えんとつ町のプペルの裏テーマは「エフィカシー」だった!?
挑戦を創る田舎者 YU と申します。
今回も記事を読んでいただきありがとうございます。
今回は、「光る絵本展プペルバスin北海道ひやま」の主催者であり、プロコーチとしての活動の準備をしている私が、コーチングの重要テーマである「エフィカシー」に注目して、映画「えんとつ町のプペル」で主人公のルビッチが夢を叶えられた理由を考えてみたいと思います。
1.結論
早速ですが、結論です。
ルビッチが夢を叶えられた理由は大きく3つ。
①現状の外側にゴールを設定して、エフィカシーを高く保ったこと
②自身の言葉に耳を傾け、挑戦を後押ししてくれる最高のコーチがいたこと
③挑戦を続けたことで、周囲のエフィカシーを上げてコレクティブエフィカシーを創り上げたこと
なんだかよくわかりませんよね。
次から詳しく説明していきます。
2.エフィカシーとは?
エフィカシー?なんじゃそりゃ?ですよね。
まずは、エフィカシーの説明からさせてください。
エフィカシーとは、ゴールを達成する自己能力の自己評価のこと。
言い換えると、自分は出来ると信じて疑わない根拠のない自信のことです。
ここでいうゴールは、「現状では達成できない将来ありたい自分や周辺の姿」であり、「誰に何と言われようと心の底から達成したいこと」です。
皆さんが「今の会社の社長になりたい」というのは、理想的な現状です。
その意味では、「プロ野球選手になりたい!」や「東大に行きたい!」といったものはゴールとはならず、「世界中の貧困をなくす」や「全員が100歳まで生きられる社会をつくる」といった自分や周辺の人が変わらなければ達成できないこと、そして、心から望んでいることが、真のゴールとなります。
となると、ゴールの実現はかなり難易度が高く、現在の自分では達成できないということになりますが、「私は絶対にゴールを達成できる」という確信こそがエフィカシーであり、エフィカシーが高いと最大限のパフォーマンスを発揮することが出来るのです。
3.ルビッチはすごくエフィカシーが高い
ここでえんとつ町のプペルの物語を少しおさらいしましょう。
黒い煙で覆われた「えんとつ町」に住む人は、上を見上げることを禁じられ、夢を見ることを諦めていました。誰ひとり星の存在など信じていない世界で、主人公のルビッチだけは、「あの煙の上には、光輝く星が浮かんでいるんだ」と星の存在を信じて疑いませんでした。町の人たちから「星なんかあるわけないだろう」と笑われ、容赦なく叩かれても、自分の夢を信じぬき行動し続けた結果、「星を見る」という夢を叶えます。
ルビッチは「星を見る」というゴールを設定しました。えんとつ町では、星のない世界が現状なので、ルビッチが設定したゴールは現状の外側にあります。そして、それは心から達成したいゴールなのです。
もし、ルビッチが「星はあるかもしれないけど、そんなこと言ったら町の皆に変な目で見られるかも…」とエフィカシーの低い状態で日々を過ごしていたら、ゴールを達成できたでしょうか。星の存在を信じて疑わず「星を見に行く」ことを決断したことで、エフィカシーが上がり、「言葉」や「態度」が変わり分泌されるホルモンまでが変わったことで、人生が変わり始めたのです。
4.ドリームキラーの存在
ルビッチがゴールを達成出来たのは、ゴールを現状の外側に設定し高いエフィカシーを保ち続けたからというのはご理解いただけたと思いますが、その過程で、エフィカシーを下げる存在がいました。そう、星の存在を信じていない町の人たちです。
町の人たちは、これまでの事実や伝えられてきた言い伝えによって「星なんてあるわけないだろう」「現実を見ろ」とルビッチの夢を潰そうとしてきました。このように、夢や目標達成を邪魔したり阻害する人のことをドリームキラーと呼びます。
