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演出家の仕事~イメージを伝えること その1

▼演出家の仕事はイメージを伝えること
演出家の仕事はたくさんあります。その中でも大きな仕事の一つは、「イメージを伝える事」です。
演出家自体のイメージでいきますと…お芝居を教えたり、ダメ出ししたり、怒ったり?などなど…どこか「先生」的なイメージがあると思いますが…
それはごくごくほんの一部であるとぼくは考えています。

▼イメージとはなんなのか
特に舞台では、演出家は作品全体について責任を負います。
幕が上がってから幕が下りるまで…お客様が目にするすべてのものに責任を負います。
舞台を構成するモノやヒトは数限りなく存在します。
俳優さんはもちろん、照明・音響・衣装・道具・制作・・・などなど。
一人ですべてできるわけはありません。

こうした人々に演出家は、作品のイメージ、「どう見せたいか」ということを伝えていくのがとても大きな仕事です。

▼なぜイメージを伝えるのか。
演出家の仕事のスタートは、台本をもらったときにはじまります。
そして、稽古が始まる前にキャスティングや制作についての制限などを確認していきます。(キャスティングについてはまた別の記事で触れます)

俳優さんやスタッフも台本をもらった時から仕事が始まります。

演出家も俳優さんもスタッフももらった台本を読むわけですが、ここで、この「台本」を読んだ人の数分解釈が出てくるわけです。
この解釈がすべての人が完全一致することは、まずありえません。

ですのでお客様に作品をして観ていただくために、作品のイメージを俳優さん、スタッフに伝えていく仕事が演出家であると考えています。

もちろん、俳優さんやスタッフとイメージが異なっているところがあります。その違う部分のイメージは演出家のイメージが優先されます。

何故ならば、演出家は選ばれる職業だからです。詳細はまた別の記事に書こうと思っていますが、演出家は俳優に、スタッフに、お客様に選ばれなければ務めることができないからです。作品すべてに責任を負うということは、関わる全ての人に選ばれないとできない、ぼくはそう考えています。

▼次回の記事では…
次回の記事では、イメージの伝え方を記述予定です。

舞台演出家の武藤と申します。お気に召しましたら、サポートのほど、よろしくお願いいたします!