焼き鳥から始まるグローバリズムの思索ばなし
先日、インドネシアから初めて日本へ来たお偉いさんを焼き鳥に連れていき、好評を得ました。
インドネシアはサテーという串焼きが人気なので、馴染みやすいかなと思ってのチョイスでしたが、大当たりでした。
盛り上がったので2次会へ流れ、そこでは私の好きなスモーキーウィスキーも一緒に楽しみました。
この人脈が我が社の今後のインドネシアで重要になりそうなので、展開したら、皆さんに、共有したいと思います。
トランプが47代目の米国大統領となり、各国の首脳が身構えています。トランプは、このグローバリズムの中で、全てにおいて米国を最優先とする自国保護主義の方針を鮮明に打ち出しており、その為、各国の首脳が身構えている状況です。
トランプの保護主義の一環として、移民への厳しいスタンスが報道されています。
トランプは単純な言葉で伝えるので、誤解されがちですが、彼が大統領に就任する前の2017年に出版した書籍を読むと、米国へ密入国の後に犯罪を犯した不法移民犯罪者を35万人も米国で収監していて、その費用が110億ドル(2011年のデータ)だから、国境を強化しなくてはいけないと言及しています。
この本では、それ以外の移民に対しては、肯定的な内容も書かれていて、やはり米国は移民大国であることがわかります。
トランプの言動には忖度が一切なく、特に日本の政治家にありがちな婉曲がありません。このストレートさがアメリカのファンダー的な良さでもあり、イーロンマスクやスティーブ・ジョブスなど、ミラクルを起こした人は皆、個性は違うけど、このストレート性は一緒です。
私はトランプ、ハリス、、どちらに支持も反対もしていないのですが、トランプの方が奥底からのストレートな言葉を出している印象はありました。その方が物事が動くとは思います。
私自身もファウンダーですが、資本を所有していないので、私がいつか大金持ちになるだろうと期待した人は、実態を知って離れます(苦笑)
もしくは、私がいくら熱量があっても支配権を持っていないので、本当の意味では思い通りにできないから、ダメだといってくれる人もいます。
ファウンダーは、収入や時間や立場や人格までも一時的に犠牲にするので、自分よりパフォーマンスが低い人に収入や地位なども一時的に負けますが、実際に直面すると意外とこれが非常に悔しいことがわかりました。
それにリベンジすべくのキャピタルゲインや自分の事業の長期的支配権が、ファウンダーのモチベーションになるわけですが、それすらも今の私にはないのです。
それでも私に事業熱意は心の奥底からあるので、本当のバカなのか、本当の情熱家なのか、そんな混沌とした私の心境もストレートに今後も暴露していこうと思いますが、経緯や現況はともかく、自分で事業を起こしたファウンダー意識は深いところで残っているとは思います。
ファウンダー経営については、前回のメルマガでも話をしました。
前回のメルマガ:
https://note.com/yst_pr_note/n/n2cd6e749f49d
悶々とはしながらも、事業それ自体には前向きなのです。じゃなかったら、海外に自分一人で飛び込んで、痛い目に遭いながら、攻め続けたりはしません。
今、少しうまくいったところで、全く満足もしないし、私のやってきたことを評価や理解をしてもらおうという気持ちもなく、幾多の困難の見返りは、将来、自分や自分の会社が、外国人材業の中で、動かされるのではなく、動かす立場の入場券を得ることだとしています。
ところで、今年、日本で人材不足が特に深刻になるドライバーで、特定技能での在留資格が創設されて外国人へ門戸が開かれました。
早速、運送会社を経営している先輩にお願いして先月、日本最速のインドネシアでの外国人ドライバー面接会を開催しました。
まだ、ドライバーの特定技能のテストが明確になっていない中のではありますが、運送会社の経営者からは高い評価をいただきました。
日本ではあり得ない有望なドライバー候補者がたくさん集まったからです。