たとえば、親が言う「起業するのはリスクがあるから公務員になりなさい」や、学校の先生が言う「あなたのこれまでの成績だと東大よりもこっちの進路が最適だ」といった一見良いアドバイスのようなものも、ドリームキラーが発する言葉なのです。意識的に夢を潰そうとする場合もありますが、多くの場合“貴方のことを思って”無意識的にドリームキラーになってしまうのです。
エフィカシーを下げるドリームキラーの存在は、高いエフィカシーを保ち続けることに対して、最大の敵なのです。
5.最高のコーチの存在
エフィカシーを上げる方法があります。それは、コーチングです。
コーチングとは、まさにエフィカシーを上げるプロセスのこと。答えを教えるティーチングに対して、答えを自ら生み出させるのがコーチングです。そして、コーチングによってエフィカシーを上げるプロをコーチと呼びます。
ルビッチの周りには、最高のコーチが揃っていました。
まずは、おしゃべり鉱山泥棒のスコップ。
ルビッチが「星を見に行く」という夢を語った時、「ワクワクするじゃないか」とルビッチの挑戦を肯定し、自分が知っている情報や煙を取り払う火薬を渡すなど、夢の実現のため手助けしました。
次に、もう1人の主人公プペル。
プペルは星の存在を知りませんでしたが、ルビッチから星の存在を聞き、「星を見に行く」という夢に共感しました。とにかくルビッチに寄り添い、肯定し、応援し続けました。
最後に、父親のブルーノ。
ルビッチの夢を潰そうとする町の人たちに対して「子供の可能性をお前らが決めるんじゃねえ!」と言い、変わり者と思われても、自分を信じ、ルビッチの未来を信じました。そして、「下を見るな。上を見ろ!」とルビッチを鼓舞しました。
6.コレクティブエフィカシー
ルビッチは、自らの信念と最高のコーチの存在により、ドリームキラーに負けず高いエフィカシーを保ち、ゴールを達成しました。
映画「えんとつ町のプペル」のクライマックスでは、
ルビッチとプペルが大きな船に沢山の風船をつけて煙の向こう側に飛び立とうとする際、異端審問官がそれを阻止しようとします。そんな中、町の人たちは異端審問官に立ち向かい、ルビッチとプペルの挑戦を助けます。その結果、えんとつ町を覆っていた黒い煙は吹き飛ばされて、夜空には光り輝く星空が広がりました。ルビッチは「星を見る」という夢を叶え、「皆に星を見せる」といつその先の夢をも実現させたのです。
あれ?ちょっとおかしくないですか?
さっきまでルビッチの夢を「星なんかあるわけないだろう」と笑い、容赦なく叩いていた町の人たちがルビッチの手助けを始めました。
そうです。
ルビッチの挑戦に心打たれた町の人たちは「このままではいけない」「自分も行動しなければ」と、エフィカシーが上がったのです。
ルビッチは自分が挑戦することで、周囲のエフィカシーをあげて、エフィカシーの高い集団が出来上がりました。これをコレクティブエフィカシーといいます。
7.まとめ
改めて、まとめです。
ルビッチが夢を叶えられた理由は大きく3つ。
①現状の外側にゴールを設定して、エフィカシーを高く保ったこと
②自身の言葉に耳を傾け、挑戦を後押ししてくれる最高のコーチがいたこと
③挑戦を続けたことで、周囲のエフィカシーを上げてコレクティブエフィカシーを創り上げたこと
8.最後に
私、YU のゴールは、「挑戦するマチを創ること」です。
その挑戦の1つとして、2021年7月17~19日に「光る絵本展プペルバスin北海道ひやま」を開催します。
※光る絵本展プペルバスについては、こちらの記事をご覧ください。
開催地は、北海道の左下、函館市から1時間半程度の檜山地区です。フードイベントや音楽イベント、重要文化財内での光る絵本展開催も予定しています。また、北斗市にあるえんとつ町の雰囲気が漂う東日本最大のセメント工場で、プペルバスの弟分「プペルトラック」とのコラボを計画しています。
知らない世界に触れる機会の少ない田舎のマチだからこそ、マチのみんなに「えんとつ町のプペル」の世界観を届けます。
是非お越しください。
皆さんとお会いできることを楽しみにしています。