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令和入社の新卒が「世代間の価値観の違いで、マネジメントが難しくなる説」を考えてみる。

師走。この時期は、忘年会などで、「今の子は、この曲を知らないのか...」というやり取りがいつの時代、どの場所でも一種の風物詩のようなものとしてあるのではないでしょうか。

かくいう自身もつい最近、globeを知らないというだけで随分と周りに衝撃を与えたことを鮮明に覚えています。(今はget wildなら歌えます、多分。)

この、いわゆる「ジェネレーション・ギャップ」というものが、「仕事」においてどのような形で現れ、それにどう対処していくべきなのか、というのが今回のnoteの趣旨です。

自己紹介はこちらのnoteに譲りますが、「今の若い世代が何を考えているのか分からない...。」という嘆きの対象になるであろう20卒で、かつマネジメント領域のサービスに携わる者の視点から、書いていければと思います。

(このnoteをget wildを聴きながら読むと、聴き終わると同時に読み終わる、かもしれません。)

価値観の違いはなぜ生まれるのか

当然ですが、価値観の違いは時代の流れ、つまり「今まで多くの時間を過ごしてきた時代」にもろに影響を受けます。それは先述の世代間で好む音楽の違いにも当てはまると思います。

では、仕事における価値観の差が生まれる世代はそれぞれどのような時代を生きてきたのか、という切り口からまずは考えてみます。(ここではかなりざっくりした定義で二分しますが、ご笑覧くださいませ。)

会社と個人のパワーバランス

まず、現在のマネジメント層の多くを占める30代後半から50代の世代です。

この世代は、戦後の経済成長を支えるため、長時間労働を厭わず、終身雇用や年功序列が当たり前の社会に生きてきた世代と、そのマネジメントを直接受けてきた世代と言えると思います。

働けば働くほど目に見えて成果になるため、長時間労働が良しとされたり、今ほど転職市場が発達していなかったことからも「会社に骨を埋める」という価値観が当たり前だった「会社のパワーが強かった時代」です。

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会社のパワー君(?)

では、バブル崩壊の前後に生まれ、長く続く国内の経済成長の停滞や、ネットやSNSの爆発的な発達の中で育ってきた、今の20代から30代前半の世代はどうでしょうか。

トヨタ社が終身雇用の難しさに言及したり、ネットでいくらでも情報が手に入るため、転職はもはや当たり前となっています。また、SNSの発達によりワークライフバランスをはじめとする多様な価値観を持つ人が増えてきているという傾向もあると思います。

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20卒界隈でも既にちらほらと転職の声が...

その一方で、日本の労働人口は減少し、多くの企業が人材の確保や、従業員一人当たりの生産性の向上に奔走しています。

これはいわゆる「個人のパワーが強い時代」と言えます。

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時代が経つにつれて、徐々に右側へ

この、時代ごとの会社と個人のパワーバランスの違いが、世代間の仕事における価値観の違いを生み出しているのは、ある意味当然だと思います。

例えば、終身雇用や年功序列が当たり前の、会社のパワーが強い時代では、多少嫌な仕事や職場であっても、合理的な人であれば「会社にできるだけ長くいるためにこのくらい我慢しよう」という考え方になります。

そんな時代においては、半沢直樹が大見得を切ることも、ましてやそれが、もてはやされることもないでしょう。

しかし、半沢直樹の驚くべき視聴率の好調さからも、そうではない価値観を持つ人たちが個人のパワーが強い時代に増えてきていることは明らかです。

実際、20卒の周りでも、飲み会などで「今の会社には長くても〇年かな。」という会話が日常茶飯事的に交わされているとかいないとか...。

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お酒は用法用量を守って適切に。

少しでも理不尽だと感じる仕事には抵抗したり、まあ転職すればいいか、等その考えは上の世代と大きく異なるため、多くの場面ですれ違いが生まれ、最悪の場合、エースのびっくり退職につながることもあるかもしれません。

上の世代からすると「自分が受けてきたマネジメントを部下に汎用しているだけなのにどうしてこうなるのか」という方もいるのではないでしょうか。

今までは、従業員が会社や上司に強気に出ることなど考える必要もなく、マネジメントが楽だったのに...。」という某常務の声も聞こえそうなほど。

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「乾けない世代」とは

会社と個人のパワーバランスという切り口以外にも、「乾いている世代」、「乾けない世代」という切り口からも世代間の違いを考えてみます。

これは、尾原和啓さんの「モチベーション革命」という書籍に書かれている表現で、既に読まれている方もいるかと思いますが、簡単に要約すると下記のような世代区分のことです。

・乾いている世代=お金を稼ぎたい、広い家を建てたい、いい車を買いたい等、「ないものをいかに埋めるか」という欲望への飢餓感と上昇志向が強い世代(主に団塊の世代)

・乾けない世代=生まれた時から「ないもの」がなく、物や地位が欲しいと渇望することがない世代(主に今の30代以下)