今回のドライバー面接は誰よりも先にやる、という我が社と私のポリシーにマッチングした最高のイベントでした。
このようなことが私のモチベーションでもあり、今後も業界をリードしていきたいと改めて決意した次第です。
ゼロから立ち上げたファウンダーとしての誇りにかけて、躊躇や忖度することは自分の中から排除していこうと思います。
自分はそれだけの行動をしてきたつもりなので、忖度している場合ではありません。
さて、トランプにちなんだ話題に戻りますが、以下は日本と米国の違いです。
外国人就労者数の比較
日本: 2023年時点で、外国人労働者数は約204万人で、総労働力人口の約3%
アメリカ: 2021年のデータによれば、外国生まれの労働者は約2,800万人で、総労働力人口の約17%
移民受け入れ政策の違い
日本: 移民受け入れに慎重で、特定技能制度などを通じて労働力不足を補っているが、永住権や家族帯同には制限あり。
アメリカ: 移民国家として、多様な在留資格を提供し、家族帯同や永住権取得の道も広く開かれている。
日本は、アメリカに比較すると、鎖国みたいな国ですが、これから間違いなく、移民を受け入れて、多様化していきます。
私はこの事業を起業する時に日本の人口の1割が外国人になると頭に浮かびましたが、近い将来、実現することになるでしょう。
宇宙の根本原理はエントロピーの拡大です。エントロピーとは無秩序へ向かう力で、例えば、牛乳とコーヒーを混ぜるとコーヒー牛乳になるように、二つの個性が混ざり合って、均質化します。
コーヒー牛乳がコーヒーと牛乳になることは極度に難しいので、不可逆的に、宇宙からは個性が次第に消えていくことになります。ひたすら無秩序へ壮大に向かっていくわけです。
最終的には地球や太陽や生物のような個性が消滅して、宇宙は全てが無秩序化された均質的な世界へ至る可能性があります。
宇宙に個性が存在している今(といっても何億年単位ですが)が宇宙の輝かしい時だったと言えるかもしれません。
人間は、このエントロピーの拡大:無秩序化に抗って、自分の体や思考の秩序を維持していますが、結局はエントロピーの拡大に負けていくことが、老化や寿命だと私は考えています。(自分の秩序を保てなくなる事)
宇宙が同化へ向かうように、いずれ国や民族も、混ざり合って、個性が消えていきます。人類の最終系は、国や民族の概念が消滅して、全世界が同一の国になるような可能性があると思います。
これが、グローバリズムの根底の力だと私は捉えています。
世界的なベストセラーのユヴェル・ハラリのサピエンス全史で、人類が奇跡的に発展したのは、遠くの人や国との間での交流や連携が進んだからだ、と書かれていますが、この行き着く先はグローバリズム(世界中の人類が一つになる)となります。
宇宙的にはエントロピーの拡大、地球的にはグローバリズムで、いずれも均質化していく流れです。
世界が、同一国家のような状態へ向かう中で、その主軸を取りたい意志が、米中戦争を引き起こしています。
すでに半導体を通じて、米中の戦争は始まっており、中国が、最先端半導体の製造拠点である台湾を占拠する前にアメリカの中国への対抗策が間に合うか否かという戦いになっています。
生成AIの勃興によって、その学習と推論の開発に使われる半導体は、ますます国の競争力や国防にダイレクトに関わることになります。
先日、半導体の専門家から聞きましたが、世界最大の産業である自動車業界の市場規模は400兆円ですが、半導体を含むエレクトロニクス業界は、450兆円となり、世界最大の産業になるそうです。
日本でも国策で何兆円単位の予算が半導体に注ぎ込まれていきますが、その規模を日本人だけで支えることは難しいでしょう。
陸続きの国境がない日本は、不法移民のリスクがないものの、逆に海を越えて来てもらう為には、様々な取り組みが必要になります。
グローバリズムで、世界中で国際移住は増えていく事は追い風と思いがちですが、それは他国への選択肢が増えることをも意味しており、日本へ来る可能性と減る可能性の両方を秘めています。座して待っていると、送り出し国から他国へ行く人が増えるでしょう。
