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海外でも通用するスポーツメンタリティ

noteに投稿するテーマ(ネタ)を整理している中で、まだ触れていなかった領域が見つかったので、本日は新領域にチャレンジしてみたいと思います!
テーマは「海外」。実は私、NYで働いた経験があり、そこでの働き方の根幹に部活・スポーツでの経験があったなぁ、と思い出しましたので、本日のテーマは『海外赴任でも通用するスポーツメンタリティ』ということでお送りしたいと思います。

私がNYに赴任した時は、英語もあまり得意ではなく、業務的にも少し畑が違うセクションだった上に、初めての海外生活(それまでに海外に行ったのはわずか3回!!)ということで、そうとうナーバスになっていたことを思い出します。
そんな中でも、何とか期待される成果以上のものを出して帰ってこれたのには、体育会生活(=スポーツ経験)で得た3つの力があったからだと感じています。

その力とは、①染まる力、②やり切る力、③巻き込む力、の3つです。

【染まる力】
☞すなわち、環境適応力のことです。どのエリアに行ったとしても、必ずそれまで自身が当たり前に生活してきた文化や働き方と異なる基準の中で戦っていくことになります。
例えば、欧米圏で言えば、ハイコンテクスト/ローコンテクストに代表されるような「言わなきゃわからん」という日本の「阿吽の呼吸」「文脈を読み取る」とは180度真逆の考え方でコミュニケーションを取っていく必要があります。
最初のうちはいわゆる「日本式」のやり方しかわからず、悪戦苦闘するのですが、そんな時に役に立ったのが『染まる力』になります。体育会生活では、一番最初から完ぺきにこなして選手になることはまずできません。できないことを(周りの真似をしたり、教えてもらったりしながら)練習して、徐々にできるようにしていく、という道筋を必ず通ります。そしてその経験は、「トライアンドエラー」に対する抵抗感を緩和し、たとえ自分が今現在できないことがあったとしても、地道な努力を重ねられる根気強さを鍛えてくれます。その道中で、徐々に新しい環境に慣れ、自分のものとして吸収することができるのが、体育会出身者の強いところです。
反対に、自分に対するプライドが高く、何かが「できない」ことを受け入れられなければ、たとえ国内で活躍をしていたとしても、そうしたカルチャーギャップを受け止めきれずに、現実逃避や悪い場合は精神的に弱ってしまう可能性が高くなります。

【やり切る力】
☞得てして体育会出身者はコミットメント力が高いことが多いです。どんな過酷な状況に置かれても、目標達成のために努力を惜しまない傾向があります。
これは、「本質を見失わない」ということにもつながります。自分の目指す目的・目標がなんなのかを理解し、そしてそれをブラさずに愚直に進んでいく、ということを体育会では日々当たり前にやってきているはずです。日本一を取る、●●という大会で優勝するなど、高い目標に向かって日々の努力を積み重ねることを皆さんは当たり前にやってきています。
この意識があるとどうなるか?例えば「成果中心の思考」「ガッツを持って決断する力」「与えられた役割に対する責任感」などが醸成されていきます。
こうした力を身につけていれば、海外赴任というこれまでの環境とは異なる(時に過酷な)状況においても、自身のなすべき目標を見失うことなく、その目標に向かって必要な行動を、ガッツを持って決断し、会社から期待された役割を責任を持って全うすることができます。

【巻き込む力】
☞最後は、様々な関係者を巻き込んでいく力です。国内でももちろんそうですが、特に海外で仕事をするにあたっては「ひとりでは生きていくのが難しい」ということを実感することが多くなります。
私の場合、一番最初は単身で渡航したので、初期の段階ではひとりで会社に行くことや買い物をすることすらままならない状況でした。そんな中で、会社の先輩や同僚などから、公私ともに様々なサポートを受けたことによって、何とか新生活を立ち上げることができるようになりました。
仕事の面でも同様で、初期は自分一人ではコミュニケーションすらもまともに取ることができない状況でした。そんな中でできることは2つしかありません。1つは「言葉ではなく背中で語ること」、もう1つは「周りを巻き込み、仲間をつくること」です。
まず1つ目の「言葉ではなく背中で語ること」というのは、たとえコミュニケーションが取れなくても、手を動かして何らかの成果を出し、その成果を認めてもらう、ということです。私はスポーツというのは、アート・芸術に近いものであると考えています。すなわち、言葉ではなく、身体を使った表現であるということです。国や言語が違っても、身体で表現して他者に感動や刺激を与えていくのは、スポーツもアートも同じです。仕事においても、必ずしも言葉が上手く喋れなくても、自身の行動や行動の結果としての成果物をもって、他者に刺激を与えていくことはできます。ですので、最初の内は、コミュニケーションを取る、ということだけに固執せず、自分のできる行動やアウトプットを積極的に行って「背中で見せる」ということを意識して動くようにしていました。
そして2つ目の「周りを巻き込み、仲間をつくること」については、読んで字のごとくです。自分ひとりではできないのなら、できる人を巻き込んでしまえ!という作戦です。
これは体育会生活における「自分の良き相談相手」や「志を一にする同志」を見つけることによく似ています。頼れる先輩や同僚を見つけ、悩んでいることを率直に相談してアドバイスをもらうことや、同じような想いを抱いて苦労している仲間を見つけて励まし合いながら苦難に立ち向かっていくことで、ひとりではできなかったことを乗り越えていくことができます。それは、体育会生活でやってきたことと、全く同じことなのです。

海外赴任生活を振り返ってみても、やはり体育会での経験がなければ、上手くいっていなかったように思います。部活・学生スポーツに真摯に取り組んでいる皆さんであれば、きっとそうした場面においても成果を出していくことができますので、ぜひ広い世界でチャレンジをしていってほしいですね。

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