#24 わたしはHSPのふどうさんやさん 〜HSS型HSP 生きづらさを軽くするための格闘記〜

●不動産購入に際して意外と見落としがちなこと=ぱっと見で判断すると大変なことがあとから出てしまう可能性があるもの=①「隣地(または道路)との高低差がある土地」③

CHECKPOINT 2 その土地からみて高いところ・低いところはどのような形状になっているか?
CHECKPOINT1では、がけ部分の規制や工事関係のお話をしましたが、次は、その土地に関係する土地(いわゆるお隣さん)がフラット(平坦)ならば良いのですが、お隣さん(隣地)が自分の所有地より高かったり、低かったりしたときには、いったい何を見てどう判断したらよいのか?

目視(目で見て)気になる部分での
①大雨が降った時に土砂が自分の所有地に入りやすくなっていないか?
②現在の主流であるコンクリート造ではない場合など違った造り方をしていないか?
③自分の土地より擁壁がある高い位置の土地の勾配が極端に下に向かっていないかどうか?
④周辺の擁壁にたわみやひび割れ、ゆがみがないかどうか?
⑤直す必要性が出たときに工事しやすいスペースがあるかどうか?
などのポイントが挙げられます。

前向きにその土地を検討したいのであれば、

なるべく早くその道の専門家に見てもらいプロの意見を聞いて判断すること

です。この調査は有料になります。また、大変かと思いますが、その土地取引に絡まない専門家に依頼することです。悪徳不動産業者から紹介された専門家の場合、グルになっていることもありますので・・・

そのような土地の不動産取引にかかわる不動産業者や担当は、「顧客ファースト」ではなく「契約成立優先」になってしまうことがあります。
理由のひとつとしては、

「そこまでかかわってしまうと契約成立まで時間がかかってしまう」という理屈

です。
わたしからみたら、検討して購入して頂くお客様にとって、不動産取引の成約(契約)が本題ではなく、お客様にとっては購入してそこに住んでいくための「重要なこと」だと思うのです。
しかし、売上至上主義の会社は「手離れ」を最優先するのです。これは大手だから安心、中小だから不安の線引きはできません。相当な「志」をもって不動産業を営んでいるところも少なからずあるのです。
ただ、残念なのが、中古マンション1億円の不動産売買取引も、複雑なものが絡んでくる土地の不動産売買取引1億円でも成功報酬として頂ける仲介手数料は同じなのです。
普通(普通じゃない?)、時間も手間もかからない取引を優先してしまう・・・
そういう気持ちもわからないこともないのですが。

きちんと精査して、調整していけば、多少の時間と手間はかかるかもしれませんが、取引できない不動産はないのです。スキルや経験がない不動産業者や毎月の売上至上主義で行っている不動産業者からみると、このような時間と手間がかかる不動産は余程の確実性がない限り優先順位は下位になってしまうのです。

二つめは、
「わからない」明らかなスキル・経験不足
です。
以前、不動産取引にもある分野だけ特化しているところやたまたま取引経験上携わったことがないケースがあることはある意味仕方がないことかもしれませんが、大抵の不動産業者や営業マン(不動産業界に限らずだと思いますが・・・)は、実際のところそういう取引ができなくても顧客に対して「できません」と断らないのです。
「できない」ということにプライドが許せないこと、断ると上司や社長に怒られるなどの理由が考えられます。
お客様(顧客)にとってはとても良くないことです。
確かに初めての案件でとても努力して結果的に成功することもありますが、そういったものは稀です。
やっているフリをして実際のところは対応できないので放置しているということもあります。
わたしは「任意売却」の仕事もしています。「任意売却」は競売になる前に限られた時間の中で売却成立させることが大前提です。それを放置されてしまっていたらどういう結果になるかはおわかりかと思います。
わたし自身の経験の中でこの「放置」って意外とあるのです。
なんでなのだろう?と売主様からヒヤリングしてみると、どうもやり方がわからず、営業活動をしているフリをしながら、そのまま放置していたようなのです。

このような放置などにより、結果的にいわゆる「機会損失」という損害を受けても、その不動産業者や営業マンに対して損害賠償請求はしづらい(営業活動はしていたのだけれども買主が見つからなかったという理屈から)のです。
不動産の仲介というのは、成功報酬により仲介手数料をもらうシステムのため、それまでのお金のやり取りは発生していません(普通は)。実質放置していることで機会損失していても、その放置を明らかに証明できるものがないことでたとえ裁判になっても勝訴できる可能性が低いことから、そういう内容で訴えたいお客様は全国に結構いると思いますが表沙汰にならない(裁判にならない)ことで時にはウヤムヤにされてしまうことが多いのです。
断言できるのは、
一見シロウト目に見てもちょっと難しそうだな?って思う土地(中古住宅)ほど慎重に不動産業者や営業マンを見極めないといけない
ということ。

たまたまこのお話を出稿中に大阪で擁壁崩壊に伴う建物崩壊の事故がありました。わたし自身、テレビの情報だけなので何が原因なのかは断定できませんが、おそらく複数の要因が重なってこの事故は起きてしまっているように思います。

「誰かが悪い」とか「自己責任」という線引きだけでなく、「未然に防げるものは防いでいく」知識と心構えは必要なのではないか・・・
「擁壁」も含めて、永久的に大丈夫なものはありません。
ただ思うことは、不動産取引で失敗せずに済むことで失敗しないように・・・

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