そのために、我が社と私は海外に早くから法人を設立して、ゼロから開拓をして、各国の状況に合わせたリクリーティングや、教育も含めた仕組みを作ってきています。
また、日本も各国も法制度を変えることも重要です。法は絶対的なものではなく、時代の状況に合わせて変えていく必要があるからです。そのための活動や提言もしたいとは考えています。
日本が外国人を受け入れるボトルネックの一つに日本語があります。
基本的に言葉は、その国や民族の秩序化に貢献しています。日本語は日本人のためであり、他の民族が、他の国で、日本語を話しているという現象はありません。
でも、英語はそうではありません。特定の国や民族のための特定の言葉ではなく、世界中で一般的に使われているのは、グローバリズムの兆候だと思います。
そして、グローバリズムのど真ん中の英語圏の人たちに、日本語に偏重した日本へ就労で呼ぶことは益々難しくなってきています。
我が社が展開している国の一つであるインドネシアは、米国と同様、今年の2月に直接選挙で、新しい大統領が選ばれ、10月に政権が交代しました。
そのインドネシアの国策の一つに、日本への人材の送出しの強化が含まれており、5年で25万人の目標値まで設定しています。送り出しを強化するからこそ、自国民を保護すべく、管轄部門を省として独立させて、送り出しルールを厳格化しようとしています。我が社は、以前よりこのような動きを予測して、インドネシアでオフィシャルに活動できるラインセンスを取得してきました。
インドネシアは英語圏でないので、新たに日本語を学ぶメリットを感じてくれる人も多く、地政学的にも人口規模的にも日本にとって重要な国の一つになると思われます。日本語学習者が中国に次いで世界で第二位の国となっているので、日本語の障壁も他国に比べれば低いです。
独特の世界観の日本発ミュージシャンのYOASOBIが国際チャートで1位を取った時、日本語がクールだ、という海外SNS の投稿も多かったようです。(それにしても、大谷翔平など、世界的にトップクラスで活躍する日本人が次々に誕生していて、日本の停滞とは逆行している)
グローバリズムにより、ローカル言語で難解な日本語を外国人が学ぶ費用対効果は薄れていきます。
いずれ、世界が均質化し、言葉も同一化した時、各国や言葉の個性がある今(といっても何万年単位ですが)は、人類の長い歴史の中で興味深く後世で語られるかもしれません。
ただ、言葉として魅力ある日本語はそれでも残存してるかもしれません。
日本語はボトルネックでありながらも、日本語がアピールポイントにもなり得るのです。
以前のメルマガで、日本語の魅力を私なりの解釈を加えて伝えました。
タイトル:日本語と量子力学
https://note.com/yst_pr_note/n/n1b37722edfde
善悪はともかく、トランプはアメリカファーストで挑んでくるので、アメリカが動き、世界が動きますが、日本は動くのか、それとも動かされるのか、わかりません。
少なくとも、外国人受入についてはドライバーの様に日本は規制緩和の方向で動いています。これは非常に良い方向ですが、制度や組織の縦割り問題にも直面します。
外国人ドライバーは、母国の免許を日本で切替えることで就労ビザが取れます。ところが、この切替テストの不合格者が多く、テスト待機者が増えて、テストのエントリーも大変です。この問題も国交省、警視庁、入管の早期に横断的に解決して欲しいです。
東南アジアは渋滞がひどくて、運転がアグレシッブになりがちです。ドライバーの候補者に、日本の運転環境と違うけど、どう思うか?と聞いたら、日本の様な交通ルールがしっかりしているところで、プロのドライバーとして運転業務をしたい、と言ってました。
グローバリズムの中、国際競争が厳しくなっていきますが、日本の良さも理解してもらいつつ、自分の会社や存在も高めて、もっと大きな問題にも挑んでいきたいと思います。