これも当てはまる人、当てはまらない人がいると思いますが、大枠は捉えているのではないでしょうか。自身でもこの本を読んだ時に、まさに自分は「乾けない世代」だな、としっくりきたのを覚えています。

(Kindle Unlimitedでは無料で読むことができます。)

例えば、乾いている世代においては、立身出世のために家族を犠牲にしてしまうことが美徳とされたりしていました。

しかし、乾けない世代は、好きなアーティストのためであれば無給のボランティアだとしてもいくらでも働けるのに対して、出世に近づいたり、残業代がたくさん出ると言われても、意味の見出せない仕事はやりたくないと考えたりします。

今で言うと、「NiziUのためなら!」という人はたくさんいそうですね。
(自分がそうだとは言っていない。)

この、仕事における「モチベーション」の違いが、「部下にやる気を起こさせるのが難しい」、「若い世代が何を考えているのか分からない」という、マネジメント層の嘆きの要因の1つとなっていることは容易に考えられます。

しかし、逆の立場からすると、「なぜお金や出世のためだけにそこまで頑張れるのか。頭では多少理解できるものの、心が全く動かない。」というのが乾けない世代の嘘偽りのない本音かもしれません。

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やりがい搾取には要注意

世代の異なるメンバーで共に歩むために

ここまでで、「会社と個人のパワーバランス」と「個人のモチベーション」という2つの切り口から、世代間で仕事に対する価値観が異なる理由や、それがなぜマネジメントの難しさに繋がるのか、を考えてきました。

乱暴にまとめてしまうと、
時代が違えば価値観も違う。マネジメントが難しくなったのも当然だ。

ということになりますが、ここからは「その価値観の違いを理解した上で、世代間のマネジメントをどう考えていくべきか」について書いていきます。

求められるのは「〇〇型」のマネジメント?

①個人のパワーが強い時代へ
②乾けない世代の出現

上記の2つの時代の流れから生まれる、「世代間の価値観の差」を埋める1つの解として考えられるのが「伴走型」のマネジメントです。

会社のパワーが強い時代においては、「仕事量や時間」にフォーカスする、「管理型」のマネジメントが主流でした。

しかし、会社よりも個人のパワーが強い時代においては、それが通用しない(むしろ逆効果にすらなり得る)ため、マネジメントのやり方も変えていく必要があります。

管理しようとするのではなく、「この人がこの会社で成功できるかどうか」「そのために自分は何ができるのか」という伴走型の観点で考えていくと、両者の目線を揃えることができるため、価値観が違う世代間でもマネジメントがうまく機能するのではないでしょうか。

かく言う私もマネージャーから「〜のために何かして欲しいことはある?」と1on1の最後などによく聞かれ、好き勝手やりながらもしっかり伴走されていた、気がします。

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手取り足取りでもなく、あくまで「伴走」

また、この伴走型という考え方は「乾けない世代」とコミュニケーションをとったり、マネジメントをしていく上でも役に立つと考えられます。

例えば、「乾けない世代」は自分自身がやる意義を見出せることに対しては大いに動機付けられるという特徴があります。

これを会社内における目標設定プロセスで応用してみると、自身の目標となる仕事がどれだけ会社のミッションの達成に貢献するのか、ひいては社会に影響を及ぼし得るのか、という仕事と意味の結びつきを強めることで、乾けない世代のモチベーションを引き出すことができるのではないでしょうか。

ここでも自身の例を出すと、「この目標を達成できたら、会社にとってどんなインパクトがありそう?」という問いかけによって、視座を引き上げてもらい、モチベートされていた、気がします。

このような、結びつきを強めたり、補助したりする伴走者としての役目が、これからのマネージャーに必須のスキルとして、目標設定の場だけではなく1on1や評価面談など、様々な場面で求められるのかもしれません。

そして2021年へ向けて。

ダーウィンは、進化論の中で、

「この世に生き残る生物は、最も強いものではなく、最も知性の高いものでもなく、最も変化に対応できるものである。」 

と述べています。これは企業において、そしてその中におけるマネジメントにおいても通ずる考え方ではないでしょうか。

外部環境の変化が大きかった2020年。そんな2020年の締めとなる12月は、自社のマネジメントが変化に適応したものになっているかどうか、次年度に向けて考えてみるいい機会なのかもしれません。

最後にチラッと宣伝だけ。

12月15日・16日に、「2021年の人事戦略と施策を描く実践セミナー」という、参加型イベントを実施予定です。

少人数限定で人事戦略の設計から施策の決定までを、個別サポートする内容となっており、次年度を見据え、人事戦略や制度設計などを検討し始めている経営者や人事の方々におすすめのイベントです。

前回の参加者平均満足度は9.25(n=8)と、参加して後悔しないイベントであると自信を持って言えますので、ご興味のある方は是非ご参加ください。

それでは、また。


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