1年目のビザとチーム選びについて

僕はこれまでそれぞれレベルの違った4チームのトライアウトを受け、代理人やドイツでサッカーをする日本人たちから色々な話を聞かせてもらった。

そこで得た情報や経験をここで共有したいと思う。

ビザ

自分は1年目はワーキングホリデービザを取得したが、ドイツに来てから出会った日本人達がみんな言うのは、1年目は語学学校ビザがいい。ということだった。
語学学校に行けば言語能力は必然的にあげられるのも大きなメリットだし、そこで新たな人脈を広げてこれからのドイツ生活の力になることは間違いない。
ワーホリは簡単に取得できるからビザが切れてしまった最終手段として残しておくのが賢明だそうだ。
やはり基本的には観光ビザでドイツに来て、現地で語学学校ビザを取得するのが王道だそうだ。
観光ビザで3ヶ月滞在できるので、その分ドイツに居られる時間も長くなる。
自分はドイツに来る前、なんならコロナの前にワーホリを取得してしまったので、それだけでコロナの3ヶ月と観光ビザの3ヶ月を合わせて6ヶ月分つまり半年もドイツに滞在できる期間が短くなってしまっている。
これは事前に情報収集できていなかった自分のミス。
とりあえず現段階で分かったことはこのくらい。

チーム選び

まずはじめに1年目にどんなチームに入るべきか。
誰もがみなどうせサッカーをするなら少しでも高いレベルでサッカーをしたいと思うだろう。
自分はトライアウトを受けた4チームの中で上の2つのチームからはオファーをもらえず、下の2つのチームからはオファーをもらった。
もちろん落とされた時は正直落ち込んでいた。
4部のチームで落とされ、5部上位のチームで落とされ、今は5部下位のチームで練習している。
このチームからはオファーをもらっていてあとはサインをするだけである。
上のチームに落とされちゃったからレベルは下がるけど、このチーム「で」いっか。最初はそう思っていたが、色んな人の話を聞くことによって自分は今、このチーム「が」いい。と本気で思っている。

では、なぜこのチーム「が」いいと思えるようになったのか。

まず自分がドイツに来たばかりであるということを考えて欲しい。
当然ドイツ語が話せる訳ではないし、ドイツのサッカーというものすらそもそもわからないはずだ。
ドイツでどんなプレーが評価されて、どんなプレーが評価されないのか。
ドイツ人の身体のでかさやプレッシャーの速さ強さ。
何にも分からない状態なのである。
本当に実力があってスーパーな選手なら、確かに言葉やドイツ人の好みなど関係ない。
でもそんなプレーができる選手ならとっくに日本で活躍して注目されているだろう。
ドイツにくる人たちは日本で上手くいかなかったという人が大半である。
そんな自分たちがまず理解しなければならないことは自分が下手くそだということだと思う。
そんなこと認めたくないし、もっと出来ると思ってしまいがちだが、現状今俺たちはここでこのレベルでサッカーをしている。
元侍先輩から教えていただいた言葉をお借りすると
環境は自分の鏡だ。
最初ドイツにきた時に代理人に言われた
「日本で上手くいかなかったからドイツでステップアップしたいなんて無理だよ。」
というのはまさにこういうことだと思う。

これらのことを踏まえると、1年目で必要になってくるのはどんなものだろうか。

それはステップアップするための準備である。

まず1番大切なことは言葉。
これはドイツに来てから出会った日本人達全員から最初に言われたことである。
僕が最初にきた時は、ドイツに何年もいてコロナ期間中も日本に帰らなかった人達ばかりであったから間違いはないはず。(正解とも限らない)
実際、自分はコロナ期間中にドイツ語を勉強してある程度出来るようになってたつもりだったが、いざ現地で聞くドイツ語は早すぎて全然分からないし、喋ろうと思っても言葉がでてこない。
日本で事前に勉強するとしても限界があると思う。
コミュニケーションが取れなければ、チームメイトや監督が求めてることも分からないし、自分がやりたいことも伝えられない。
そんな選手は、例えある程度上手くてもチームの一員として戦うことは出来ない。
1人で11人抜いてゴールを決めれるなら話は別だけどね。
上のレベルになればなるほど組織化され難しくなっていくのだから言語習得は前提条件なのである。
だからこそ1年目は言語習得に力を入れることは大切だ。

そしてもうひとつ大切なことが試合に出れるかどうかである。
ドイツでステップアップするには、ドイツのサッカーを理解し適応し、活躍しなければならない。
そのためには試合に出て経験を積まなければならない。
代理人やドイツに何年もいる人達が言ってたのは、
「こいつらは公式戦になると全然違う。」
練習で見てると考えられないような凄いプレーをしたり、急に強くなったり速くなったりするらしい。笑
まだ経験してないから分からないけど。
そんなドイツ人たちの本気とぶつかることが出来るのは公式戦だけであり、それを体感し経験を積むには試合に出なければ何もできない。
何なら試合に出れるかどうかだけじゃなくて、中心選手として、王様として出れることも大切だ。
1年目でステップアップの準備をし自分を磨くために、チームの駒として戦うのとチームの柱として自分のやりたいようにサッカーできるかどうか、どっちがいいかは一目瞭然。
チームに求められることを状順に従わなければ試合に出れないチームではなく、自分がやりたいプレーや磨きたいプレーをさせてもらえるチームに入ることは、土台作りとしてとてもいい選択だといえる。
またドイツでは得点やアシストの他にも出場試合数や出場時間なども見られる。
試合に出続けられるだけでも高い評価を受けることができ、次のシーズンにより上のチームから引っ張られる可能性もあがる。
実際どのレベルなら自分がどれだけできるかなんてチームに入ってみなきゃわからないが、トライアウトである程度の判断はできると思う。
自分は4部や5部上位のチームでもやれなくはないと感じたが試合に出れるかと言われたら自信があるとは言えなかった。
実際今4部でステップアップして活躍してる選手は6部からキャリアをスタートさせた選手が多い。
ステップアップを考えると6部でもいいんじゃないかとも思ったけど、今のチームなら試合に出れると思うし、なおかつ5部というより高いレベルの試合を経験できる。
自分の場合は、2年間という休学期間の中で結果を残さなければいけないので、1年1年が勝負であり、土台作りも大事だがより早く高いレベルでしていく必要がある。
そういったことを踏まえて、自分は今1年目はこのチーム「が」いいと思っている。

※補足
これは自分の代理人が言っていたことだが、もし1年目に4部に入れる実力があるのであれば、例え試合に出れなくても4部のチームに入った方がいい。
4部に入る事が出来れば試合に出れなくても、次のシーズンで絶対に5部には入れる。
ドイツの移籍では実績を経歴を見られるので、4部でプレーしていたというだけでそれなりの評価を受けることができる。
らしい。



ドイツでサッカーをするだけで、チームの選び方やキャリア積み上げ方など日本では味わえないことを経験したり考えることができる。
色々な人の意見を聞けば、正しいと思えるようなことをみんな教えてくれる。
これからドイツに渡航する人の参考になるようなことを少し書いたつもりだが、これが正しいとは限らない。
どの世界においても正解は存在しない。
どの方法でどの道を選び歩んだとしてもその道を正解にしていくしかない。
おれたち夢を追う者がするべきことはただそれだけ。
頂点にある最終目的だけを見失わずに突き進めば、あとはどうにかなる。

と思う。







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