見出し画像

28年前のぼくへ。成人の日。

今日は成人の日です。
全国の新成人の皆様。ご成人おめでとうございます。

新成人の親御さまにおかれましては、お子様のご成人、今日までのご苦労、頭が下がる思いをしております。

新成人の皆様の新しい船出を心よりお祝い申し上げます!

知り合いのお子が二十歳に。

ぼくが結婚式の司会をしたご夫婦がおります。
当時勤めておりました勤め先の先輩ご夫婦といいますか、同期と言いますか…
ぼくがその勤め先を辞めた後も仲良くさせてもらっています。

そのご夫婦のお子が今日、新成人を迎えました。
このコロナ禍ですから、会いに行って盛大にお祝いすることもかないませんでしたが……ご両親から送られてきた晴れ着姿を見ますと、とっても感慨深いものがありました。

そのお子が産まれた時からしっておりますし……2歳くらいの時でしょうか、お家に伺った時の表情を昨日のことのように思い出します。

人見知りもあって、横目でこのオヤジを観察するお子。
その後、一緒にご飯を食べたり、玩具で遊んだり……
その子が小学生、中学生、高校生…そして大学、成人と……
ご夫婦もとっても嬉しいことでしょう。

自分の子供でなくても、やっぱり親しい人のお祝い事というのはとっても嬉しいものです。

教え子の成人

専門学校の講師をしていた時に教え子が新成人になった時を思い出します。

通算、3期の生徒と共にお芝居を研究しました。
一応。
これでも先生でしたので……何か為にたなる言葉、とも思いましたが……
その時のぼくは、『自由と責任』という話をした気がしています。

ぼく自身が成人になった時に感じた事です。
成人になると、大人になり、『自由』が手に入ったように感じます。
親の許可が必要だったことも原則として不必要になる。
しかし、反面、”子供”の時よりも責任の数も質も大きくなるんだなぁ~と。

講師をしていた時はもちろん成人しておりましたし、そこそこのおっさんでしたので、『自由』についても『責任』についてもそれなりに考えがありました。

誰の制限もなく『自由』になるには『責任』が伴いますし、
誰かが『制限』してくることもあれば、自分自身が『制限』してしまうこともあるなぁ~と。

そんなことを当時の生徒さんたちに話したような気がします。

大人になると、もちろん。
できることが増えます。飲酒も喫煙も…さらにはできることが広がれば、夢をどう追っていくか――方法も選択肢も広がります。
そうした希望を胸に一歩一歩、進んでいくことって素敵なことだと今も感じています。

28年前のぼくへ

28年前。ぼくは新成人となりました。
ぼくは当時通っていた養成所の修了公演の練習のため、練習場所にいました。
演出家の先生がいらっしゃる稽古ではなく、俳優同士の練習です。

成人の日ですから、同期には同年齢が多かったので、その練習場所は人がまばらなのを覚えています。
しかし、その日に色々な人から『新成人おめでとう』の言葉を頂きました。
そのあたたかさも今でも思い出せます。

ぼくは地元の中学校に進まずに、中高一貫校に進学したために『成人式』に興味がわきませんでした。
ですので、住んでいる地域の成人式には出席せず、練習場所に行ったのです。
今から思いますと……両親からすれば、成人式に出席し、スーツに身を包み写真でも、という事がよかったのかもしれません。

しかしながら。これはこれで良かったのだ、と思っています。

28年前のぼくへ。
今から思えば、辛い事、苦しいこと、出会い、別れ、良い事、嬉しい事たくさんありました。
あの時こうすれば良かったな、あの時、こんな風に判断すれば、ということは今でも良く思う事です。
でもね。
家族と今の仲間に出会えたということ。
たくさんの教え子に出会えたこと。
たくさんのお友達に出会えたこと。
すばらしい人たちに出会えたことを考えた時に。
君がこれからする判断は間違っていなかったよ。

新成人になられた皆様へ

不肖武藤。
人生の先輩というだけですが……新成人の皆様に一言申し上げます。

これからの人生でたくさんの出来事があると思います。
良い事も悪い事も。
大変な事も。
逃げ出す時も。
やり遂げる事も。
嬉しい時も。
どんなこともその一つ一つが生き方として、皆さんの成長に繋がっていきます。
そして、無駄なことなど何一つありません。

たとえ、何かの壁にあたり行き詰った時があったとしても。
たとえ、悩み苦しむ時が来たとしても。
休んでも。
逃げても。
歩き続ける事が大切だとぼくは感じています。
自分の人生ですので、自分のペースで歩いて行ってください。

ぼくも皆さんに負けないように一歩一歩進んで行きます。

新成人の皆様。
ご家族の皆様。
本日は誠におめでとうございます!


舞台演出家の武藤と申します。お気に召しましたら、サポートのほど、よろしくお願いいたします!