなかった。

周囲は死に慣れた人ばかり

私はずっと介護・福祉系の記事を書いているので、周囲は死に慣れた介護関係者が多い。
師匠の村田らむ氏にLINEするも、あの樹海で死体を見まくっているらむさんなので「父が死にました」を「およよ!」の一言で済まされる。
介護関係者に関しては「おー、いい死に方!」「理想だね!」という反応。
周囲の明るさに救われた。

昔は「ナースは死に慣れているから嫁にするな(死に対し冷淡だから)」なんて言われたりしたけど、介護職も入れてもいいと思った。

父の友人女性から暴露された父の元愛人

私も小さい頃から可愛がってもらった父の友人女性に連絡すると
「いかにもお父さんって死に方よね。
ゆうちゃんが小4のとき、お父さん、浮気したじゃない?
お父さんは亡くなる前まで『僕がいないと生きていけないか弱い女性』って言ってたのよ。
けど、その女は三股かけて、今でも業界(父は元々、マスコミ業界の人間)でしぶとく生き残っている。
お父さんは女を見る目がホントになかった。
それはともかく息子ちゃんも連れて久しぶりに一緒に飲もうよ!」
と言われる。
元愛人の現在を知らずに済んで幸せだったなと思った。

父の元同僚が色々と仕切ってくれるものの

父の元同僚で父は喧嘩別れしたけど、私は仲が良いお爺さんがいる。
今回も色々と仕切ってくれ、甘えさせてもらっている。
「お父さんが死んだ時期、頭を二度打って頭から血が出た。
時計が壊れた。メガネが2つも壊れた。
あれは執念深かったお父さんが復讐していったんだと思う」
と言われる。
確かに、性格が悪かった父ならやりそうとしか思えなかった。

母も変わった人だった

一昨年、ガンで亡くなった母も変わり者だった。
「私が死んだら、あなたに迷惑をかけたくないから
クール宅急便で無縁仏としてお寺に送って!」
とせがまれた。
「それはお寺の人がトラウマになるからやめておこう」
と説得したものだ。
火葬しないんかい!と心の中で突っ込んだ。

人の死は悲しいばかりではない

そんな感じで両親を亡くしたからといって、それが悲惨で不幸かというと
そうでもない。
毒父だったお陰で、私の周囲には相談できる人間関係が残された。
父が残してくれたものって人間関係だったのかもしれない。

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